屋久島犬の特徴
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屋久島犬は、鹿児島県の南南西にある屋久島内の、孤立した飼い方の中で交配が重ねられて生まれた犬です。
イノシシ猟に使われる狩猟犬ですが、屋久島には狩猟対象となるイノシシはおらず、本州の猟犬として知られています。
しつけを行えば、家庭用の番犬としても役立つ犬です。
特に血統管理団体があるわけではなく、代々屋久島に住む犬の特徴を受け継いだ個体を屋久島犬、あるいは屋久犬と呼んでいたものです。
ですから本州で他の猟犬と交配した犬で、特徴が異なっても、屋久島犬と呼ばれていることがあるようです。
屋久島犬の外見的特徴
沖縄の在来犬である、琉球犬の赤毛(アカイン:赤犬)に似ています。
屋久島犬の特徴は、体高が50cmくらいで、体重が15~20kg程度の中型犬ということです。
琉球犬とほぼ同じで中型犬です。
被毛は茶系統で、日本犬の特徴である立ち耳、差し尾です。
琉球犬も同じように、隔離された条件の飼い方で生まれた犬です。
屋久島犬の寿命・体型
平均寿命は14歳前後とされています。
もちろん個体差によっては長く生きる屋久島犬もいますので飼育次第で寿命も延びてくれることでしょう。
島内にいる屋久島犬は中型ですが本土に移されて交配される屋久島犬はそれよりもさらに大きくなることもあるようです。
引き締まった体は日本犬のイメージにぴったりでしょう。
オオカミにはない後肢の狼爪(偽蹄)
犬の前足には、地面につかない上側に5本目の指(親指)の痕跡である狼爪(ろうそう)があるという特徴があります。
琉球犬には、後ろ足にもこの狼爪がある犬がいます。
後ろ足に狼爪がある犬の血統は、グレートピレニーズのような山岳地帯に適応した犬で、険しい岩地を歩くのに適応したものと言われます。
琉球犬も、山地が多い日本犬だからかもしれません。
狼爪の手入れが飼い方のうえで難しいのですが、屋久島犬には後肢の狼爪はないようです。
狼爪とも呼ばれる後肢の偽蹄は、オオカミにはありません。
イタリアのオオカミにこの狼爪が見つかり、狼と犬の交配結果によって犬の遺伝子が狼に持ち込まれた可能性が示唆されています。
犬は狼から直線的に分離したのではなく、狼と犬は同種なので各地で互いの血が混じりながら現在の分布になっています。