猫にカレーライスを与えてはいけない理由とは
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カレーライスの具には玉ねぎが使用されます。また、カレーライスのルーにも玉ねぎが使用されています。ですから、カレーライスには猫にとって危険な食べ物である玉ねぎが多く使用されています。猫がカレーライスを食べることによって、玉ねぎによる中毒症状を起こす危険があります。絶対に猫にカレーライスを与えないでください。
また、カレーライスの味付けは猫にとってはとても濃く、塩分や糖分などを摂りすぎてしまう危険があります。猫が人間用に味付けされた食品を食べ続けると、糖尿病や肥満などのリスクが高まります。これらの点からも、たとえ玉ねぎの中毒症状を起こさないとしても、猫にカレーライスを絶対に与えないでください。
さらに、カレーライスのスパイスは猫にとってとても刺激が強く、胃腸炎や内臓障害を引き起こす原因につながることもあります。
猫がカレーライスを食べてしまった時の症状
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下記の症状は、玉ねぎ中毒の症状です。カレーライスには大量の玉ねぎが含まれているので、猫がカレーライスを食べてしまった際にこのような症状が出る危険があります。玉ねぎの毒性は加熱しても消えないので、絶対に与えないでください。
- 貧血
- 血尿
- 下痢、嘔吐
- 歯茎や目の結膜が白くなる
- 黄疸
- 呼吸困難
- 歩行不安定
- 食欲消失
また、カレーライスのスパイスの影響で以下のような症状が出ることがあります。
- 胃腸炎
- 内臓障害
いずれにしても、カレーライスは猫にとって有害な食べ物です。絶対に与えないでください。
猫に危険が及ぶ致死量
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猫の年齢や体重によって、カレーライスを食べた時に危険が及ぶ致死量が変わってきます。それは、年齢によって消化器官の発達具合や老化具合が変わってくるからです。ここでは、年齢や体重別に猫が焼きそばを食べてしまった際の致死量をご紹介します。
子猫の場合
年齢が12ヶ月未満で体重が1kg未満の子猫の場合は消化器官が未発達のため、少しでも危険です。とくに玉ねぎは体重1kgあたり5gの玉ねぎで致死量となります。カレーのルーにも玉ねぎが含まれていることを考慮すると、子猫に絶対にカレーライスを与えないでください。
成猫の場合
生後12ヶ月以上で7歳未満の成猫の場合は平均体重が3~5kgです。玉ねぎの致死量が1kgに対して5gなので、カレールーに含まれていることを考慮すると一口でも危険な量と言えます。
老猫の場合
年齢が7歳以上の老猫の場合は消化器官の衰えが始まっているので、より一層危険と言えます。猫の健康状態によっては少量でも中毒症状が出ることがあります。老猫の場合、基礎疾患を持っていることが多いので注意が必要です。老猫にもカレーライスを絶対に与えないでください。
猫がカレーライスを食べてしまった際の対処法
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猫がカレーライスを食べてしまった際、最も考えられる症状は玉ねぎ中毒です。残念ながら玉ねぎ中毒の原因であるチオ硫酸化合物には解毒薬がありません。まだ、カレーライスが猫の口にある時はカレーを取りだしてあげてください。
もし、カレーライスなどの玉ねぎが含まれる食品を食べてしまったことに気づいたなら、すぐに獣医師の診察を受けてください。たとえ症状が出ていなくても過信することなく、獣医師の診察を受けてください。玉ねぎ中毒は症状が出るのが遅く、大量摂取した場合は1日で、通常の量だと3~4日後に発症することがあるといわれています。
獣医師には「いつ、何を、どれ位」食べてしまったかを説明してください。たとえ少量であったとしても、貧血などの重篤な状態になることがあります。必ず獣医師の診察を受けてください。
カレーパンやカレーうどんも与えてはダメ
カレーパンやカレーうどんもご飯がパンやうどんに変わっただけで、猫に対して危険なことには変わらないので、猫には絶対に与えないでください。
特に、カレーパンはパンの部分に小麦粉が含まれており、小麦アレルギーのある猫にはさらに危険が高まります。注意してください。一般的にカレーパンは油で揚げて調理しているので、猫にとって高カロリー高脂質な食べ物で、高血圧や肥満の原因にもつながります。
カレーうどんはカレーに使われる玉ねぎの他にネギが入ることがあります。ネギも猫にとっては有害な食べものです。うどんも小麦粉が原材料なので、猫によってはアレルギーを起こす可能性があります。これらの点からも、猫にカレーパンやカレーうどんを絶対に与えないでください。