はじめに
短足というと人間では悪口になってしまいますが、犬の場合はそんなことありません。短足の犬が一生懸命走っている姿を見るとかわいらしくて思わず応援したくなりますよね。
短足犬は時代に関わらず人気があります。そこで今回は、人気のある短足犬5選についてまとめてみました。また短足犬を飼うときの注意点についても解説したいと思います。
短足犬その1:ダックスフント
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ドイツ原産のダックスフントは短足犬の中でも非常に人気のある犬種です。ダックスはドイツ語でアナグマを意味します。その名の通りアナグマ猟で活躍してきた犬種です。ダックスフントの見た目はかわいいですが、見た目とは反対にかなり強気な性格をしています。凶暴なアナグマにもひるむことなく果敢に挑むほどの勇敢さを持っているのが特徴です。
ダックスフントは大きさによって「スタンダード」、「ミニチュア」、「カニンヘン」の3種類に分かれています。アナグマだけでなく、ウサギやキツネなどその他の小動物の狩猟でも使えるように小型のダックスフントに改良されるようになったからです。これらの小動物が作る巣穴の中に入り込んで狩猟する時に、巣穴の中で動きやすいように足が短くなったと言われています。
日本で最も多くみられるのがミニチュアダックスフントです。最も小さいカニンヘンのほうが飼いやすいのではないかと考えるかもしれませんが、狩猟に対しての熱心さは最も高く、負けず嫌いで気が強いため決して飼いやすいというわけではありません。
またダックスフントは被毛のタイプも「スムースヘアード」、「ロングヘアード」、「ワイヤーヘアード」の3種類に分かれています。スムースヘアードは被毛のケアが簡単ですが、ロングヘアード、ワイヤーヘアードは定期的なブラッシングやトリミングが必要です。
ダックスフントは明るくてフレンドリーな性格をしています。飼い主やその家族に対しても従順で、しつけもそれほど難しくないと言われています。とはいえ猟犬としての歴史があるため、多少頑固で負けず嫌いな性格も残っているので注意が必要です。特に見知らぬ人に警戒心を示して攻撃的になることがあるので、子犬の頃からの徹底したしつけが必要不可欠です。
短足犬その2:コーギー
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コーギーも世界的に人気の高い短足犬です。ウェールズのペンブロークシャー州で牧畜犬として活躍してきました。エリザベス女王に愛された犬種としても知られており、王室で飼育された由緒正しい犬として世界中で大ブレークしました。
コーギーと呼ばれる犬種には、ウェルシュコーギーペンブロークとウェルシュコーギーカーディガンがいます。両者とも非常に似ており、一時は同犬種として扱われていましたが、1930年代に別犬種として登録されるようになりました。
ペンブローグは断尾をする習慣があったのに対し、なぜかカーディガンは同じ牧畜犬なのに断尾の習慣がなかったようです。そのため以前は、ペンブロークとカーディガンの違いを尻尾があるかないかで見極めていました。
ところが最近では動物愛護の観点から断尾を禁じる動きがあり、尻尾のあるペンブロークが増えています。断尾をしないペンブロークはペンブロークらしさがないとして繁殖をやめてしまったブリーダーもいるため、登録数の減少が起こっていると言われています。
コーギーは牛を追う仕事が得意で、牛のかかとに噛みついて移動を促していました。そのため牛に蹴られてケガをしないように足が短くなったと言われています。
牛のかかとを噛みつく性質がそのまま引き継がれているので、噛み癖を治すことが必要不可欠です。子犬の時からしっかりとしつけてあげるようにしましょう。
かなり活発で運動量が多い犬種でもあるので、アクティブな家庭にピッタリの犬種です。
短足犬その3:バセットハウンド
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フランス原産のバセットハウンドは、ダックスフントやコーギーほど有名ではありませんが、愛好家もいて安定した人気を誇る犬種です。靴のブランドでも有名なハッシュパピーのマスコット犬も実はこのバセットハウンドなんですよ。
バセットハウンドはウサギやキツネを狩るのに活躍してきた犬種です。特別走るのが速いわけでもなく、すばしっこいわけでもありませんが、世界一嗅覚が優れているブラッドハウンドと掛け合わされたため、バセットハウンドも鋭い嗅覚を持っており、このずば抜けた嗅覚で獲物を追い詰めることができます。
バセットハウンドはたくさんの犬種の中で最ものんびりしている犬種だとも言われています。穏やかな性格なので子供やほかのペットとも仲良くすることができます。運動量はそれほど多くなく、マイペースで忍耐強い性格でもあります。またニオイに対する執着心があるので、散歩中に気になるニオイをいつまでも追いかけるということもあるようです。
大きな頭と大きな垂れ耳が特徴的でもあるバセットハウンドですが、耳のケアは定期的にする必要があります。よだれを垂らす犬種でもあるので定期的に拭いてあげましょう。ニオイに敏感なバセットハウンドは拾い食いにも注意する必要があると言われています。散歩中の拾い食いは危険なのでしつけをきちんと行う必要があります。