犬のまつ毛の特徴

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犬にまつ毛なんて生えていた!?と思われた方も正直多いと思います。しかし、よく観察すると確かに犬にはまつ毛が生えています。犬のまつ毛が目立たないのは、人間のまつ毛とは全く異なる特徴のせいといえるでしょう。
人間のまつ毛は黒いのですが、犬のまつ毛は被毛と同じ色、もしくは近い色をしています。色のコントラストがないので被毛に埋もれてしまい、パッと見ただけでは目に留まらないのです。さらに、被毛と同じ長さまで伸びるという特徴があるので、まつ毛として認識しにくいという点もあります。
基本的に短毛の犬種はまつ毛も短いのですが、鼻が低いために目が刺激を受けやすいブルドックやパグは長いまつ毛をしています。長毛の犬種の中でも、シーズーやミニチュアシュナイダーは特に長くなるようです。
犬のまつ毛のさらなる特徴としては、下まつ毛がないことです。人間のまつ毛は上瞼にも下瞼にも生えていますが、犬のまつ毛は上瞼にだけ生えています。これは犬種に関わらず全ての犬に共通する特徴で、どの犬のまつ毛も上だけという構造になっています。
というのも、犬には「瞬膜」という眼球を覆う膜があり、潤いを保つなどまつ毛が果たしている役割を分散して行うことができるからです。
このように、犬のまつ毛は人間のまつ毛とは全く異なる形状をしています。ですから、犬のまつ毛を探すときには「被毛と同じ色」「被毛と同じ長さ」「上まつ毛だけ」という、犬のまつ毛の特徴を念頭において探すようにしましょう。
犬のまつ毛の役割

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犬のまつ毛は、何のために生えているのでしょうか?まつ毛が果たしている4つの大切な役割をこれからご紹介します。
目を保護する
目に入りそうな異物をまつ毛が遮って、眼球や目を保護してくれます。
空気中には、チリやホコリなど肉眼では見えない異物がたくさん浮いています。小さな異物であっても目の中に入ると煩わしいですし、眼球を傷つけたり炎症を起こしたりする可能性もある危険物となり得ます。
また、雨水やシャンプーをする時の洗剤の混じった水など、水滴も立派な異物になりますが、それらもまつ毛があることで目に入りにくくなります。上瞼だけに生えている少しの毛ではありますが、異物が目に入らないようにシャットアウトし、保護するという大切な役割を果たしているのです。
目の乾燥を防ぐ
目が乾燥すると、角膜の損傷や視力の低下など、深刻な目のトラブルを抱えるようになることをみなさんもご存知でしょう。犬の目も人間の目と同じように、涙によって潤いが保たれず乾燥してしまうと様々なトラブルが発生します。
「でも、目を乾燥させないのは瞼の役割じゃないの?」と思われたでしょうか。確かに、瞼は目の潤いを保つ要です。さらに、犬には涙を分泌させて目全体に行き渡らせる働きをする瞬膜もあるので、まばたきの回数は人間と比べるとはるかに少ないです。つまり、まつ毛以外にも目の潤いを保つための優秀な器官が犬には備わっているということです。
となると、犬のまつ毛は目の乾燥を防ぐのに本当に必要なのでしょうか。確かに、まつ毛は目の乾燥を防ぐ上で重要な役割を果たしています。
まつ毛は、瞼や瞬膜によって補給された水分を維持し、蒸発を防ぐのを助けています。なんと、まつ毛があると蒸発する量が半分になるというのですから、まつ毛の働きは大きいといえるでしょう。
紫外線から眼球を守る
近年は室内飼育がほとんどですが、大抵の犬は散歩が大好きですし、犬の健康を保つためにも散歩は絶対に必要なことです。犬種や飼い主さんのライフスタイルによって散歩の時間やコースに差はあるとしても、どの犬も毎日屋外に出て日差しを浴びるでしょう。
空から注がれる太陽光だけでなく、地面からの照り返し、ビルの反射光など、一歩外に出ると犬の目には強い日差しがたっぷりと入り込みます。そんな強い日差しを、まつ毛が日傘のようにガードして守ってくれるのです。
瞬きをさせる
犬のまつ毛はセンサーのような働きをして、周囲にあるものや飛行物が目に触れる前に目を閉じるように指令を出します。
まつ毛に何かが触れると、自動的に瞬きをするようになっているのです。そのようにして、目に何かがぶつかったり入ったりするのを事前に防ぐのです。私たち人間も、まつ毛に触られると意識しなくても目を閉じるように、犬も自動的に目を閉じます。