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名称:グレート・デーン
性格:忍耐強く穏やかで温和
寿命:7~10歳
体重:45~55kg
体高:70~80cm
毛色:フォーン・ブリンドル・ハールクイン・ブラック・ブルー
値段相場:ペットショップ20~30万/ブリーダー30~50万/ブリーダー直販のペットショップ10~20万
グレート・デーンの性格
グレート・デーンの祖先は、400年以上前からドイツでイノシシ狩りなどの際に活躍していた猟犬です。
猟犬として必要な資質である服従心や忍耐強さを求めて改良が続けられ、ペットとして飼育されるようになった現代でも、簡単には挑発に乗らない忍耐強さが残っています。
「大きな巨人」といわれるほど、体の大きさに似合わず意外にも小さな子どもや他の犬、犬以外の動物とも仲良くできるような、穏やかで温厚な性格が特徴的です。
性格には個性があるため、性別による大きな違いがあるわけではありません。ただし、オスのほうが一般的には活発でやんちゃな傾向があります。
使役犬や闘犬としてのルーツを持つマスティフはグレート・デーンの先祖のひとつといわれており、超大型犬ながらグレート・デーンと同様に温和で穏やかな性格です。
かつてオオカミ狩りに使われていたアイリッシュウルフハウンドはグレート・デーンのように体高のある超大型犬で、購入時によく比較される犬種です。
子どもや他の犬などにも優しい穏やかな性格をしていますが、もともと狩猟犬として活躍していた犬種だということもあり、走るものをつい追いかけてしまうことはあります。
グレート・デーンと同じ大型犬の、ロットワイラーやドーベルマンなども基本的には穏やかで落ち着いた性格ですが、服従心や忠誠心の強さから家族以外の人には警戒心を示すことがあります
グレート・デーンの平均寿命
大型犬は小型犬や中型犬に比べると、寿命は短いのが一般的です。
特に超大型犬であるグレート・デーンの寿命は、長くても9~10年くらい、短ければ7~8年程度のこともあります。
グレート・デーンの平均体重
グレート・デーンの平均体重は45~55kgです。
個体差もあるため一概にはいえないものの、一般的にはオスのほうがメスよりも大柄になります。オスならば50~50kg程度、メスは45~50kg程度が理想体重といえるでしょう。
グレート・デーンの平均体高
グレート・デーンの体高は、70~80cmくらいが平均です。
体重と同様にオスのほうが体高も高いことが多く、オスの場合は80cm以上に成長することもあります。立ち上がれば、人間の背丈を簡単に超えるほどの大きさです。
グレート・デーンの毛色(カラー)
公式に認められている毛色は金色がかったフォーン、フォーンにブラックの縞模様が入ったブリンドル、ホワイトにブラックの斑が入ったハールクイン、ブラック、ブルーの5色です。
繁殖はフォーン&ブリンドル、ハールクイン&ブラック、ブルーという3つのグループ内で行われています。
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- フォーン
- ブリンドル
- ハールクイン
- ブラック
- ブルー
グレート・デーンが成犬になるまでの期間
一般的に犬は1年で人間の大人くらいまで成長するといわれていますが、大型犬の場合は小型犬や中型犬に比べて成長はゆっくりしている傾向です。
グレート・デーンの場合も、1年を超えてもまだ成長が続き、2年くらいかけてゆっくり成犬になります。
※成犬とは身体的な成長が止まることです。
グレート・デーンの鳴き声
グレート・デーンは吠えることも少ない犬種として知られています。忍耐強く、従順で穏やかな性格であり、「大事な時だけ吠える!犬ベスト13」の1位に選ばれたこともあるほどです。
グレート・デーンがかかりやすい病気
子犬がかかりやすい病気病名 | 時期と症状 | 治療費 |
---|---|---|
肥大性骨形成異常(HOD) | 脚の関節部に痛みを伴った炎症が発生し、発熱することもある。4~8カ月のオスの子犬がかかりやすい | 不明 |
股関節形成不全 | 股関節が正常に形成されず、歩行に異常が現れる。成長期に発症することが多い | 手術片側15万円程度 |
ウォブラー症候群 | 頸部の脊椎に形成異常が現れ、頸部痛やふらつきが起こる。成長期に発症することが多い | 不明 |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
