犬と猫は、日本の家庭においてペットとして飼われている代表的な動物です。過去の記録を見て犬と猫の飼育する割合を比較すると、犬を飼っている方の方が多い傾向にありました。
しかし、現在では犬と猫の飼育割合が逆転してきています。犬より猫を飼育する割合が増えている理由には、新型コロナウイルスの影響が多くあると言えるでしょう。
この記事では、犬より猫を飼う割合が増えている理由について紹介します。
猫を飼う割合が増えている理由
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2020年は新型コロナウイルスの影響により、多くの方が家で過ごす時間が増加しました。感染リスクを考えて、外出を控える方が多く見られます。
そんな中、コロナ禍の影響によって通常の生活と異なる生活を過ごしているうちに、知らず知らずにストレスを感じる方も出てきています。そのため、癒しや安らぎを求める方が多く、それに比例してペットショップに行く方も増えました。
また、ペットショップに行かなくても、インターネットを利用してペットを購入する方も増えてきています。
現在は、犬や猫などのペットを飼育する方が増加してきており、2019年と比較して犬や猫を新たに飼育することにした方は増加傾向にあります。
しかし内訳をみると、犬より猫を飼う方の割合が増えています。これには幾つかの理由が挙げられます。
猫は散歩をする必要がない
犬は基本的に毎日散歩が必要と言われています。犬が散歩をする理由としては、運動させることで健康な体を作ることができることや、本能的な欲求を満たして気分転換させること、飼い主さんとのコミュニケーションをすることなどが挙げられます。
種類によって差はあるものの、基本的に犬には散歩することが必要です。しかし、猫は犬とは異なり散歩をする必要はありません。
20代~40代の方であれば毎日の散歩が苦にならないかもしれませんが、中高年の年代になると犬の散歩を負担に感じる方が多く見られます。
また、新型コロナウイルスの影響によって外出を控える傾向があるため、ペットとの外出も控えたいと考えている方が多く見られます。犬や猫などのペットもウイルスに感染するリスクを考えているからです。
家族として迎え入れたペットは大切な一員です。そのペットをウイルスや他の病気に感染させたくはありません。しかし難しいのは、犬は外で散歩させる必要があることです。「散歩に行きたくなくても行かなければならない」という点を考えると、猫を飼いたいと感じるのは自然です。
猫はしつけがほとんど必要ない
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犬は賢い動物ですが、飼育する時にはしつけが大切です。飼育する犬に最初からしつけをしなければ、トイレを決まった場所ですることや、飼い主さんと家族の言うことを聞くことが難しくなるからです。
また、噛みぐせや無駄に吠えさせないためにもしつけが必要です。しかし、猫の場合はしつけがほとんど必要ありません。こうしたことからも、犬より猫を飼う方の割合が増えていると言えます。
平均寿命の長さや経費が異なる
種類によって寿命の長さは異なるものの、犬の平均寿命は約14.4歳です。一方猫の平均寿命は約15.4歳で、室内で飼育された猫の方が長生きします。
このように犬と猫の平均寿命の長さが異なることも、近年の猫人気の理由として挙げられます。
また種類によっても異なりますが、犬の生涯飼育に必要な経費は約200万円と言われています。一方、猫の場合は約120万円なので、経費のことを考えて犬よりも猫を飼う方が増えています。
新型コロナウイルスの影響で今後どうなるか分からない不安ゆえに「出費をなるべく抑えたい」と考える方も少なくないでしょう。
集合住宅では猫が飼いやすい
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一戸建ての家でペットを飼育する方はもちろんいますが、マンションやアパートなどでペットを飼う方が増えています。
マンションやアパートでペットを飼育する方であれば、鳴き声などで隣近所に迷惑にならないようにしたいと思うことでしょう。おとなしい犬であれば問題はありませんが、基本的に犬は吠える動物です。
この点、猫は犬と比べ基本的に静かな動物です。ですから、集合住宅に住んでいる場合は概して猫の方が飼いやすく感じることでしょう。
まとめ
犬や猫を飼育することには多くのメリットがあります。慰められたり、ストレスが軽減したり、家族との会話が増えてきたりします。
現在は猫を飼う割合が増えてきていますが、どの動物を飼うにしても、家族として受け入れたペットを生涯大切に育てていきたいですね。