はじめに
老犬になると歩行困難や認知症などにより、決められた場所でトイレができなくってしまい、粗相してしまうことがあります。そのため老犬を飼っている飼い主さんの中には「犬用のおむつを使ってみようかな」と考える人は少なくありません。
しかし、老犬に限らず愛犬のケガや病気などでも犬用のおむつが必要になる場合もあります。それで今回は、愛犬に犬用おむつを使用する時のメリット・デメリットについて取り上げたいと思います。愛犬が長生きするのは飼い主さんにとって嬉しいことですが、老犬をお世話する上で必要なことや注意したい点を前もって飼い主さんが理解しておくなら、愛犬が快適に過ごせる助けになるでしょう。
犬用おむつのメリット・デメリット
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愛犬が元気なときは、飼い主さんもおむつのことを意識することはあまりないと思います。しかし、愛犬が年をとって歩行が困難になったり、病気やケガなどにより歩けなくなったときに、今まで出来ていたトイレが困難になるという状況が生じます。そうなった時初めて飼い主さんは愛犬の排泄の悩みに直面することになるでしょう。
愛犬が室内飼いの場合、部屋で粗相されると、その都度きれいに掃除して清潔な状態を保つのは大変ですよね。そんな時、飼い主さんの負担を軽減するためにも使うと便利なのが、犬用おむつです。犬はトイレの場所を覚える賢い動物なので、最初はおむつを嫌がるかもしれません。
最初は1日中おむつをはかせっぱなしにはせず、汚れたらすぐに取り替えて、徐々に慣らしていくようにしましょう。おむつは、犬の体より大きくてブカブカだと漏れる場合があるので、愛犬の体にあったサイズを選ぶようにします。
では犬用おむつを使用する上でのメリット・デメリットについてそれぞれみていきましょう。
1.メリット
犬用おむつを使用することにより得られる最大のメリットは、部屋の中で愛犬の体が汚れてしまうのを防げることです。自分の排泄物を踏んでしまったり、あちこちに広げてしまったりすると愛犬にとっても衛生上よくない環境になってしまいます。ですから体の清潔さを保つために、犬用おむつを使用することができるでしょう。
また愛犬が排泄に失敗する度に、汚れてしまった床や犬の体をキレイにすることは飼い主さんにとってもかなりの負担になることが考えられます。最初はおむつを嫌がるかもしれませんが、犬用おむつに慣れさせてお互い快適に過ごせるように、生活に取り入れていくことができるでしょう。
犬用の紙おむつは、はかせ方が難しそうに見えますがとても簡単ですので安心してください。犬用おむつにはしっぽ用の穴が開いていますので、この穴にしっぽを通して、腰の部分についているテープを止めるだけのシンプルな仕組みになっています。初めての方でも手軽に使うことができるでしょう。
さらに、犬用おむつにも人間用おむつと同じ様に、オシッコを吸収すると黄色から青色に変わるお知らせサインが付いているものもあります。愛犬が排泄したらすぐ取り替えられるように分かる仕組みになっていますので、いつも清潔な状態に保てるようにしてあげることができ、犬も気持ちよく過ごすことが出来ます。
このように、犬用おむつをはかせることによって、愛犬の体と愛犬が暮らしていく環境を清潔に保つことができます。飼い主さんも、犬が粗相していないか部屋が汚れていないか神経質に見て回らなくて済みますし、愛犬が粗相することによって生じる片付けも減らすことができるでしょう。
2.デメリット
排泄が困難になったときには便利な犬用おむつですが、メリットばかりではなくデメリットもあります。デメリットとして費用面での負担が挙げられるでしょう。犬用おむつはサイズによって金額は変わりますが、1パック30枚で平均1,500円くらいかかります。
費用がかかるからと、こまめにおむつを取り替えないでいると、おむつの中が蒸れたり、汚れが皮膚について炎症を起こしたり、腰の周りの被毛が抜けてハゲたりすることがあるのもデメリットと言えるでしょう。また、愛犬にとっておむつをし始めたときは違和感があり、普段とは愛犬の様子が変わることがあるので気を配る必要もあるでしょう。
犬用おむつの費用面の負担を少しでも軽減するための対処方法として、人間用のおむつを使うという方法もあります。小型犬~中型犬なら、人間の赤ちゃん用の紙おむつを使い、大型犬であるなら人間用の介護用おむつを使うことができるでしょう。
