「猫キック」とは?
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「猫キック」は、別名「けりけり」とも呼ばれています。後ろ足だけを動かしてキックする猫特有のしぐさです。飼い主さんとのスキンシップ中に猫キックすることもありますが、猫がひとりで遊んでいる時でも猫キックすることがあります。
飼い主さんに猫キックする時は、飼い主さんの手や腕をがっちりとホールドしながら行います。なかなか離れてくれず、後ろ足で何度も蹴ってくることもあるでしょう。
猫キックの意味
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猫の足は、高い所までジャンプできるほどの筋肉が備わっています。そのため、猫キックは非常に強力です。この力強い猫キックにはどんな意味があるのでしょうか。ここでは、猫キックの意味をいくつかご紹介します。
獲物を捕らえる本能的な行為
猫は本来、狩猟して生活する動物です。猫はすばやい瞬発力で獲物を追いかけ、鋭いキバと爪で獲物を捕えます。暴れる獲物にダメージを与え弱らせなければいけません。その時に役立つのが猫キックです。
「前足で獲物をしっかりとホールドし、空いた後ろ足でキックして弱らせる」という合理的な手法といえるでしょう。足の力は非常に強力なので、獲物を仕留めるときに大いに役立つのです。
現在、飼い猫たちのほとんどは獲物を捕まえる必要はありません。しかし、狩猟本能は残っており、獲物のようなものを見つけて、同じような行為を繰り返すことがあります。
じゃれ合いや甘噛みをしている
飼い主さんに猫キックする場合、飼い主さんのことを「獲物」とみなしているわけではありません。飼い主さんに対する猫キックは、遊びやじゃれ合いに近いものといえます。
本能によって、猫には小さい頃から狩りにチャレンジする習性があります。しかし、最初から獲物を捕まえるということはできません。そのため、自分の親猫や兄弟猫相手に練習します。
子猫同士がつかみ合ったり、甘噛みしあったりして遊んでいる様子を見ることがあるでしょう。これは、猫同士のじゃれ合いであり、狩猟の訓練でもあります。
もちろん訓練なので、猫たちも手加減します。たまには強くキックしてしまうこともありますが、何度もじゃれ合いを重ねるうちに、相手をケガさせないような力加減を学びます。
このじゃれ合いは狩猟の訓練になるだけでなく、大人になった後のコミュニケーション手段としても残ります。
猫が猫キックしてくるときの3つの心理
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ここでは、猫が飼い主さんの腕をつかんで猫キックしている時の3つの心理をご紹介します。
1.一緒に遊びたい
猫同士のじゃれ合いと同じく、飼い主さんと一緒に遊びたくて猫キックしてくることがあります。「一緒に遊んで!」「暇だから構ってよ!」という気持ちから、飼い主さんに猫キックするのです。
猫は運動不足ゆえに遊びたくなる場合もあります。ゆえに、日ごろから猫と一緒に遊んであげることは大切です。
2.愛情表現している
飼い主さんに対しての愛情表現として猫キックする場合もあります。子猫がお母さん猫とじゃれ合っているときと同じように、飼い主さんに甘えているのです。母猫のことを思い出している場合もあるでしょう。
猫たちの機嫌もいいので、構ってあげるとゴロゴロと鳴いたり、嬉しそうに目を細めたりするに違いありません。
3.興奮している
狩猟本能が刺激されている場合もあります。飼い主さんの手や足が動くので、闘争本能が刺激され狩りの練習を行なってしまうのでしょう。
この場合は、かなり力強い猫キックが繰り出されることが多いので、要注意です。猫の爪が伸びていたりすると、飼い主さんに傷をつけてしまうこともあります。
猫が興奮している場合は、刺激しないように手を動かさないようにするのがポイントです。抵抗しようとすると、猫たちはますます興奮して、さらに力強く猫キックしてきます。
まとめ
猫が、「猫キック」をする理由を紹介することができました。後ろ足でキックしてくる猫キックは、猫が獲物を弱らせる時に行なう本能的な行動といえます。
しかし、飼い主さんに猫キックしてくる理由の多くは、「一緒に遊んでほしい」「甘えたい」という気持ちからです。ゆえに、猫キックされたらあまり過剰な反応はせず、たくさんスキンシップをとって一緒に遊んであげるようにしてください。