代表的な鼻ぺちゃ猫種といえば、「エキゾチックショートヘア」「ヒマラヤン」「ペルシャ」の3種類です。いずれも“ブサカワ猫”としても有名ですよね。
鼻ぺちゃという共通点はありますが、それぞれ個性的でとても愛らしい猫種なので、これから詳しくご紹介していきます。でもまずは、鼻ぺちゃ猫の特徴をおさらいしておきましょう。
鼻ぺちゃ猫の特徴
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通常猫の鼻は、眉間の間からすっと長い筋が通って、キレイなカーブを描きながら先端の三角形につながっています。
しかし、鼻ぺちゃの猫の場合、鼻筋はなく、目と同じ高さに先端の三角形の鼻だけがちょこんとついています。鼻筋がないので横から見ても凹凸はなく、むしろ正面からぺちゃっとつぶれて、鼻が顔の中心に埋もれている感じです。
鼻ぺちゃの猫は、そもそも骨格が一般的な猫とは異なり、専門的には「短頭種」と呼ばれる、頭蓋骨が丸い形をしています。ですから鼻が低いだけでなく、口内が狭かったり、歯並びが悪かったり、下顎が前方にでたり、目もせり出すという特徴が見られます。
人間は、丸みを帯びている物を愛らしく感じたり、保護したいという願望を持つようになっているので、鼻ぺちゃ猫の丸くて柔らかなフォルムを、「かわいい」と感じるようです。
代表的な鼻ぺちゃ猫
これからご紹介する鼻ぺちゃ猫は、ぬいぐるみのようなかわいらしさと、人の心をくすぐる愛らしさがあります。
エキゾチックショートヘア
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「エキゾチックショートヘア」は、「ペルシャ」と「アメリカンショートヘア」、「バーミーズ」などの短毛種を交配させて誕生した猫種で、日本でもCMやドラマなどでもよく見かける人気種です。
丸くて大きい顔に、離れ気味の目とつぶれた鼻が一直線に並んでおり、口元はちょっとしゃくれていて、これぞブサカワ猫!という貫禄ある表情をしています。見れば見るほどひきつけられる個性的な風貌で、多くの人に愛されるのも納得です。
ボディも丸っこく、骨格もしっかりしているので、平均的な猫のサイズですが、がっしりとした印象を受けます。
性格は穏やかでおとなしいですが、子供の遊び相手もしてくれるフレンドリーな一面もあり、ルーツとなっている猫のいいとこ取りをしたような性格で、非常に飼育しやすいです。平和主義なので、多頭飼育も全く問題ありません。
ペルシャ
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猫の王様・最古の純血種と言われている「ペルシャ」だけに、鼻ぺちゃ・ブサカワジャンルで取り上げるのは申し訳ない気がしますが、鼻ぺちゃであることは事実です。
むしろ、鼻ぺちゃ猫の原点となっている種類で、全ての鼻ぺちゃ猫種はペルシャと掛け合わされることで誕生しています。
フワフワのボリューミーな被毛や醸し出す気品から、ゴージャスでエレガントな印象のペルシャですが、顔をよく見ると、ぺちゃっとつぶれた愛らしい鼻をしています。
その中でも「ドールフェイス」もしくは「トラディショナル」と呼ばれる比較的鼻筋のあるタイプと、「エクストリーム」と呼ばれる鼻筋の全くないより鼻ぺちゃのタイプに分かれます。
性格は物静かでとても大人しいです。一緒に遊ぶより、ソファの上で優雅に過ごすことを好む、まさに王様のような気品あふれる性格です。
ヒマラヤン
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「ペルシャ」と「シャム」を掛け合わせて生まれたのが「ヒマラヤン」です。ペルシャのゴージャスな被毛と、シャム猫のポインテッドを見事に受け継いでいます。
淡いクリーム色をベースに、耳・顔の中心・手足の先・尻尾に、ベージュからダークブラウンのグラデーションでポイントカラーが入り、気品あふれる雰囲気を醸し出しています。
確かに鼻ぺちゃ猫種で、クシャッとつぶれたような横広の鼻をしていますが、ポインテッドの配分でちょうど黒くなっていますし、瞳の美しさが際立っているのであまり気になりません。
瞳の色はサファイアブルーのみが認められており、ビー玉のように澄み切った大きな瞳は、鼻ぺちゃのインパクトを超える美しさがあります。
性格はおしゃべり好きで甘えん坊、優しくて社交的です。他の猫ともすぐに仲良くなりますし、飼い主さんのこともとびっきりの愛嬌で楽しませてくれるでしょう。
まとめ
代表的な鼻ぺちゃ猫を3種類ご紹介しましたが、どの猫種も愛嬌があり美しく、ブサカワとは呼べないほど魅力的です。見た目だけでなく、性格も穏やかで優しく、初めて猫を飼う方でも飼育しやすい猫ばかりです。
ただし、鼻ぺちゃ猫種は涙が出やすかったり、呼吸がしにくかったり、短頭種ゆえの問題があります。適切なお世話ができるように、飼育する前にしっかり専門家に確認することをおすすめします。