フレンチブルドッグとボストンテリアはどこが違うの?
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見分け方がとても難しいと思われているのがフレンチブルドッグとボストンテリアです。確かに、2犬種ともブルドッグの交配種ということもあって、見た目が非常に似ています。ボストンテリアを連れていて、「あら~可愛いフレンチブルドッグですね」と言われた経験を持つ飼い主は少なくないことでしょう。
パッと見、非常によく似ているフレンチブルドッグとボストンテリアですが、実は見た目にも違いがありますし、性格や生まれた場所も異なっています。ここでは、フレンチブルドッグとボストンテリアの見分け方を詳しくご紹介していきたいと思います。
フレンチブルドッグとボストンテリアの生まれた場所の違い
フレンチブルドッグの原産国はフランスです。18世紀にイギリスの織物職人がフランスを訪れた時に、一緒に連れて行ったミニチュア・ブルドッグが元となり、パグやテリアと交配させて作出されたのがフレンチブルドッグであるとされています。
一方、ボストンテリアの原産国はアメリカ合衆国です。1800年代にアメリカのマサチューセッツ州で、ブルドッグとブルテリア、ホワイトのイングリッシュテリアを掛け合わせてボストンテリアが誕生しました。
交配されて誕生した場所は全く違うフレンチブルドッグとボストンテリアですが、ブルドッグやテリアが元となっているので、見た目がとても似通っている事が分かりますね。
フレンチブルドッグとボストンテリアの見た目の違い
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↑フレンチブルドッグ
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↑ボストンテリア
パッと顔を見ただけでは違いがなかなか分かりづらいフレンチブルドッグとボストンテリアですが、よく見てみると見た目にもさまざまな違いがあることが分かります。
耳の形の違い
フレンチブルドッグとボストンテリアはまず耳の形が異なっています。
フレンチブルドッグの耳はコウモリの羽のように大きく広がっていて、やや丸みを帯びて横に広がったような形になっているのが特徴です。コウモリの羽に似ていることから、「バットイヤー」と呼ばれています。
一方でボストンテリアの耳はというと、縦長で耳の先が尖った立ち耳の形をしています。大きさもフレンチブルドッグの耳と比較するとやや小さめのサイズなのが特徴です。ボストンテリアの立ち耳は断耳をして作り出されたもので、断耳をしないと垂れ耳になる子もいます。
体形の違い
フレンチブルドッグとボストンテリアは体格や体の大きさにも違いがあります。
■フレンチブルドッグ
・体高26~31cm前後
・体重8~14kg前後
・サイズ中型犬
■ボストンテリア
・体高28~38cm前後
・体重7~9kg前後
・サイズ小型犬
比較してみると、体高はさほど違いがないものの、体重はボストンテリアの方がやや軽めであることが分かります。体重の違いが小型犬か中型犬かの分類に影響しているのでしょう。
フレンチブルドッグはがっしりとした筋肉質な体をしています。足は短く、胸板が厚く大きく広がっているのが特徴です。ややずんぐりむっくりなマッチョ系タイプといえるかもしれません。
一方のボストンテリアは、フレンチブルドッグとは違ってスリムな体型と細くて足長なのが特徴です。顔もフレンチブルドッグと比較すると小さいサイズをしています。
しっぽの違い
フレンチブルドッグとボストンテリアはしっぽにも違いがあります。フレンチブルドッグのしっぽはとても短いのが特徴です。しっぽと呼べるかといっていいほど、丸くてお団子のような可愛らしいしっぽをしています。ボストンテリアは人間の指の大きさくらいの細いしっぽを持っています。
被毛の違い
被毛の違いにも注目してみましょう。ボストンテリアの被毛は黒地にホワイトカラーの2色で構成されているのが主流です。一般にいう「ボストンカラー」と呼ばれる色で、タキシードを着ているように見えることからそう呼ばれています。もちろん、ブラック&ホワイトカラー以外にもいますが、日本にいるボストンテリアのほとんどはこのブラック&ホワイトといっても良いでしょう。
一方、フレンチブルドッグは大きく分けると「クリーム(白)」「ブリンドル(黒)」「パイド(黒白)」「フォーン(茶色)」の4種類が存在します。クリーム以外は、ベース地に差し色カラーが入っています。差し色の配色の出方や模様も個体によって違っていて、多種多様なのが特徴です。
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フレンチブルドッグとボストンテリアの性格の違い
フレンチブルドッグとボストンテリアは性格も全然違います。フレンチブルドッグは非常に穏やかで、落ち着いた性格なのが特徴です。比較的のんびりした性格の子が多く、走り回るといったこともあまりありません。甘えん坊で寂しがり屋な性格をしています。ずっと一緒に過ごしてあげられる家庭や、お年寄り向けの犬といえるかもしれません。
ボストンテリアはフレンチブルドッグとは違って、活発でアクティブな犬種です。走り回ることが大好きで、運動能力も優れています。とても利口で賢く、しつけがしやすい犬種でもあります。我慢強くて寛容な性格も持ち合わせているので、子供がいる家庭に向いている犬種といえるでしょう。