Grigorita Ko/shutterstock.com
名称:ラフ・コリー
性格:親しみやすい穏やかな性格
寿命:14~16歳
体重:22~34kg
体高:56~61cm
毛色:セーブル・アンド・ホワイト、トライカラー、ブルーマール
値段相場:ペットショップ13万~23万、ブリーダー18~25万、ブリーダー直販のペットショップ18万~20万
ラフ・コリーの性格
ラフ・コリーの元祖は、スコットランドの山岳丘陵地帯で牧羊犬として活躍していました。牧羊犬は、黒い毛色が多かったため、アングロサクソン語で「黒」を意味するコリーと呼ばれるようになりました。
1860年にビクトリア女王が自国に持ち帰ったことから、爆発的な人気を得ました。現在では、セーブル・アンド・ホワイトの毛色が人気ですが、トライカラーやブルー・マールが流行していたこともあります。
純粋犬種の保護と質的向上のため血統証明書を発行しているジャパンケネルクラブ(JKC)によると、ラフ・コリーは親しみやすい性格をしており、攻撃的になることはないそうです。
ラフ・コリーに関連する犬種として、スムース・コリーとボーダー・コリーが挙げられます。
スムース・コリーは、ラフ・コリーと近縁の犬種ですが、被毛が短く耳が大きいところが特徴的です。ボーダー・コリーも、ラフ・コリーと近い祖先を持つ犬種ですが、ラフ・コリーに比べて運動能力が高く、アジリティーの大会によく出場しています。
ラフ・コリーにが外見が似ている犬種に、シェットランド・シープドッグ(シェルティ)がいます。シェットランド・シープドッグは、ラフ・コリーに比べて小柄な体格をしています。
ラフ・コリーの平均寿命
ラフ・コリーの平均寿命は、14~16年くらいと言われています。大型犬の平均寿命は13年ほどなので、ラフ・コリーは長寿と言えるでしょう。
運動不足や肥満は健康に悪いので、しっかり管理してあげましょう。
ラフ・コリーの平均体重
ラフ・コリーの平均体重は22~34kgほどです。オスは27~34kg、メスは22~29kgが理想体重です。
この数値を目安に、痩せすぎや太りすぎに注意しながら健康的に飼育しましょう。
ラフ・コリーの平均体高
ラフ・コリーの平均体高はオスが61~66cm、メスが56~60cmです。ジャパンケネルクラブ(JKC)はラフコリーの理想的な体高を、オス61cm、メス56cmとしています。
ラフ・コリーの毛色(カラー)
血統証明書を発行しているジャパンケネルクラブ(JKC)が認めているラフ・コリーの毛色は、セーブル・アンド・ホワイト、トライカラー、ブルーマールの3色です。
これらのカラーには、すべてホワイトのマーキングがあります。
トライカラー(左)、セーブル・アンド・ホワイト(右)Grigorita Ko/shutterstock.com
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- セーブル・アンド・ホワイト
- トライカラー
- ブルーマール
ラフ・コリーが成犬になるまでの期間
小型犬や中型犬が10か月ほどで成犬になるのに対して、大型犬は15~18か月で成犬になります。
他の大型犬と同様に、ラフ・コリーも15~18か月ほどで成犬になります。
※成犬とは身体的な成長が止まることです。
ラフ・コリーの鳴き声
ラフ・コリーは、親しみやすく穏やかな性格をしており、攻撃的ではないので、むやみに吠えることはありません。
しかしきちんとしつけをしていないと、無駄吠えをする可能性もあるので、子犬のころからトレーニングをしましょう。
ラフ・コリーがかかりやすい病気
子犬がかかりやすい病気病名 | 時期や症状 | 治療費 |
---|---|---|
股関節形成不全 | 股関節が正常に形成されず、歩行に異常が現れる。成長期に発症することが多い。 | 約40万円 |