成犬がかかりやすい病気病名 | 時期と症状 | 治療費 |
---|---|---|
胃捻転 | 食べたものやガスなどが胃の中で急速にたまることで胃が膨張し、ねじれてしまう病気。3歳以降の成犬 | 10~30万円 |
拡張型心筋症 | 心筋が薄くなることで心臓の収縮力が弱まり、血液を全身に送り出しにくくなる。3歳以上の成犬(特にオス) | 不明 |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
気温が22~23度、湿度が60%を超えてきたら熱中症に注意する必要があります。
真夏の散歩は日中を避け、涼しい朝夕に十分水分補給をさせながら散歩しましょう。保冷剤やすぐに濡らして使えるタオルなどを用意して出かけるのもいいです。
真夏以外でも温度が上がる可能性のある車内や、室内でエアコンを付けずに置いておくことも、熱中症を引き起こす原因になります。
グレート・デーンの体臭
断耳していない垂れ耳のグレート・デーンの場合は風通しが悪く、耳が臭くなったり病気になったりすることがあります。
また、グレート・デーンのような大型犬はよだれが多く出るため、口わりに付いたよだれをそのままにしておくのも臭いが発生するもとです。
口周辺のシワに、、汚れやよだれが入ってしまうことが臭いの原因になることもあります。
グレート・デーンの飼い方
グレート・デーンは暑さや寒さにはあまり強くないため、室内飼いが適している犬種です。ただし、超大型犬ということもあり、犬を飼ったことがない初心者や子供がいる家庭にはおすすめしません。
飼育環境も屋外・屋内問わず広いスペースが確保できないと飼育は難しいです。
室内用のケージを用意する場合は、超大型犬用である程度頑丈なケージやサークルが必要になります。
グレート・デーンは股関節形成不全になりやすいほか、巨体ゆえに床ずれができやすい犬種です。
フローリングの場合は足を滑らせないような対策をとっておくことが必要です。
関節の保護や床ずれ予防のためには、ふかふかのクッションやベッドなどを置いてあげるといいでしょう。
ドッグフードの量・回数
基本的には、ライフステージに合った栄養素が含まれているドッグフードを与えます。
グレートデーンなどの大型犬は体が大きい分、腸も長いので食べたものが通過する時間も長いです。小型犬と比べると消化器官がデリケートなので、負担をかけないよう消化のいいフードを選んであげましょう。
フードの種類によって給餌量は異なりますが、子犬の場合は1日摂取量を3~4回に分け、ふやかして与えます。成犬になれば1日2回、可能ならば胃捻転になるのを予防するために3回程度に分けて与えましょう。
ただし、股関節形成不全や肥大性骨形成異常(HOD)予防のためには、成長期にカロリーの高い食事を与えて肥満にしないことが大切です。成犬以降も運動不足で肥満にならないよう、高タンパクで低カロリーのドッグフードが向いています。
また、被毛の美しい光沢を保つオメガ脂肪酸やサーモンオイル、関節の疾患予防としてコンドロイチンやグルコサミンが含まれているドッグフードも適しています。
食べさせてはいけないもの
犬が食べてはいけない食べ物 | ネギ類全般(にんにく、ニラ、玉ねぎなど)・ぶどう類全般・チョコレート・キシリトール・生の魚介類(魚、イカ、タコ、エビ、カニ)・鶏の骨・アボガド・ナッツ類全般 |
犬は避けたほうがいい食べ物 | ほうれん草・生肉・香辛料・にぼし・のり・生卵・生野菜・牛乳・ココナッツオイル・干しあんず |
上記は代表的な食べ物を記載しておりますが、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
また犬が苦手な食べ物として、犬は臭覚が優れているため酸み・辛み・苦みに対する感覚がとても敏感で、においを嫌がります。
- 柑橘類
- 酢類
- スパイス類
- クセのある葉物野菜
上記の食べ物も、控えたほうが無難でしょう。
抜け毛の量
グレート・デーンの換毛期は冬毛が抜け落ちる春と、夏毛が抜ける秋の2回あります。もともと、グレート・デーンはシングルコートの短毛であるため、ダブルコートの犬種や長毛種に比べると、被毛の手入れ自体は比較的かんたんです。
ただ、超大型犬ですから、小型犬や中型犬に比べると、抜け毛の量自体が多くなってしまうのは避けられません。
静電気が発生しにくい獣毛ブラシや、柔らかいゴム製で皮膚を傷つけにくいラバーブラシを使ってブラッシングすることで、抜け毛を減らすことが可能です。
