はじめに
愛猫が急に甘えてくれなくなったと感じることはありませんか?これまで仲良くしてきたのに、急に対応が変わってしまうとショックですよね。
そこで今回は、猫が甘えなくなる理由をご紹介したいと思います。きっと、皆さんの愛猫にも当てはまるものがあるはずですよ。
猫が甘えなくなる
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愛猫が近寄って来て身体を擦り付けたり、甘い鳴き声で呼んだりしてくれると、飼い主さんはとても嬉しく感じることでしょう。寝ている時に懐に入ったり、身体の上に乗ってきたりしてゴロゴロと喉を鳴らす姿もとても可愛いですよね。
こうした猫らしい甘え方が大好きな人は多いのではないでしょうか?しかし、どんな猫でも急に接し方を変えてくることがあります。昨日まではあんなに甘えてきてくれていたのに、急に態度を変えて甘えなくなるのです。どうして猫は甘えなくなるのでしょうか?
猫が甘えなくなるのはどうして?
猫は気分屋だと言われています。自分の気分によって飼い主さんへの接し方が大きく変わる動物です。
しかしそうだとしても、あまりにも猫の態度が普段と違うと「自分は猫に嫌われてしまったのかな?」と不安になってしまいますよね。
では猫が甘えなくなるのはどうしてなのでしょうか?その理由を探るためのポイントは、猫の「変化」を見極めることです。
理由は「変化」にある
猫が甘えなくなるのは、猫自身に何かしらの変化があったと予想されます。それは猫自身から生じる変化かもしれませんし、周囲の環境や関係性による変化かもしれません。
どんな理由にせよ、変化が影響を与えていることは確かです。猫の態度が変わったなら、その時にこれまでと違った変化がなかったか思い起こしてみましょう。
では猫が甘えなくなる理由をいくつか解説したいと思います。
猫が甘えなくなる理由①:多頭飼い
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猫が甘えなくなる理由として、「多頭飼い」が考えられます。もし最近、多頭飼いになったのであれば、それが原因で以前からいた猫が甘えなくなってしまった可能性が高いかもしれません。
では、多頭飼いがどうして飼い主さんへの態度を変化させるのかをご説明したいと思います。
多頭飼いは関係性に変化を与える
多頭飼いとは「猫を複数飼育する」ことです。大抵の場合は、初めから飼育していた先住猫の環境に、新入り猫を後から住まわせることが多いでしょう。
これまでは先住猫と飼い主さんだけの関係が成り立っていました。飼い主さんの家の中すべては先住猫のテリトリーでした。飼い主さんにも先住猫のニオイがしっかりとつけられており、飼い主さんはいわば「先住猫の所有物」のようなものでした。当然、関係性はとても良く、先住猫は「自分の飼い主さん」に甘えていたことでしょう。
しかし、新入り猫が入ってきて、それまでの関係性に大きな変化が生じます。まず、テリトリーが大きく異なるでしょう。基本的には先住猫の方が力が強いので、広いテリトリーを持っています。
一方、新入り猫も自分のニオイがありますから、それによって小さいテリトリーを持つかもしれません。飼い主さんにも新入り猫のニオイが付着することがあるでしょう。
そうなると、飼い主さんの家の中は二つのテリトリーが出来上がってしまうことになります。飼い主さんについているニオイも今までとは違いが出てくるでしょう。
飼い主さんに甘える権利があるのはどっち?
大抵の場合は、先住猫の方が力が強いので、そのまま飼い主さんに甘え続けることが多いでしょう。
しかし、稀に新入り猫の方が力が強い場合があります。そうなると飼い主さんは新入り猫の所有物となるので、先住猫は非常に甘えづらくなるのです。
また、先住猫の方が力が強いとしても、飼い主さんに新入り猫のニオイが付着することで、飼い主さんに興味を失ってしまう場合もあるでしょう。これまでは自分の持ち物だったのに、他の猫のニオイがついてしまって気持ちが冷めてしまうのです。
このように、多頭飼いは大きな変化を生み出します。当然飼い主さんへの接し方も変わってしまう可能性が高いと言えます。
猫が甘えなくなる理由②:ストレス
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猫が甘えなくなる2つ目の理由には「ストレス」が挙げられます。
猫は環境の変化に弱い動物です。自分にとって慣れていないものが近くにあったりすると、それだけでストレスが溜まってしまい元気がなくなるのです。
ストレスが溜まっていると、飼い主さんと遊ぼうという気持ちもなくなるのでしょう。ストレスが溜まっているうちは、これまでのように飼い主さんに甘えようとは思わなくなるのかもしれません。
特に猫がストレスを抱えやすい変化についてご紹介したいと思います。ストレスの原因をしっかりと除いてあげるなら、きっとすぐに甘えてくれるようになりますよ。
知らない人や猫がいる
近くに知らない人や猫がいると、愛猫は強い警戒心を示すことがあります。自分のテリトリーに敵が入っているような気持ちになるのです。
そうなるとストレスが溜まりますし、相手に注意が持っていかれるので、飼い主さんに甘えようとは思わなくなるのです。
猫が甘えなくなったのは、来客があるからですか?それとも、普段は家にいない家族や兄弟、親族が泊まりに来ているからですか?もしかしたら、野良猫が家の周りをウロウロしていて気が休まらないのかもしれませんよ。
知らない人や猫が自分のテリトリーからいなくなるなら、徐々に緊張状態は解除され、ストレスも無くなっていくはずです。
環境が変わった
また、引っ越しなどで環境が変わることも、猫にはストレスになることがあります。慣れ親しんだ自分のテリトリーでは無くなるため、ストレスが溜まりやすいことでしょう。慣れないうちは、飼い主さんに甘えるようなことが無くなるかもしれません。
引っ越しで猫がストレスを抱えてしまった場合は、新しい環境に慣れてもらうのを待つしかありません。
猫の寝床を出来るだけリラックスできる環境にしてあげることで新しい環境にも馴染みやすくなるでしょう。以前の環境で使っていた毛布などを敷いてあげるなら、毛布に自分や飼い主さんのニオイがついていて安心できるかもしれません。
溜まったストレスを解消させてあげることで、ストレスが溜まり続けないように気を配ってあげましょう。
騒音
交通事情の変化や工事によって、騒音が激しくなる場合もあります。猫の聴覚は優れていますから、騒音の影響を大きく受けてしまいます。騒音が続くならストレスが溜まって、飼い主さんに近づくほどの余裕が無くなってしまうことでしょう。
その場合、猫の寝床を家の中でも比較的静かな場所に移してあげることで対応できます。