コリー眼異常(コリーアイ症候群) | 重症の場合、網膜剥離や視力低下、失明が起こる遺伝性の病気。無症状のケースが多い。4か月~1歳の頃に発症する。 | 不明 |
イベルメクチン中毒 | フィラリア予防薬などに含まれるイベルメクチンによって中毒が起きる。沈うつ、呼吸低下など。事前の検査で使用できるか分かる。 | 不明 |
マラセチア皮膚炎 | 皮脂のたまりやすい、わきの下、内また、指の間、耳、腹、下あご、肛門回りに炎症・かゆみが発生。 | 約7千円 |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
成犬がかかりやすい病気病名 | 時期や症状 | 治療費 |
---|---|---|
イベルメクチン中毒 | フィラリア予防薬などに含まれるイベルメクチンによって中毒が起きる。沈うつ、呼吸低下など。事前の検査で使用できるか分かる。 | 不明 |
マラセチア皮膚炎 | 皮脂のたまりやすい、わきの下、内また、指の間、耳、腹、下あご、肛門回りに炎症・かゆみが発生。 | 約7千円 |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
ラフ・コリーは長毛のダブルコートの犬種なので、熱中症にかかりやすいといわれています。熱中症は、重篤化すると嘔吐や下痢、脱水症状、失神などの症状が出て危険です。
気温22℃、湿度60%以上になったら、熱中症に注意しましょう。
気温が高い日には日中の散歩は避けて、朝夕の涼しい時間帯に散歩をしましょう。
ラフ・コリーの体臭
一般的に、ラフ・コリーは体臭があまりしないと言われています。
しかし、長毛で汚れやすいので、散歩後に汚れているかチェックしてキレイにしてあげましょう。毛が多い犬種なので、ブラッシングをこまめにしないと皮膚が蒸れて臭いがする可能性もあります。
ラフ・コリーの飼い方
ラフ・コリーは、穏やかな性格で飼い主に従順なので、飼いやすい犬種と言われています。大型犬で運動量が多めなので、毎日散歩に行く時間を確保する必要があることは覚えておきましょう。
ラフ・コリーは屋外・室内のどちらでも飼育可能ですが、室内で飼う場合にはある程度のスペースが必要になります。
室内飼いの場合には、子犬のころから大型犬用のケージやサークルを用意してあげましょう。ケージ・サークルは、頑丈なスチールタイプがおすすめです。
ドッグフードの量・回数
ラフ・コリーには、ライフステージにあったドッグフードを与えるようにしましょう。犬のライフステージは「子犬」「成犬」「シニア」の3種類です。
基本的に、子犬期やシニア期には1日3回ほどフードを与えましょう。水やぬるま湯でふやかすと食べやすくなります。
成犬は1日2回を目安にフードを与えましょう。ドッグフードは必要な栄養がバランスよくとれる「総合栄養食」の表示があるものがおすすめです。
食べさせてはいけないもの
犬が食べてはいけない食べ物 | ネギ類全般(にんにく、ニラ、玉ねぎなど)・ぶどう類全般・チョコレート・キシリトール・生の魚介類(魚、イカ、タコ、エビ、カニ)・鶏の骨・アボガド・ナッツ類全般 |
犬は避けたほうがいい食べ物 | ほうれん草・生肉・香辛料・にぼし・のり・生卵・生野菜・牛乳・ココナッツオイル・干しあんず |
上記は代表的な食べ物を記載していますが、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
また犬が苦手な食べ物として、犬は臭覚が優れているため酸み・辛み・苦みに対する感覚がとても敏感で、においを嫌がります。
- 柑橘類
- 酢類
- スパイス類
- クセのある葉物野菜
上記の食べ物も控えたほうが無難でしょう。
抜け毛の量
ラフ・コリーの換毛期は、春と秋に1回ずつあります。抜け毛が多い時期には、毎日ブラッシングしてあげることが理想的です。
ラフ・コリーの魅力的な被毛を保つためにも、少なくとも週に3回はブラッシングをしてあげましょう。