人間用のおむつを犬に使うときには、犬のしっぽが通る穴を開けてあげる必要があります。慣れないうちは手間だと感じるかもしれませんが、人間用のおむつは1枚当たり平均20~30円前後が多く、犬用おむつの1/2の料金で済むので、おむつ代の費用を抑えることができるでしょう。
人間用おむつに切り込みを入れて犬のしっぽが通るようにしますが、切り口が広がらないように周りをガムテープなどで固定するようにしましょう。愛犬のしっぽの位置に合わせてカットすることができるので、市販の犬用おむつよりもフィットする場合があるようです。是非試してみるのはいかがですか。
ユニ・チャームのペット用おむつの特徴
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犬用おむつにはどんな特徴があるのでしょうか。愛犬も飼い主さんも快適に過ごせるように、犬のことを考えて作られたユニ・チャームの紙おむつの特徴についてご紹介したいと思います。
1.動きやすい
ユニ・チャームのペット用紙おむつは、犬の動きに合わせて立体的にカットさせていて、ウエスト部分が伸び縮みするので、お腹周りにフィットします。
2.いつも清潔
オシッコを吸収すると黄色から青色に変わるお知らせサインがあるので、取り替え時が分かりやすくいつも清潔さを保つことができます。
3.肌に優しい
人間の赤ちゃん用おむつにも使われるような吸収シートと長時間使用してもムレにくい全面通気シートで、デリケートなお肌にも安心です。
4.安心の吸収力
最長12時間、4回のオシッコを吸収できるパワフル吸収体と立体モレ防止ギャザーでオシッコやゆるゆるウンチもしっかりガードします。
ユニ・チャームの犬用おむつのサイズは、犬種に合わせて選べるように超小型犬から大型犬に対応したSSS~LLまでの6種類があるのも特徴です。
シニア期~介護期の老犬におすすめのおむつ
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老犬介護用に作られたPetio(ペティオ)の「ずっとね」シリーズは、体力の低下した愛犬のおもらし対策に好適です。サイズも幅広く30㎏までの大型犬にも対応しています。
このおむつは、高性能ポリマーがオシッコを瞬間吸収してくれます。また伸縮バンド仕様で動いても尿のモレを防ぎます。さらにサイドギャザーで横モレをガードしてくれ、付け直しが簡単なウエスト調整テープも使い勝手がいいでしょう。
「ずっとね」シリーズにはおむつカバーとおむつパットもあります。おむつカバーとパットを使う場合でも膀胱炎や皮膚炎などの病気になるのを防ぐためにしっかりと清潔な状態を保つようにしましょう。
おねしょ対策として
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病気や加齢に伴う粗相のときだけでなく、避妊・去勢手術の後遺症としておねしょや尿もれが起こることもあります。その場合どんな対策をとることができるでしょうか。
1.おむつ
前述のように、おねしょ対策としておむつをはかせることができます。ただ、寝たきりの老犬であるならそれほどおむつを気にすることはないかもしれませんが、まだ歩ける状態の子であるならおむつを嫌がって噛みちぎろうとする場合があるでしょう。
犬は決まった場所で排泄する動物なので、おむつの中でオシッコをすることに抵抗を感じます。粗相してしまいそうな時にはかせて、汚れたらすぐに取り替えてあげるようにして、短時間からおむつに慣らしていくようにしましょう。
2.おねしょシーツ
洗えるシーツで、おねしょしてしまう場所にあらかじめカバーしておくこともできます。ペットシートを敷くこともできますが、おねしょの範囲が広いときにはシーツのほうが便利かもしれません。汚れたシーツを洗うのが面倒という飼い主さんにはおねしょシーツをおすすめします。防水加工がされていますので、普通のシーツよりずっと扱いやすいでしょう。特にペット用でなくても、人間用のおねしょシーツを使うこともできます。
介護用品として販売されていますので、ホームセンターやネットショップで購入することができます。自宅で洗濯することができて繰り返して使うことができるので重宝するでしょう。
3.スプレー
おねしょすると犬自身の体も汚れてしまいます。毎回シャンプーするのは、特に老犬にとっては体に負担になりますので、スプレータイプのシャンプーを使うことができるでしょう。汚れた部分にスプレーして拭き取ってあげるだけでニオイも消えますし、清潔さを保つことができます。