ブラッシングすることで被毛につやを与え、マッサージ効果で血行をよくする効果も期待できます。
お風呂の入れ方
グレート・デーンはシングルコートの犬種であるため、シャンプーやドライヤーで乾かす作業そのものはそれほど難しくありません。ただ、なにしろ体が大きいため、実際にお風呂に入れるとなると、手間や時間がかかります。
シャンプーしたりお風呂に入れたりする前にブラッシングをしておくと、それだけでもある程度は汚れを落とすことが可能です。
ゴム製のラバーブラシを用意しておくと、水に濡れても大丈夫であるため、普段のブラッシング時はもちろん、お風呂に入れるときにも役立ちます。
シャンプーは必ず犬用を使用しましょう。犬の肌や被毛に合うよう作られており、人間のシャンプーとは全く異なるためです。
子犬と成犬それぞれのお風呂の入れ方について紹介します。
グレート・デーン子犬のお風呂の入れ方- お風呂が嫌なものだと思わないように、おもちゃを使うなどして始めるといいでしょう。
- 顔まわりに水がかかるのを嫌がることも多いため、後ろのほうから少しずつぬるま湯をかけるようにします。
- 顔や耳は手ですくいながら撫でるように濡らしてあげるか、濡らしたガーゼなどで洗います
- 全体に濡れたら、シャンプーを手に取って泡立たせてから体に付けて洗います。シャンプーに慣れていない子犬で落ち着きがないときは、1人が犬の動きを抑え、もう1人がシャンプーするように、2人で連携するとシャンプーしやすいです。
- 皮膚に負担をかけないためにも、あまりゴシゴシせず、優しくシャンプーします。
- シャンプーが終われば、少しずつぬるま湯をかけてシャンプー剤が残らないように十分すすぎましょう。
- 濡れたままにしておくと体温を奪われてしまうため、時間をおかずにタオルで水分を吸収します。
- タオルドライ後、ドライヤーで残った水分を乾かします。
- 子犬と同じように、顔に水がかかることを嫌がることがあるため、後ろのほうから少しずつぬるま湯をかけます。
- 怖がらないようであれば、バスタブに入れた状態で少しずつぬるま湯をかけながらお湯を張って体を洗い流すだけでも、汚れは落ちます。
- 体が大きいので大変ですが、シャンプー剤を使って全身を洗います。
- シャンプーの成分が残ると皮膚によくないため、十分すすぐことが大切です。
- シャンプーを洗い流したらタオルドライし、水分が残らないようにドライヤーで乾かします。
最適な散歩時間
体が大きなグレート・デーンは必要な運動量も多く、散歩も好きな犬種です。朝夕2回1時間ずつ、1日で合計2時間程度の散歩時間が必要になります。
特に室内飼いの場合、十分な運動ができなければストレスがたまりやすくなるほか、肥満にもつながります。
また、グレート・デーンに多い病気「胃捻転」は、食後の急な運動がよくないと言われています。そのため、食後すぐの運動は避けたほうがいいでしょう。
成長期の子犬は骨や関節に負担をかけないように、長時間激しい運動をすることは避けたほうがいいです。
グレート・デーンのしつけ方法
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性格は穏やかで温厚な犬種とはいえ、超大型犬で体が大きいことから力も強く、しつけが不十分だと制御できなくなる可能性があります。
また、家族以外の人を怖がらせてしまうことも考えられるため、しつけは大切です。大型犬を得意とするしつけ教室へ預けたり、プロの手を借りたほうがいい犬種でしょう。
グレート・デーンの「トイレ」「吠え」「噛み癖」「散歩」「待て」のしつけ方法を紹介します。
トイレのしつけ方
トイレのしつけを開始する時期は、子犬を迎えたときからすぐです。
開始時期が遅れると、トイレをしていい場所とダメな場所の違いがわからなくなり、どこでトイレをしてもいいと思ってしまう可能性があります。
1歳以上など大人になってからも基本的には同じ方法でトイレトレーニングをします。
ただし、成犬になると排泄の回数自体が減るため、しつけ直しに時間がかかるかもしれません。
保護犬などが新しい環境に来た場合は、ペットシーツのある場所がトイレという認識がないこともあります。そのようなときは、新しい環境でのトイレの場所が習慣化するように粘り強く教えてあげることが必要です。
- サークルやケージの中などに、トイレトレーを置いたりペットシーツを敷いたりして、落ち着いて排泄できるトイレの場所を作りましょう。
