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名称:ジャイアント・シュナウザー
性格:気立てがよい、穏やか、利口、忠誠心がある
寿命:12~15歳
体重:35~47kg
体高:60~70cm
毛色:ブラック、ソルト・アンド・ペッパー、
値段相場:ペットショップ35万円~、ブリーダー16~40万円
ジャイアント・シュナウザーの性格
国内純粋犬種の保護や管理を行うジャパンケネルクラブ(JKC)によると、ジャイアント・シュナウザーは、ドイツ原産の作業犬です。
もともとドイツ南部で、牛などの家畜を駆り立てるために使われていました。
力やスピード、耐久力、天候や病気に対する抵抗力に優れており、大胆さや意思の強さも持ち合わせています。
賢く従順で訓練性能が高く、警察犬や災害救助犬、軍用犬としても重宝されてきました。
気立てがよく穏やかで、優しく、子どもとも上手に接することができるため、家庭犬にも適しています。陽気で、飼い主と一緒に何かをするのが大好きです。
温和ですが、警戒心が強い一面もあり、見知らぬ人にはすぐになつかない傾向があります。
シュナウザー特有のあごひげや眉毛が特徴です。スタンダード・シュナウザーよりも約2倍大きく、がっしりした印象で、力強さや威厳を感じさせます。
ミニチュアシュナウザーよりも独立心が高い傾向があるでしょう。
ジャイアント・シュナウザーの平均寿命
ジャイアント・シュナウザーは大型犬で、超大型犬とされる場合もあります。基本的に、大型犬は小型犬と比べて短命です。
ジャイアント・シュナウザーの平均寿命は12~15年で、体の大きさから考えると比較的長生きと言えるでしょう。
ジャイアント・シュナウザーの平均体重
ジャイアント・シュナウザーの平均体重は、35~47kgです。健康的で筋肉質な体つきをしています。
太りやすいため、食べ過ぎや運動不足には注意しましょう。
ジャイアント・シュナウザーの平均体高
ジャイアント・シュナウザーの平均的な体高は、60~70cmです。
横から見ると、正方形に近い体形で存在感があります。
ジャイアント・シュナウザーの人気カット
ジャイアント・シュナウザーはサイズが大きく、サロンによっては対応できない場合もあるため、事前にしっかり確認しておきましょう。
スタンダードスタイルMaraZe/shutterstock.com
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ジャイアント・シュナウザーの毛色(カラー)
ジャパンケネルクラブで認められている毛色は、ブラックの下毛を持つブラック一色と、ソルト・アンド・ペッパーの2色です。
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- ブラック
- ソルト・アンド・ペッパー
ジャイアント・シュナウザーが成犬になるまでの期間
一般的に体が大きい犬ほど、成長がゆっくりしています。超小型犬の成長期は約8~10カ月齢なのに対し、大型犬の成長期は約15~18カ月齢、超大型犬の成長期は約15~18カ月齢までです。
ジャイアント・シュナウザーの場合、成犬になるまでに体重が約70倍増えるでしょう。
※成犬とは身体的な成長が止まることです。
ジャイアント・シュナウザーの鳴き声
ジャイアント・シュナウザーは警戒心が強く防御本能が高いため、不審な人物や物音にすぐに反応し吠える傾向があります。
広い牧場でもよく聞こえる、低めで大きな声の持ち主です。
番犬としては優秀ですが、住宅地で飼う場合は不必要に吠えないようにしっかり訓練する必要があるでしょう。
ジャイアント・シュナウザーがかかりやすい病気
病名 | 時期や症状 | 治療費 |
---|---|---|
股関節形成不全 | 成長期に発症することが多い病気で、股関節が正常に形成されず、痛がったり歩行障害がでたりする | 片側約20万円 |
胃捻転 | 胃が膨張しねじれることで、ショック症状を引き起こす | 約20万円 |
髄膜炎 | 髄膜に細菌やウイルスが感染し、けいれんやふらつきがみられる | 不明 |
進行性網膜萎縮症 | 網膜が正常に機能しなくなり、視覚障害をおこす遺伝性の疾患で、決定的な治療法はない | 不明 |
外耳炎 | 細菌や寄生虫などが原因で耳に炎症がおこる | 手術の場合は片側約10万円 |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
ジャイアント・シュナウザーはダブルコートで被毛に厚みがあり、原産国のドイツに比べ高温多湿の日本の夏は苦手な犬種です。
気温が22~23度、湿度が60%を超えてきたら熱中症に注意する必要があります。
暑い時期は、涼しい時間帯に散歩に出かけ、水分補給をしっかりさせてください。出かける前にアスファルトの熱さを確認することや、保冷剤などを用意しておくのもよいでしょう。
