散歩に行く支度を飼い主さんがし始めると愛犬がそわそわすることはありませんか。犬は飼い主さんの行動から次のどんなことがあるか察知して感情を表現することができます。散歩は犬にとって1日の中でも楽しい時間です。
でも家を出る時にはとても散歩を楽しみにしている様子だったのに、急に散歩中に座り込んでしまうことはありませんか?小さな小型犬なら抱っこもできますが、ラブラドールやゴールデンくらいの大きさになるかたくなに歩くのを拒否させると完全にお手上げになってしまいますよね。
ちょっと歩くとすぐに止まってなかなか進まないといったことや散歩中に突然座り込んで動かなくなってしまう原因にはどのようなことが考えられるのでしょうか。またどのように対処したら良いのでしょうか。
犬が散歩中に座る原因
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散歩は犬にとってストレス発散する時間なり、運動欲求を満たしてあげることができる機会になります。また、飼い主さんにとっても愛犬との楽しい時間になるように工夫しておられることでしょう。ではどうして散歩中に座って動かなくなってしまうことがあるのでしょうか。
1.散歩の距離・時間が長すぎる
飼い主さんは良かれと思って長くしている散歩時間が、愛犬にとっては長すぎるということも考えられます。年齢や体重など様々な個人差によって最適な時間や距離は変わってくることでしょう。
もし毎回同じような時間で座り込みをするようなら、愛犬にとって疲れてしまうくらい散歩の時間が長すぎることが考えられますので、調整することができるでしょう。また、アスファルトと芝生では足腰にかかる負担はかなり違ってきます。
犬種ごとの最適体重をオーバーしている犬ほど、また年齢が上で筋肉や関節が弱くなってきているほど差は出てくるでしょう。同じ時間でも、公園の芝生や木くずのチップが埋め込まれている散歩ロードなどをメインにすることによって、疲労を軽減され座り込みを回避することができるかもしれません。
シニア犬や肥満犬などは、歩くことで体への負担を感じてしまって休憩したくなり、座り込んでしまうということにつながってしまうことはあるでしょう。
2..歩いた先にトラウマがある
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これまでの散歩で、嫌な経験や怖い思いをしたことがある場合にも、座り込んで動かなくなってしまうことがあります。犬は賢い動物なので、人間が思っている以上に道を覚えています。一度でも嫌な思いをしたことがある場所はしっかり脳裏に焼き付けているのです。
特に同じ場所で毎回座り込んでしまうなら、恐怖体験が歩かない原因と考えられます。難しいのは、人間にとっては全く恐怖につながらないことでも、犬にとっては怖いということがたくさんあるということです。それで、飼い主さんは気づいていない恐怖心を犬が記憶していることがあります。
公園のたった数段の階段が怖いのかもしれませんし、過去に通ったときにたまたますれ違った学生の集団が怖かったのかもしれません。そのときだけのことで今現在は全く怖いことがないとしても、そのような経験をしたという記憶が座り込みにつながっているのです。
3..自分の好きな方向へ歩きたい
散歩中に座る原因として、愛犬が飼い主さんに対して何らかの意思を伝えたい、というアピールのためであることも考えられます。自分が行きたい方向があっても、横を歩いているだけでは飼い主さんには気がついてもらえないことがあります。
そのような時に愛犬は座って、自分の意思を伝えようとすることがあるのです。この場合には、愛犬は行きたくない方向に進んだときには座り込み、方向転換して愛犬の行きたい方向に進めるときには歩き続けることができるでしょう。
4.散歩に慣れていない、社会化不足
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子犬など、お散歩デビューの直後の場合や引越し先など環境に慣れていない場合にも、不安感から座ってしまうことがあります。いろんな人や物や動物、聞いたことない音や初めて嗅ぐ匂いが気になって座りこんでしまうこともあるでしょう。知らないものに興味を持つ場合も不安を持つ場合もあるでしょう。
また子犬の場合、庭やドックランでは思いっきりお散歩したり、走り回ったりできるのに、首輪やリードを付けられることが苦手で慣れていないことが原因となることもあります。首輪やハーネスを付けられて引っ張られることが嫌で歩きたがらなくなって、座り込むことがあるのです。