猫が鳴く意味
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野生の猫は群れを作ることなく単独で行動しているので、日々の暮らしの中でコミュニケーションのために鳴くことはありません。
猫同士で意思の疎通が必要な時は、アイコンタクトをとったり、鼻をくっつけたり、特定の仕草をしたり、声ではなくボディランゲージを使います。
さらに、自然界では外敵がいっぱいおり、鳴き声で自分の居場所がバレることは命の危険に直結するため、猫は基本的に頻繁には鳴きません。
しょっちゅう鳴くとしたら、発情期の求愛行動や縄張り争いなどの時でしょう。
子猫の場合
とはいえ子猫の場合、少し事情が異なります。親猫に全てを依存し、まだ厳しい自然の摂理を理解していない子猫は、コミュニケーション手段としてよく鳴きます。
「ミャアミャア」と鳴いてミルクをねだったり、「キューキュー」鳴いてそばに呼んだり、「ゴロゴロ」と喉を鳴らして甘えたり、とにかく鳴き声で親猫に自分の意思を伝えます。成猫と比べると鳴く頻度は圧倒的に多いです。
飼い猫の場合
野良猫と違って、ペットとして人に飼われている猫は子猫に近い感覚になります。飼い主さんを親猫にみたてているからです。そのため、鳴き声で自分の要求を伝えます。
特に子猫の時からずっと人に飼われている猫は、飼い主さんの庇護の元で安心しきっているので、子猫気分がいつまでも抜けません。そのような猫を飼っている方なら、「ニャー」「ミャアミャア」「クルル」など、色々な鳴き声を聞かれたことがあるでしょう。
飼い猫は鳴き声を使い分けて気持ちや欲求を飼い主さんに伝えてくるので、鳴き声ごとの意味を知るなら、猫との関係をより深めることができます。
クルルと鳴く時の気持ちと対処法
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「クルル」という鳴き声は、喉の奥を鳴らして出す音で、主に子猫が親猫に対してします。つまり、大好きで信頼している相手にする鳴き方なのです。
ではここからは、猫が「クルル」と鳴く時に伝えている気持ちや欲求をもう少し詳しく、4つに分けて解説します。
甘えたい
飼い主さんに「甘えたいよ~」と伝えている時にクルルと鳴きます。この場合、鳴きながら飼い主さんの足元にスリスリしてきたり、座っているなら膝に頭を乗せてきたり、ベタベタと甘えてきます。
母猫を呼ぶ時によくこの鳴き方をするので、飼い主さんのことを親のように思っている証拠ともいえます。
母猫は子猫の甘えるようなクルルに対して、同じように鳴いて気持ちに応えてあげることがあるので、飼い主さんも優しい声で話しかけたり、ヨシヨシと愛情を込めて撫でてあげると、猫は甘えたい気持ちが満たされてハッピーになるでしょう。
また、甘えながら「何かちょうだい」と食べ物をおねだりしている可能性もあります。そんな時はお腹が空いていないかを確認してみることもお勧めします。
楽しい
テンションが上がって楽しい気分になった時もクルルと鳴きますが、そんな時は、「クルルッツ」と弾むように高い声で鳴きます。
飼い主さんに構ってもらっている時、お気に入りのおもちゃで遊んでいる時、獲物を見つけた時など、気持ちが高ぶっているなどにそのような鳴き方をします。
ご機嫌な状態なので、鳴きながらする仕草も面白いです。家の中で野生のスイッチが入ったかのように集中して一点を見つめたり、ハイテンションで飛び跳ねたり、夢中で何かを追いかけていたり、全身から「楽しい」という感情がにじみ出ていて、見ていて飽きません。
そんな時は、そのまま見守り、思いっきり楽しませてあげましょう。
不思議
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首を傾けながら「クルル」と鳴く時は、「何かおかしいな」「何かな?」と戸惑っていると考えられます。甘えたい時や楽しい時とは全く異なるテンションで、人間が疑問を感じた時と同じように戸惑った表情をしながら、細い声でクルルと鳴くので違いはすぐに分かります。
夢中で追いかけていたものが急に消えた時、遊んでいたのに集中が切れた時などに、このクルルを聞けるでしょう。
この場合は、飼い主さんに訴えているというよりは自問自答状態なので、そっとしておけば大丈夫です。
仲良くしたい
飼い主さんだけでなく、同居猫や他の動物に対して「仲良くしようね」という気持ちを込めてクルルと鳴くこともあります。
不要な争いを避けて穏やかに過ごすために、自分は好意を持っていることを鳴き声によって伝えているのです。恋の季節になると、普段は鳴かない野良猫が優しい声でクルルと鳴いて告白をすることもあります。
飼い主さんに対して穏やかに甘えるようにクルルと鳴く場合は、仲良くしようとしているので、猫の気持ちを受け入れて微笑んであげたり優しく撫でてあげたりましょう。
このように、同じクルルという鳴き声でも、仕草や声のトーンによって異なる気持ちや欲求を表しているので、状況をよく見て正しく対処してあげましょう。