真夏以外でも温度が上がる可能性のある車内や、室内でエアコンを付けずに留守番させるのも熱中症を引き起こす原因になります。
ジャイアント・シュナウザーの体臭
一般的に、色の濃い犬は体臭が強いと言われています。
しかし、ジャイアント・シュナウザーは体臭が少ない犬種です。
体臭が気になる場合は、食事を見直してみるとよいかもしれません。目元や口元、耳をいつも清潔に保つことも大切です。
ジャイアント・シュナウザーの飼い方
ジャイアント・シュナウザーは、室内で飼うのが適しています。
しかし、もともと広い牧場で自由に動きまわっていた犬種です。自由に動ける庭など、ある程度の広さのある家がよいでしょう。
ただし庭に放す場合、脱走防止のためはしっかりした柵を設置しましょう。
クレートやケージを居間に置き、休むときや留守番をさせるときは中に入れてください。特に暑さに弱いため、温度調節をしっかりしてあげましょう。
お留守番が多かったり、運動不足などでストレスがたまったりすると問題行動を起こしてしまいます。アウトドアやスポーツが好きな人と相性がよいでしょう。
ジャイアントシュナウザーは学習能力が高く、とても利口なため正しいしつけが必要です。頑固な一面もあるため、ある程度犬の扱いになれた人に向いています。
ドッグフードの量・回数
フードの種類によって給餌量は異なりますが、子犬の場合は1日摂取量を3~4回に分け、ふやかして与えます。
成犬になれば基本は1日2回、栄養バランスのよいフードを与えてください。ライフステージや目的に合ったフードを選ぶとよいでしょう。
新しいフードに切り変える場合は、少しづつ混ぜていき徐々に慣れさせてあげましょう。
胃捻転を防ぐため、早食いや水のがぶ飲み、食後の急激な運動などをしないように注意することも大切です。
食べさせてはいけないもの
犬が食べてはいけない食べ物 | ネギ類全般(にんにく、ニラ、玉ねぎなど)・ぶどう類全般・チョコレート・キシリトール・生の魚介類(魚、イカ、タコ、エビ、カニ)・鶏の骨・アボガド・ナッツ類全般 |
犬は避けたほうがいい食べ物 | ほうれん草・生肉・香辛料・にぼし・のり・生卵・生野菜・牛乳・ココナッツオイル・干しあんず |
上記は代表的な食べ物を記載していますが、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
また犬が苦手な食べ物として、犬は臭覚が優れているため酸み・辛み・苦みに対する感覚がとても敏感で、においを嫌がります。
- 柑橘類
- 酢類
- スパイス類
- クセのある葉物野菜
上記の食べ物も控えたほうが無難でしょう。
抜け毛の量
ジャイアント・シュナウザーはダブルコートです。アンダーコートは厚みがあり毛量は豊かで、トップコートは硬い針金のような毛をしています。
毛量は豊富ですが、換毛期がなく、抜け毛は少ないでしょう。週に2~3回ほど、皮膚状態の確認やコミュニケーションをかねて、ブラッシングやコーミングをしてあげてください。
毛色や質感、皮膚の健康を保つために、プラッキングを定期的にトリマーさんへお願いする場合も多いです。
プラッキングとは、身体全体の毛を専用のナイフや指で間引く技法です。プラッキングをすると、犬にとって良いコートコンディションを保てるようになります。
毛が溜まって不潔になるのを防いだり、抜け毛も減るため家庭での手入れも楽になります。
お風呂の入れ方
体の大きなジャイアント・シュナウザーは、お風呂に入れるのも大仕事です。
途中で手を離さなくてすむように、シャンプーやタオル、ブラシなどは事前にしっかりそろえておきましょう。床には滑り止めのタオルやマットを敷いてください。
慣れないうちは、2人がかりで押さえる人と洗う人、抱える人と乾かす人など役割を分担するのもよい方法です。
- あらかじめシャンプーやタオルなどを手が届くところに準備しておきます。子犬の場合、お風呂を怖がるようであればおもちゃなどを使うのも良いでしょう。
- 後ろ足や背中の方から顔まわりまで全身を濡らしていきます。顔まわりはガーゼを使って少しずつ濡らしていくと、目や口に水が入りません。
- シャンプーを取り、身体の方からやさしく洗っていきます。顔まわりは最後に洗っていきましょう。
- 顔まわりからすすぎ始めます。シャンプーが残らないようしっかりと洗い流すようにしましょう。
- タオルドライをして水分を拭き取っておきます。
- 最後にドライヤーで乾かしていきます。温風を当てる際はやけどに十分注意しましょう。
- 子犬と同様、シャンプーやタオルを事前に用意しておきましょう。
- 背中や足の方から徐々に濡らしていきます。成犬の場合も顔まわりは最後に濡らしましょう。
- 身体から顔まわりの順にやさしく洗っていきます。
- すすぎは顔まわりから始め、次に身体の順で洗い流していきます。シャンプー残りがないようにしっかりすすぎましょう。
- タオルドライをしてからドライヤーでしっかり乾燥させます。湿ったところが無くなったら完了です。
最適な散歩時間
ジャイアント・シュナウザーは運動能力に優れた犬種です。散歩や運動をする時間は多めにとってあげてください。
