毎日犬と暮らしていると、家族同然のように大切な存在になってきますよね。できるだけ健康で元気に過ごしてほしいものです。愛犬の健康を守るためには、犬種ごとの体の特徴を知り、犬種ごとに合わせた健康管理をすることが大切です。犬種ごとの骨格の違い、犬の健康を保つ生活スタイルについてまとめてみました。
犬の種類
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犬の種類は非常に多く、世界中には700から800の犬種があり、日本にも300以上の犬種がいるそうです。小型犬・中型犬・大型犬に分けられ、その中でも顔の丸い犬種、細い犬種、がっしりした体格の犬種や足の長い犬種、短い犬種など様々です。
同じ犬とはいえ、種類によって体の特徴や強い部分・弱い部分が異なります。それぞれの犬種の身体的特徴を知り、それぞれに合ったお世話の仕方をすることで、病気やけがのリスクを低くすることができます。犬の体の基本となる骨格についてちょっと調べてみました。
犬の骨格
犬も人間と同じように、基本的な骨格は同じです。頭の骨があり、脊椎、胸椎、腰椎という体の軸があり、手足の骨がついています。ですが、骨の本数や大きさなど異なる点もあります。まずは、犬の基本的な骨格についてご紹介しますね。
骨の数
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人間の骨の数は206本と言われていますが、犬の骨の数は320本です。人間よりけっこう多いですよね。どこが違うのでしょうか?
まず、犬には人間にはないしっぽがあります。しっぽの骨が20本ほどありますが、これは犬種によって異なります。その他、胸椎の骨の数は人間より多い13本、腰椎は7本と、数本多くなっています。
骨の形
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どの犬も基本的に骨格、配置は同じですが、犬種によって形が少し異なります。
パグやフレンチブルドッグ、チワワなど、顔が丸い犬種は短頭種と呼ばれています。反対に顔が細く長い犬種のコリーやゴールデンレトリーバー、ミニチュアダックスフンドなどは長頭犬と呼ばれます。短頭種は、丸い顔で鼻が短いのが特徴です。犬の顔は、頭の上部である頭蓋骨と下部分の下顎骨に分かれます。この二つの骨の長さで、短頭種か長頭かに分かれます。
短頭種の犬は、鼻が短く丸い顔をしているのが特徴ですが、その他の特徴として胸椎や腰椎、脊椎などに損傷が見られる個体が多いようです。脊椎奇形や脊椎欠損などがあると、腰痛を抱えたり足がマヒしてきたりすることがあります。問題なさそうに見えても、健康診断の際には獣医さんに相談したりレントゲンを撮ってもらうなどして、早期発見・対策をするのがおすすめです。
足の短い犬種、ダックスフンドやコーギーなどは短足種と呼ばれます。短足種の足の骨は、他の犬に比べて太目でしっかりしているので、骨折などのリスクは低いです。胴が長いため、腰にかかる負担が大きくなり、椎間板ヘルニアや脊椎損傷のリスクが高めです。
プードルやボルゾイなど、足の細い犬種は骨折などのリスクが高くなります。高いところから飛び降りた拍子に骨折してしまうことが多いです。飼い主さんの抱っこから下りる時には、飛び降りるのではなく、飼い主さんがかがんで下におろしてあげましょう。
また、人間と犬の骨で違う点として、鎖骨がないため物をつかんだり、木を登ったりする動きには適していないようです。横に開いたり手でつかむなどの動作はニガテですが、前後には大きく開きます。前足と後ろ足をフルに使って、地面の上を走り回るのに適しています。
猫足
猫足という、指の骨の一番前の部分が小さく、猫の足のように見える犬種もいます。秋田犬やドーベルマン、シュナウザーなどが猫足という骨格になっています。前足が短く、丸くなっているのが特徴です。この猫足のおかげで、疲れにくく長時間立っていることができるようです。
ウサギ足
ウサギ足という、真ん中の二本の指が長い子もいます。細目で、足の裏の肉球も細長くなっています。ボルゾイやグレイスハウンド、テリア系の犬がウサギ足という特徴があります。
水かきがある足
指の間に水かきのような皮膜がある、水かき足を持った犬種もいます。ラブラドール・レトリバーやフィールド・スパニエル、ジャーマンワイヤヘアードポインターなどが水かき足を持っていて、確かに泳ぎが得意です。
足の形だけでもいろいろな種類があり、それぞれ得意分野が異なるようですね。