ラフ・コリーは毛が長いので、毛が絡まって玉になる可能性もあります。特に耳の後ろや脇の下は毛が絡まりやすいので、丁寧にブラッシングしてあげましょう。ブラッシングをする際には、スリッカーブラシを使うのがおすすめです。
お風呂の入れ方
ラフ・コリーのシャンプーは月1~2回ほどの頻度で行いましょう。ただし、大型犬で長毛なので、シャンプーに慣れていない方は大変かもしれません。
自宅でシャンプーをするのが難しい場合は、トリミングサロンなどに頼むことも検討しましょう。
ラフ・コリーはおとなしい性格ですが、お風呂に慣れていないと動いてしまう可能性があります。1人が身体を抑えて、もう1人が洗うとスムーズに洗うことができます。
シャンプーをする前には、あらかじめブラッシングで抜け毛を取り除いておくと、楽にシャンプーをすることができます。
シャンプーは必ず犬用を使用しましょう。犬の肌や被毛に合うよう作られており、人間のシャンプーとは全く異なるためです。
身体を洗う際には、シリコン製のシャンプーブラシを使うと、キレイに洗うことができます。
ラフ・コリーのお風呂の入れ方を、成犬と子犬それぞれで紹介します。
ラフ・コリーの子犬のお風呂の入れ方- シャンプーやシャワーを怖がる場合には、お風呂場で遊ぶなどして環境に慣れさせましょう。
- 38℃くらいの水温で、身体→頭の順に濡らします。顔回りは特に怖がる場合があるので、濡れたタオルなどで拭くのもおすすめです。
- シャンプーを手で泡立たせて、身体を洗ってから、頭を洗います。この時、目や耳にシャンプーが入らないように注意してください。
- 頭→身体の順にシャンプーを流していきます。流し残しがあると皮膚炎になる可能性があるので気を付けましょう。
- タオルなどで水気を切ってから、ドライヤーで皮膚面まで完全に乾燥させます。ドライヤーは、犬の身体から30cmほど離して使用します。ラフ・コリーは毛が長いので、しっかり乾いているかどうか、念入りにチェックしてください。
- ブラシで毛並みをキレイにそろえてあげましょう。
- 子犬と同様に、身体→頭の順に濡らしていきます。
- 手でシャンプーを泡立てて、身体→頭の順に丁寧に洗います。
- 洗い終わったら、頭→身体の順にシャンプーを流していきます。流し残しには注意してください。
- タオルなどで水気を切ってから、ドライヤーで皮膚面まで完全に乾燥させます。ドライヤーは、犬の身体から30cmほど離して使用します。ラフ・コリーは毛が長いので、しっかり乾いているかどうか、念入りにチェックしてください。
- ブラッシングして毛並みをそろえてあげましょう。
最適な散歩時間
ラフ・コリーは運動量が多いので毎日2回、1回1時間以上は散歩に連れて行ってあげましょう。十分に散歩に行けないと、肥満や運動不足になってしまいます。
1~2歳の頃は元気があるので、散歩の時間を増やしたり、ドッグランなどで運動させてあげるのようにしてください。
ただし、股関節形成不全になりやすいので、激しい運動はさせないようにしましょう。
ラフ・コリーのしつけ方法
ラフ・コリーは、飼い主に従順で知能も高いので、しつけがしやすい犬種です。子犬のころからしっかりしつけをするようにしましょう。
穏やかな犬種ですが、しつけをきちんとしないとワガママな犬になってしまいます。犬のしつけに慣れていない場合は、しつけ教室やプロのトレーナーに助けを借りましょう。
トイレのしつけ方
ラフ・コリーのトイレのしつけは、子犬のころから行いましょう。子犬のころにしつけを済ませておかないと、「どこでトイレをしてもいい」と覚えてしまいます。
1歳以上のラフ・コリーにトイレをしつけ直す場合は、子犬のころと同様の方法で行います。
しかし、子犬のころより排泄の頻度が少ないので、より時間がかかってしまいます。多頭飼いの場合は、先住犬が混乱する場合もあるので、先住権へのしつけ直しも必要になります。
- 専用のトイレを用意します。