- サークルやケージに入れていないときは、目を離さないことが大切です。
- 地面や床の臭いを嗅いだり、グルグル回る行動が見られたりなど、落ち着かない様子がみえたらサークルやケージに入れてトイレに誘導します。うまくトイレができたら褒めてあげましょう。
- 排泄が済んだらサークルやケージから出します。排泄を失敗させないようにし、成功して褒められた体験を繰り返し積み重ねることで、そこがトイレの場所だと認識させます。
無駄吠えのしつけ方法
もともとグレート・デーンは吠えることが少ない犬種です。
ただし体が大きいこともあり、家族以外の人にとっては吠えられると怖いと感じてしまうことも考えられます。
ほかの人とも仲良く過ごすことができるように、次のようなことに注意してムダ吠え対策をしてみるといいでしょう。
- 吠えたときにただ叱るだけでは、吠えたことと叱られたことの関連がわからないことがあり、ストレスが増すこともあります。
- なにかを警戒しているのか、要求があるのかなど、吠える原因を探りましょう。
- 人や玄関のチャイムなど対して警戒しているのなら、人におやつをあげてもらったり、チャイムが鳴ったらおやつをあげるようにしたりなど、怖くないことを覚えさせます。
- なにかを要求して吠える場合、吠えると要求が通ると思われないよう、吠えている間は要求に応えないことが大切です。「吠えなくなってから要求に応える」ということを繰り返すことで、吠えても要求が通らず、静かにしていたほうが願いは叶うということを学習させます。
噛み癖のしつけ方法
忍耐強くて温和な性格とはいえ、大きなグレート・デーンに噛み癖があると、犬自身は遊んでいるつもりでも人間は怪我をしかねません。
以下の点に注意しながら、噛み癖がつかないようにしつけをしましょう。
- 同じ噛む行為でも、防御のためやストレス、要求、興奮しただけなど、さまざまな理由があるため、噛む原因を探ります。
- ストレスや退屈していることが原因ならば、十分散歩をさせたり遊ばせたりすることで解消することもあります。
- 恐怖心や防御が原因で噛んでくる場合は、まず原因を取り除くことのほか、スキンシップができる信頼関係を築くことも必要です。
- 遊びたいなど要求が原因の場合や、要求が高じて興奮してしまっているときは、無視して相手にしないことで、噛んでも遊んでもらえないということを教えることが大切です。
待てのしつけ方法
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「待て」ができると日常生活で我慢が必要なときや、病院に連れて行ったときも落ち着いて待たせることができるようになります。
特に超大型犬のグレート・デーンは、制御が効かなくなると扱うのが大変です。次の点に注意して、しっかりと「待て」ができるようにしましょう。
- お座りをさせて犬の正面に立ちます。
- 「待て」の指示を出したあと、「よし」までの間、少しでも待っていられたら、すかさずおやつをあげる、褒めるなど、ご褒美になるものを与えましょう。
- 「待て」から「よし」までの間隔は、最初は1秒からでもかまいません。少しずつ間隔とあけていき、いい子で待っていればご褒美がもらえ、動いてしまうともらえないということを教えます。
留守番のしつけ方法
留守番に慣れていないと、飼い主がいない環境で悪戯したり暴れたりなど、困った行動がみられることがあります。
グレート・デーンのような超大型犬ともなると、いたずらの規模も大きくなりがちです。安心して犬が留守番できるようにしつけをしましょう。
- ケージやサークルなど、犬がリラックスして過ごせる場所を家の中に作ります。
- 分離不安に陥らないよう、日頃から飼い主の姿が見えなくても大丈夫なように、しておくことが大切です。
- 上着や鞄、鍵を持つなど、いかにも出かけるような様子を見せるのではなく、できれば犬に出かけることがわからないように、さりげなく家を出るほうがうまくいくことが多いです。
- 「待て」のしつけと同様に、少しずつ飼い主がいない時間を増やして慣らすようにします。
犬という生き物は、いい香りがしたりすると食べ物じゃなくても口に入れてしまいます。
でも、犬には食べさせてはいけない食べ物も存在します。食べてしまうと命の危険もあるので要注意です。
今回は、そんな食べ物を食べてしまった時の対処法も合わせてお話していきます。
https://mofmo.jp/article/19619