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子煩悩だったお父さん狐の切ない物語。1人の男性写真家が残した家族の写真に強い絆を感じる。


 

Dadと呼ばれたキツネ

3年以上に渡って、写真家のイアン・ムーレイさんはあるキツネを撮影し続けてきました。
そのキツネは最初、Mom(お母さん)と呼ばれていました。
しかし数ヶ月前のこと、ある事実が判明しました。
Momはオスだったのです!
そのため、名前はDad(お父さん)に訂正されたのだそうです。

DadはFacebookに多くのファンを持っていますが、ほとんどの人がMom(お母さん)だと思っているようです。

突然の別れ

子供たちのことが大好きなDad。
写真から、Dadが何年にも渡って子供たちのお世話をしてきたことがわかります。
しかし悲しいことに、Dadはその生涯を突然終えてしまうこととなるのです。

Dadは巣穴で待っている家族へ食べ物を運んでいる最中に、車にはねられてしまいました。

「Dadは優しく、子供たちに対してとても愛情深いお父さんでした。この野生のキツネに会えなくなることを寂しく思います。」
マーレイさんはfecebookにDadと家族の写真を載せて、このようにコメントをしました。

ムーレイさんはDadと出会ったことで、住んでいるカナダの土地にも野生のキツネの暮らしがあるということを再認識したそうです。
そして、Dadを友達のように思っていました。

特別な存在

Dadは色々な意味で特別だったとムーレイさんは語ります。

まず胸を打つのは、Dadがとても子育てを楽しんでいるようだったことだそうです。子供たちにごはんあげるときはいつも、身体を綺麗にしてあげたり、巣穴の周りを見せて回ったり、必要なときは叱ったりもしていたそうです。

そして知らない人にはとても警戒していましたが、会ったことのある人にはフレンドリーだったそうです。
ムーレイさんとDadはとても固い絆で結ばれていました。

Dadとの思い出は語りきれない

Dadとの思い出

ムーレイさんはDadとの思い出をこう語ります。

「Dadは私のトラックを知っていて、庭に入ると小走りで挨拶をしに来てくれました。私のすぐ横に座って写真撮らせてくれたりもしました。」

「しかし完全にカメラに意識を向けることはなく、子供たちのことを注意深く見張っていました。
それくらい家族を大事に想う献身的な父親だったのです。」

子供たちの為に口いっぱいにエサを含んでデコボコ道を行ったり来たりしていたDadは、天国へ旅立ってしまいました。

よくDadが行き来していた土地の所有者であるムーレイさんの友人は、お墓を作ってあげたそうです。

残されたお母さんと子供たち

お母さんキツネはDadのように近づいてくることはありませんでした。

ムーレイさんが巣穴に近づくと、家族を守ろうとすぐに隠れてしまっていたそうです。

お母さんキツネは人間に対してはあまり友好的ではありませんでしたが、Dadが遺した子供たちを大人になるまで育てる様子をムーレイさんが確認しています。

Dadが教えてくれたこと

種族越えて敬愛されていたDadの優しさと家族に対する愛情は、永遠に忘れ去られることはないと、ムーレイさんは話します。

ムーレイさんはこのお父さんキツネから、前向きな気持ちと悲しさ、思いやりや優しさを学んだと言います。

Dadが子供たちを優しく見守る様子が動画にも収められています。
Dadが亡くなっていまったのはとても悲しいですが、1匹と1人の友情は永遠に生き続けるはずです。
ムーレイさんは他にもたくさん写真を公開していますので、こちらのFacebookのページも是非覗いてみて下さいね。

Wallace River Photography 
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