最低でも一日に2時間以上の散歩が必要でしょう。
定期的にドッグランなどを利用してしっかり走らせるのもよい方法です。好奇心旺盛な性格なので、ハイキングや登山などに一緒に連れていくと喜ぶでしょう。
運動不足だとストレスがたまり、攻撃的になる場合があります。噛み癖や吠え癖などの問題行動の原因になる場合もあるでしょう。
ジャイアント・シュナウザーのしつけ方法
ジャイアント・シュナウザーはとても賢く、学習能力が高い犬種です。裏を返せば、間違ったこともすぐに覚えてしまう、ということになります。
しっかり信頼関係を築き、間違ったことを覚える前に、正しいことを教えましょう。
また、上手に訓練できれば、ジャイアント・シュナウザーの能力をより発揮させてあげられるはずです。
トイレのしつけ方
トイレは、子犬を迎えた日から訓練をはじめましょう。
一度間違った方法を覚えると、新しいことを教え直すのは大変です。
- 安心できる場所にトイレを設置する
- 子犬をよく観察し、トイレに行きたそうなそぶりを見せたらすぐに正しい場所に誘導する
- 正しい場所でトイレができたら、大げさにほめる
起きた後や食事の後など、排泄のタイミングを把握しておくとよいでしょう。小さいうちはトイレを我慢できないため、行動範囲を狭めておくのもよい方法です。
失敗しても、叱ったり叩いたりしないでください。
よく監督し、辛抱強く成功体験を繰り返させることで、正しいトイレの場所を覚えます。
無駄吠えのしつけ方法
ジャイアント・シュナウザーは体も吠え声も大きいため、悪気はなくても他の人を驚かせてしまう場合があります。
また、住宅密集地では近所迷惑になる場合もあるでしょう。
不必要に吠えないように、早い段階から教えることが大切です。まず、吠えている原因を探し、取り除けるものは取り除いてあげましょう。
要求吠えで無視をする場合は、徹底的に無視してください。途中で根負けして要求をのむと、吠えれば望みどおりになると学習してしまいます。
- 子犬のうちからさまざまな物・人・音にふれさせ、社会性を身に着けさせる
- 何かを要求して吠える場合は無視をして、吠えてもよいことはないと理解させる
- 来客時などに警戒して吠える場合は、フードをまくなどして、来客に対するイメージをよくする(チャイムの音に反応するなら、音をかえたり鳴らないようにしたりするのもよい)
- ストレスがたまって攻撃的になっている場合は、遊びや散歩の時間を増やす
噛み癖のしつけ方法
ジャイアント・シュナウザーは体が大きいため、噛み癖があると被害も大きくなりがちです。遊びのつもりでも誰かを傷つけてしまうこともあるでしょう。
早いうちに、噛んでよいものと噛んではいけないものを教えてください。
歯が生え替わる時期は、しきりにものを噛もうとします。これは乳歯が抜ける前の違和感による行動で、通常は永久歯が生え揃えば落ち着くため問題ありません。
噛んでもいいおもちゃなどを与えましょう。
- 留守番をさせる場合や、子犬を監督できない場合はケージやクレートの中に入れる
- いけないものを噛んだらすぐにやめさせ、かわりのおもちゃを与える
- 手を噛んだらすぐに離させ、しばらく無視する
- ストレスや欲求不満で何かを噛んでしまうようなら、運動させる時間を増やす
待てのしつけ方法
ジャイアント・シュナウザーは穏やかな性格ですが、体が大きいため、しっかりコントロールできないと扱うのが大変です。
犬の身の安全を守るためにも、落ち着かせるためにも、「待て」ができるように教えておきましょう。
- 犬を正面に座らせる
- ごほうびを、犬の目線が少し上がるくらいの位置で持ち「待て」と言う
- 「よし」と言って、ごほうびを与える
- 待たせる時間を少しずつのばす(まずは1秒から)
- 途中で動いてしまったら、しきり直す
- 慣れてきたら屋外などいつもとは違う環境でも練習してみる
留守番のしつけ方法
ジャイアント・シュナウザーは、人と一緒にいるのが大好きな犬種です。留守番になれていないと、不安になって吠えたり、ストレスを感じて物を破壊したりする場合があります。
子犬のうちから、飼い主が見えなくても不安やストレスを感じないように、留守番にならしておきましょう。
留守番をさせる前に、前もってしっかり運動させておくとよいでしょう。外出すると気付かれないように出かけたり、犬が夢中になれるおもちゃを与えて出かけたりするのもよい方法です。
- ケージやクレートなど、留守番をさせる場所を決める
- 普段からその場所でリラックスして過ごせるように訓練する
- まずは短い時間外出し、少しずつ不在の時間をのばす
犬という生き物は、いい香りがしたりすると食べ物じゃなくても口に入れてしまいます。
でも、犬には食べさせてはいけない食べ物も存在します。食べてしまうと命の危険もあるので要注意です。
今回は、そんな食べ物を食べてしまった時の対処法も合わせてお話していきます。
https://mofmo.jp/article/19619