犬が前足を曲げる理由とは?
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みなさんは、犬が前足を内側に向けて曲げている様子を見たことはありますか?犬が片方の足、もしくは両足の前足をグニッと内側に曲げて腰を下ろしている姿を見かけたことがある方もいるかもしれません。
このポーズは”前足グニッ”と一部の飼い主さんの間では呼ばれているようです。わたしたち人間から見ると、グニッと曲げているので”大丈夫なのかな?”と心配になることがありますが、実は犬にとってはごく自然なポーズのひとつと言われています。
前足を曲げているとリラックスしているようにも見えますが、よく観察してみると胴体の下に前足を隠している子もいれば、前足をクロスさせている子もおり、前足を曲げているといっても、それぞれの個体によってポーズは異なっています。
でも足を曲げている時の表情を見てみると、どの子も穏やかな表情をしているので、リラックスしている心理状態のときにみせる仕草と言えるでしょう。
犬が前足を曲げるポーズは特定の犬だけに見られるものではなく、個体の大きさや犬種を問わずに見られる仕草のひとつとなっています。では、犬が前足を曲げるこのポーズにはどのような理由があるのでしょうか?
犬がリラックスしている時にみせる仕草
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犬がリラックスしている心理状態のときに見せる仕草の一つには、上記でもみたように前足を曲げる仕草があります。
しかし、安心しているときや信頼しているときに見せる仕草はそれだけではありません。犬がリラックスしている心理状態のときに見せるほかの仕草にはどんなものがあるでしょうか。
①飼い主さんに体をピッタリくっつけている
犬が飼い主さんに体をピッタリとくっつけているときは、リラックスモードになっています。いつもお世話をしてくれる大好きで信頼している飼い主さんの側にいると、安心できることはもちろん、飼い主さんの温かなぬくもりとにおいを感じることができるので、まさに至福のときと言えるでしょう。
犬にとって無防備状態とも言える背中を飼い主さんの体をくっつけているときは、特に安心してリラックスしている心理状態となっています。犬は安心できる人に対してだけ背中を向けて無防備になると言われているので、深い信頼関係が築かれている証拠とも言えるでしょう。
②口をあけている
愛犬がボーっとした表情で口をポカーンと開けている姿は、見れそうな姿でありながらなかなか見る機会がない姿です。
そんなレアな姿でもある口を開けるという仕草は、リラックスしている心理状態のときに見ることができます。おそらく安心してリラックスしすぎてしまい、口元が緩んでしまってポカーンと口が開いてしまっているのかもしれません。
ただ、呼吸することが難しいときや暑さで厳しいときにも、口をポカーンと開けることがあります。そのような場合は辛そうな表情をして口を開けているので、少しでも異変を感じるなら体調不良の疑いがあるので注意が必要です。
③仰向け状態で寝ている
愛犬が仰向け状態で気持ちよさそうに寝ているときも、リラックスしている証拠です。お腹は犬の弱点とも言われており、その部位を無防備状態で見せるのは信頼できる人の前のみです。
また、仰向けになっている仕草はリラックスしているだけでなく、甘えたい気持ちや構ってほしいときにも見せる仕草です。いずれにせよ、愛犬が仰向け状態で寝ている姿を見せてくれるなら、深い信頼関係が築けているサインです。
④飼い主さんの身体の一部に顎を乗せてくる
飼い主さんが横になっているときや座っているときなどに、愛犬が体の一部に顎を乗せてくる仕草は、甘えながらリラックスしている証拠です。愛犬があごを乗せてきたら頭を撫でたり耳の後ろあたりをマッサージしてあげると、さらにリラックスしてくれることでしょう。
⑤温かい表情をしている
犬は人間よりも表情が分かりにくいですが、表情をよく観察してみるとリラックスしているときは顔の表情がとても柔らかくなっています。
リラックスしているということは、緊張や不安、警戒などを感じていないので、自然と顔の筋肉もゆったりとしてくるのでしょう。是非、愛犬の顔の表情を観察してみてくださいね。
⑥なんとなく近くにいる
愛犬がリラックスしているとき、飼い主さんと付かず離れずの距離から飼い主さんをじっと観察しています。べったりもせず、かといって遠く離れているわけでもない、少し離れた距離にいるのがお好みのようです。
犬の”ため息”もリラックスしている証拠?!
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みなさんは、愛犬のため息に気づいたことはありますか?人間のため息とは違い、長い息を鼻から”フーン”と出すのが特徴となっています。犬はリラックスをしているときにため息を出すのでしょうか?犬がため息をする理由を見ていきましょう。
①リラックスしているサイン
犬はリラックスしているときにため息をつきます。たとえば大好きな飼い主さんの側にいるとき、ごはんを食べた後、散歩の後、遊んだ後で横になっているときなどにため息をつくなら、リラックスしている心理状態です。
また、マッサージをしてあげたり体を撫でているときなどにため息をつく場合は、気持ちよくてリラックスしている証拠です。
②満足している気分のサイン
犬はにおいから何かしらの情報をキャッチして、満足した気分になると”フーン”とため息をつくことがあります。
たとえば、窓から入ってくる風にあたった時や散歩中に大きく息をした時などにします。また飼い主さんの身体の一部にあごを乗せているときや、抱っこしてもらっているときなどにもため息をつき、満足している心理を表します。
③ストレスを感じているサイン
犬は散歩や運動不足のストレス、自分の思い通りにいかなかったときの不満などに対して、気分を変えるためにため息をつくことがあります。
このようなネガティブなため息のときは、ため息をつくと同時に遠くを見つめるとか、一点を見つめるような目つきをしている傾向にあります。ストレスの原因を取り除き、生活スタイルを見直してみましょう。
④体調に異変があるサイン
犬は疲れているときや体調不良のときにもため息をつきます。ため息をつくだけでなく、食欲不振、元気がない、寝てばかりいるなど、いつもと違った様子が見られるなら注意が必要です。