時折、犬は見境なく人間の食べ物を欲しがることがあります。しかし人間の食べ物は犬の体のためには作られていません。ですから、むやみに口にすると健康に悪影響が及ぶ場合があります。
基本的に、犬が人の食べ物を欲しがったり食べたりするのは、しつけに問題があったり、人の食べ物が簡単に食べられる環境があったりするからです。
犬に人の食べ物を食べさせないようにするには?
愛犬の健康や安全を守るためにも、犬が盗み食いできない環境づくりと、人の食べ物は食べてはいけないとしつけることが大切です。これから、具体的な対策を5つご紹介します。
1.人の食べ物は絶対に与えない

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人の食べ物を食べたことがなければ、犬は欲しがりません。しかし、一度人の食べ物を味わってしまったら、美味しいので次から次に欲しがるようになります。
ですから、大前提として人の食べ物を犬に絶対にあげないでください。「今回だけ」というのは犬には理解できないので、終始一貫してあげないように徹底しましょう。
この点、一緒に生活している人全員が同じルールで取り組むことが大切です。犬が混乱しないように、全員一致して食べ物をあげないように意識してください。
すでに人の食べ物を欲しがる犬には、今日を境にキッパリと、しつこくおねだりされても絶対に与えないようにしましょう。根気が必要ですが、時間とともに犬は「ねだってももらえない」と理解します。
2.食べ物を出したままにしない

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犬の視界に入る場所、犬が匂いを嗅いだり顔を突っ込んだりできる場所に食べ物を置かないことも大切です。食べ物を「ちらつかせて」おきながら「食べるな」というのはこくな話です。
犬は本能的に動きます。食べ物が目の前にあれば興味を持ち、つい食べてしまうのも無理もありません。
ですから、犬に刺激を与えないためにも、食べ物を出したままにするのはやめましょう。食事が終わったらすぐに片付けたり、おやつもその都度出したりしまったりしてください。
買い物から帰ってきた時は、食材をすぐに所定の位置にしまうようにしてください。犬は嗅覚が敏感ですから、見えない所にしまうだけでなく、匂いがしないように密閉容器に入れるなどの工夫もしてあげたいですね。
さらに、ゴミにも注意しましょう。人にとってはゴミでも、犬にとっては食べ物であることも多いので、ゴミ処理を徹底するようにしてください。
3.食べることにつながる行動を禁止する

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飼い主さんの隙をついて盗み食いをしないためには、食卓テーブルに顔をのせること、手をつくこと、席に座ることなど、食べる行為につながる手前の行動も「禁止事項」とすることがポイントです。「人間の食べ物に近づいてもいけない」こともはっきりさせておくことで、誘惑を減らしてあげるのです。
食卓テーブルの椅子は常にしっかりしまっておくようにし、乗っているのを見かけたら禁止の合図を出します。
テーブルに手や顔を出さないようにするためには、食卓テーブルをハイテーブルにして、そもそも犬が届かないようにできます。食事中以外もテーブルに近づけないようにしたり、万が一ジャンプして乗ろうとする時は禁止の合図を繰り返したりと、とにかくテーブルに近づくことは許されていない、ということを教え込みます。
4.キッチンに入れない

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人の食べ物の宝庫であるキッチンに犬を入れないようにすることも、人の食べ物を食べてはいけないことを教える良い方法です。キッチンからは常に誘惑となる食べ物の匂いが発せられるからです。
匂いにつられて入って来ないように、ゲートをつけるなど境界線をはっきりさせましょう。「ここからは入ってはいけない所」と犬が理解できるようにしてください。
キッチンには包丁などの危険物や火もあるので、事故を防ぐためにもこれは役立つ対策です。
5.留守番中はケージに入れる

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犬だけで留守番させる時には、ケージやサークルに入れたり、犬部屋に入れたり、犬のスペースを限定することで盗み食いや誤飲を避けられます。
人の食べ物を食べないようにしっかりと教育されている犬でも、つい誘惑に負ける時もありますし、留守番中に感じる不安感などから、普段と違う行動を取ることもあります。教育されていない犬であれば余計にそうです。
また、しっかり片付けたつもりでも、出かける前のバタバタでうっかり食べ物を出しっぱなしにしてしまう事態も想定されます。犬の安全を確保するためにも、ケージやサークルを活用してください。