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【獣医師監修】犬がピーマンを食べるのは大丈夫?適切な量と注意点!【2022年版】


犬がピーマンを食べるのは大丈夫!

ピーマン

pexels.com

ピーマンはトウガラシの一種

ピーマンは英語でグリーン・ペッパーというように、熱帯アメリカ産のトウガラシ甘味種から作られた交雑品種です。 フランス語のPiment(トウガラシ)が、ピーマンの由来です。

ピーマンの栄養は犬にも良い

ビタミンAは、100g中18μg。ビタミンCは80mgでレモンの2倍量といわれます。 脂肪の代謝を助け、免疫力アップの効能が期待されます。

ただ犬のビタミンCの1日必要量は、小型犬でも500mgです。

草食動物は、小型犬に換算して1~2キロの草を1日に食べ、5倍の腸で吸収しています。 肉食動物は、この草食動物の肉に濃縮された栄養素を、必要量として摂取します。

ビタミンやカロテンなどピーマンには良い成分がありますが、摂取する手段としては本来のフードスタイルであるお肉やドッグフードにかないません。

犬がピーマンは食べることは大丈夫ですが、有効成分を必要量摂る手段としては大量に食べる必要があり、非現実的です。

犬がピーマンを食べる理由

犬にとって本来「苦味」は毒の指標

動物は口にした食物の味覚で、嚥下して大丈夫かどうかを見分けます。

ピーマンの味に代表される「苦味」は毒物の指標なので、動物は呑み込むのを避ける仕組みにしています。

したがって、人間でも子どもは苦味の強いピーマンを嫌います。 コーヒーやビール、ピーマンなど動物本来の嗜好からは食べにくい苦味を、人間の大人が好むのは、食べても大丈夫なうえに体に良い作用が顕れることを学習するからです。

犬がピーマンを食べ、ときに好むように見えるのは、ひとつは犬にとってニオイが食べ物を見分ける指標であり、肉と調理されたピーマンは肉汁のニオイがするからです。

また、犬は飼い主さんの手ずから食べ物をもらうのを好むので、喜んで食べるという理由もあります。 飼い主さんは責任重大ですね。

犬がピーマンを食べることは大丈夫。でも量は?

うんちに異常ンには犬に対する有害成分はなく、肝臓に蓄積して悪影響を及ぼす脂溶性ビタミン類も、有害な量まで消化吸収できません。 だから犬がピーマンを食べるのは大丈夫です。

ただ繊維質を消化できないので、食べ過ぎは下痢や消化不良の原因になり禁物です。少量ずつあげるようにしましょう。

具体的には、小型犬で1日最高5グラム程度です。 この量を与えてうんちに異常がなければ、犬の体格によって若干量を増やしてもいいでしょう。

犬がピーマンを食べることが好きになるレシピ

犬も大好きなピーマンレシピ:定番の肉詰め

ピーマンの肉詰め。

美味しそうですね。タマネギの替わりに、食べることが大丈夫なセロリを使っています。

1.セロリ、シイタケを細かく刻み肉と混ぜてタネを作りピーマンに詰める。 2.肉の表面に薄く小麦粉をつけてフライパンで肉を下にして焼く。焼き目がついたら水とベビーコーン、ニンジンを足す 
出典:http://dogrecipe.jp/recipe/100042.html

犬もピーマンからビタミン摂取!ビタミンまるごと生レシピ

ピーマンに豊富に含まれるビタミン類も、加熱することで失われてしまう部分が少なくありません。

生で犬に与えることができれば良いのですが、ピーマンの皮の細胞が固いため犬には消化しにくいという問題があります。

そこで、肉食動物である犬でも消化しやすくするためには、表面の薄皮を取り細胞を細かくカットする調理法なら生でも与えることができます。代表的なものはスムージーです。

そのほか、ピーマンの鮮やかな緑色を活かして手作り犬用ケーキのトッピングにも使うことができます。これらのレシピを紹介します。

バナナの甘さがピーマンの苦みとマッチ!犬も大好き健康ビタミンスムージ—

・材料 ピーマン(薄皮と種を取ったもの):5g、バナナ(外皮と筋を取ったもの):20g

・作り方 材料をフードプロセッサー(スピードカッター)にトロトロになるまで(60秒ぐらい)かける

・ポイント ミキサーよりもフードプロセッサーの方が硬い材料でもよく回り、食材を細かくカットすることができます。

フードプロセッサーがないときは、ピーマンは包丁で細かく切るかおろし金ですりおろしてからミキサーにかけ、時間を長めにすると材料が細かくなります。 うまく混ざらないときは量が少ないためなので水を30㏄ぐらい加え、様子を見て回りやすくなるまで水を加えて行きますが、あまり水分が多いとスムージ—ではなくジュースになってしまうので注意しましょう。

・注意 時間が経つとバナナのアクが出てスムージ—の色が黒ずんでくるため、すぐに与えます。 食べ残した場合は必ず冷蔵庫で保存しその日のうちに与えるか、食べきれないときは処分するようにしましょう。

犬も楽しいクリスマスケーキ

・材料 小麦粉:大さじ4、卵:(白身と黄身に分ける)1個、ヨーグルト:大さじ4、イチゴ:1粒、ピーマン(薄皮と種を取ったもの):5g

・作り方 1.ヨーグルトは茶こしに入れてコップで受けて冷蔵庫に入れ、半日以上水切りをしておく。

2.卵白はあらかじめ泡立ててメレンゲを作っておく。

3.卵黄とヨーグルトの水分(乳清)をよく混ぜ、小麦粉をふるいで漉しながら振り入れ、よく混ぜる。

4.混ぜた3を2のメレンゲの中に入れてさっくりと混ぜる。

5.ホットプレートに油を引かず、4を3等分する。3分の2と、3分の1で大小2つの丸いパンケーキのように焼く。

6.冷ました5を二段重ねにして水切りしたヨーグルトでデコレーションする。

7.みじん切りにしたピーマンを散りばめ、小さく切ったイチゴで彩を添える。

・注意 体重20㎏の犬でおやつがこれだけならその日のうちに全量摂取してもよい大きさです。犬の体重に比例して1日に与える量を変え、残りは冷蔵庫で保存しましょう。 2日以内に食べきれないときは処分します。 また、材料の小麦粉にアレルギーがある犬には米粉(上新粉)で代用できます。

ピーマンを食べることが大好きな犬の動画

最後は、ピーマンを食べることが大好きなビーグル犬Pennyのために、黄色のピーマンをとってあげる兄犬Maymoの動画です。

美味しそうに食べてますね。 人間は、穀類も肉類も消化して成分を役に立てるような体の構造になっています。

しかし、犬は肉食に適応した体の仕組みです。 人間が健康のため、自己責任で菜食主義を志向するのは自由なのですが、その仕組みを持たない犬にそれを強制することは、問題視されています。

いくら健康に良い成分があって大丈夫でも、野菜や果実から犬は必要量の栄養を摂れません。 犬がピーマンを食べることは良いことですが、主食兼用にするのはやめましょう。

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