- トイレに行きたそうな行動をしたら、トイレまで誘導してあげましょう。
- トイレが成功したら、おおげさに褒めてあげることが大切です。トイレが「良いこと」だと覚えます。
- トイレのしつけは、3週間ほどでマスターすることができます。
無駄吠えのしつけ方法
ラフ・コリーは穏やかな性格なので、あまり吠えることはありません。
しかし、きちんとしつけをしないと、無駄吠えをするようになってしまう可能性もあります。無駄吠えは原因ごとにしつけ方が異なるので、まずは原因を探りましょう。
- 他人や他の犬に対して、警戒しないように育てるには、子犬のころからさまざまな人や犬とコミュニケーションを取らせてあげることが大切です。
- チャイムや大きな音に対して吠える場合は、「原因の音=ご褒美が貰える」と覚えさせましょう。音が鳴ったら、おやつなどのご褒美をあげるようにします。
- 飼い主に構ってほしくて吠える場合は、無視をすることも効果的です。「吠える=構ってもらえない」と覚えます。
噛み癖のしつけ方法
ラフ・コリーは、攻撃的な性格ではないですが、しつけをしないと「噛む犬」になってしまうかもしれません。
甘噛みをする子犬の段階で、人を噛むことは良くないことだと認識させるようにしましょう。万が一、他人にケガをさせてしまったら大変です。トレーニングはしっかり行いましょう。
- 甘噛みをしてきたら、はっきり「ダメ」と言いましょう。痛くなくとも「噛む行為」自体をいけないことだと覚えさせるために、しっかりとしつけましょう。
- 甘噛みをされた瞬間に、犬が嫌がる音を出す方法もあります。「噛む=嫌なことが起こる」と認識することで、甘噛みをしなくなります。
- 甘噛みをされたら、無視をする方法も効果的です。
この3ステップで、「噛むこと=ダメなこと」と覚えさせましょう。
待てのしつけ方法
「待て」のしつけは、子犬のころからしっかり覚えさせましょう。病院の診察や散歩など、日常生活の中で「待て」が必要になる場面は多いです。
ラフ・コリーは大型犬なので、興奮してしまったときにコントロールできるようにしつけておくことは大切です。
- 飼い主の正面にお座りをさせて、まず褒めてあげましょう。2秒カウントし、ご褒美を与えます。カウントする時間を、10秒になるまで1秒ずつ増やしていきます。
- お座りをさせて「待て」と指示をしてから、10秒後にご褒美を与えます。この訓練で「待て」と行動を結びつけることができます。
- 次に、「よし」と行動を結びつける訓練をします。「待て」を指示し、1歩離れて10秒カウントし、「よし」と言います。犬がこちらに近づいてきたらご褒美を与えて褒めてあげましょう。慣れてきたら、だんだん離れる距離を伸ばしていきます。
留守番のしつけ方法
犬と生活していくうえで、留守番をさせることは避けられないでしょう。
留守番のしつけで心がけておきたいことは、犬を不安にさせないことです。留守番中の問題行動は、飼い主の姿が見えずに不安になってしまうことが原因です。
ラフ・コリーは温厚な性格ですが、留守番中に不安になって暴れると、ケガをしてしまう可能性もあります。子犬のうちから、しっかりとしつけをしましょう。
- まずは、リラックスできる環境を作ってあげましょう。サークルやケージの中に、おもちゃなどを置くのもオススメです。
- 留守番中に聞こえる音に反応して不安になる場合があります。子犬のころから、音に慣れさせておきましょう。
- 飼い主がいない状況にも慣れさせましょう。「待て」をさせて、飼い主が姿を隠すトレーニングを行いましょう。
犬という生き物は、いい香りがしたりすると食べ物じゃなくても口に入れてしまいます。
でも、犬には食べさせてはいけない食べ物も存在します。食べてしまうと命の危険もあるので要注意です。
今回は、そんな食べ物を食べてしまった時の対処法も合わせてお話していきます。
https://mofmo.jp/article/19619