狆(ちん)の特徴
じつは、日本原産の犬種である”狆(ちん)”。
日本原産の愛玩犬でありながら、少しまだ知られていないところの多い犬種でもあります。
とても小さい体と、その愛嬌溢れるお顔が特徴です。
そして、シルクのような被毛は優雅でとても美しいです。
日本の歴史のなかで独特の飼育をされてきたという狆は、体臭も少なく、性格もとても穏やかで飼いやすい犬種です。
その「狆(ちん)」という名前の由来は、「ちいさいいぬ」だったそうです。
「ちいさいいぬ」が「ちいさいぬ」になり、「ちいぬ」→「ちぬ」→「ちん」となったそうです。
だいぶ省略されたんですね・・・。
名前は「狆」という漢字一文字なので、中国が原産の犬種だと思っていた方もいるかもしれませんね。
でもじつは、この漢字は和製漢字で、”犬と猫の間の獣”という意味を持つ漢字としてつくられたそうです。
確かに、「けものへん」に「中」という感じから成り立っていますね。
そんな、日本の歴史と深いかかわりを持っている狆は、日本人であるわたしたちにとってはとても興味深いと思いませんか?
じつは、”あの”有名な将軍のペットとしての歴史も残っているんですよ!
では、そんな狆の詳しい特徴を見てみましょう♪
狆の外見的特徴
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狆(ちん)の特徴はきれいな被毛です。
絹のように細く長くてまっすぐな被毛は多くの人を魅了するでしょう。
特に顔周りや首、そして尻尾などにはサラサラの美しい被毛がとても素敵です。
豊富な被毛に隠れている体は華奢で、体高は25㎝体重は2~5㎏と他の日本犬に比べてとても小さいことが特徴です。
体高と体長の長さにほとんど差がなくスクエア型の体型も特徴です。
長い被毛を持つので、全体としては丸いといったイメージです。
”日本犬”というと、柴犬や北海道犬といった中型犬から大型犬の体格のしっかりとした、短毛の凛々しくて、素朴な犬種を思い浮かべるので、狆が日本原産と知って、ちょっと意外に思われた方も多いのではないでしょうか?
鼻ぺちゃな特徴的な顔も、この犬が猟犬としてではなく愛玩犬として大切に育てられた特徴です。
まん丸のお顔に、低いお鼻と少し離れた大きなたれ目。
そして前方に垂れている耳。
一言で言うと、とにかく愛嬌たっぷりのお顔ですよね!
それでいて、シルクのような被毛によって繊細で優雅、そして高貴な雰囲気まで持ち合わせています。
体臭が少ないことが特徴で、これも室内飼いに適していた理由でしょう。
毛色はブラック&ホワイト・レッド&ホワイトがあり、レッドの色合いは多少幅があります。
特徴的な模様は被毛の飾り毛ともマッチしています。
日本犬の中でも性格が大人しいことが特徴です。
狆の寿命・体型
狆の平均的な寿命は12~14歳と言われています。
大型犬よりは長生きしますが、小型犬としては普通くらいです。
健康状態を維持できるように食事の管理や、運動をさせてあげること、ストレスを溜めないような飼育を心がけてあげることで、平均以上長生きすることもあるでしょう。
もちろん、その個体のもつ遺伝などによっても寿命は変わってしまいますが、狆の持つ特性や性格に合わせた飼育をして長生きしてもらいたいですね!
オスで25cmくらいの体高で、メスはそれよりも少し小さいです。
体重も2~5㎏で、とても小さい小型犬です。
理想体重は2~3㎏だそうですが、中にはそれより大きなサイズになる子もいますし、中には骨格がしっかりとしている大きな個体は10㎏になることもあるそうです。
もちろん、健康面を考えて肥満にならないように十分に注意する必要があります。
基本的に体は華奢で、家庭犬として大切に飼育されてきた犬種です。
鼻ぺちゃ
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特徴的な鼻ぺちゃの顔はチベタンマスティフやペキニーズの血を引いているからだろうと言われています。
大きな瞳に対して、鼻ぺしゃなのでとても特徴のある顔立ちをしていますよね。
短吻種がお気に入りの方にとったら、たまらない可愛さでしょう。
江戸時代では、貴族や大名の間でも一種のステータスとして大事にされていた過去を持ちます。