犬とのスキンシップには色々な形があります
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犬との関係を深めていくと、犬は飼い主さんに懐いて、犬の方から近づいてきてスキンシップを取るようになります。
頭や体をこすりつけてきたり、目の前でゴロンと横になっておなかを見せて「なでてほしいなー」と見つめてきたりすることもありますよね。
今回は犬が私たちにキスしてくるときの気持ちをご紹介しますね。また、キスしてくれない理由や、注意点にも触れたいと思います。
犬とのキス!?
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舐めることが大好きな犬は多いのではないでしょうか?手を出してあげると、ぺろぺろと舐めてくれます。もっと積極的な犬はわたしたちの顔を舐めてくることがあります。
顔の中でも特に口周りを舐めることが多いのではないでしょうか?「犬が私たちとキスしたい」と思っているかのように、口を舐めに来てくれるのです。
この行動にはどのような理由があるのでしょうか?犬の心情を知ると共に、犬とのキスは今後も続けて大丈夫なものなのかも考えるようにしましょう。
犬がキスをしてくる理由とは?
犬が私たちにキスしてくる理由は何でしょうか?基本的には犬と良い関係を築けている場合に、キスしてくることが多いようです。
ですから、犬がキスしてくるのであれば、そのこと自体はうれしいことと捉えましょう。
愛情表現
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犬は飼い主へのキスを通して、愛情を表現している場合が多いことでしょう。飼い主さんが帰ってきたときなど、嬉しそうに走って近寄ってきます。そして抱き上げてあげるとキスをしてくれるのです。
犬が「ご主人様が帰ってきたー!おかえりなさいー。会いたかったよ。大好きだよー!」と言ってくれているのです。犬は人間の言葉でしゃべることはできませんから、自分の愛情を行動で示すのです。
顔を舐めるのは「甘えたい」「うれしい」といった気持ちを伝えるものなのです。
特に、口を舐めるという行動は基本的に自分より上位の者への表現です。ですから、「仲のいい友達に会えてうれしい」ということを伝えているというよりも、「ご主人様に対して甘えている、慕っている」ということなのです。
このような愛情表現をしてくれているのですから、わたしたちも犬をしっかりと愛してあげると良いでしょう。
私たちからも愛情を伝える方法はたくさんありますよね。お互いに愛情表現を欠かさないようにしていれば、いつまでも良い関係を続けていくことが出来るに違いありません。
コミュニケーション
犬たちはお互いの顔や口元を舐めることで、コミュニケーションを図ることがあります。これも自分よりも上位の相手に対して敵意の無いことを伝える手段でもあります。
お母さん犬と子犬も同じような仕方でコミュニケーションを図ることがあります。親子間でお互いの顔を舐めあることでコミュニケーションをとり、安心感を得ること出来るのです。
そのような親子間とのやり取りがそのほかの犬や飼い主さんに対しても反映されているのです。
飼い主さんが外出から帰ってきたときや、朝会う時には「おかえりなさい」「おはよう」といった意味でキスをしてくれることがあります。わたしたちを飼い主だとしっかりと認めた敬意を込めた挨拶なのです。
要求
犬が飼い主さんに何かを要求している時にも、キスをしてくることがあります。これもお母さん犬と子犬の間ではよく行われている行動です。
お腹が空くとお母さん犬の顔をぺろぺろと舐めて「おなかすいたよ。ごはんちょうだい」とおねだりするのです。そのような名残がのこっており、飼い主さんに対しても何かを要求する時に同様の行動を取るのです。
おなかが空いている時、もっと一緒に遊びたい時、散歩に行きたい時、など飼い主さんにお願いするかのようにキスをしてくれます。
「おなかすいたよ。ごはん食べたいよー」「遊んで!遊んで!」「散歩に連れて行ってよー。ご主人様と出かけたいよー」という気持ちを飼い主さんが敏感に察してあげることができると良いですね。
犬がキスをしながら要求してくるときは、ワガママとは少し違ったものと捉えて良いでしょう。私たちに敬意を払いつつ、親しみを込めて、自分の気持ちを知らせてくれているのです。可能であれば、そのような気持ちに応えてあげるようにしましょう。
謝っている
これも実は、キスした相手が上位の者であることを認めることに含まれる点です。自分が飼い主さんに敵意が無いことを伝えようとしてキスをします。
犬が飼い主さんを怒らせたくないときに、「怒らないで。飼い主さんに逆らうつもりは全くないよ。どうか気持ちを静めて」という気持ちでキスをしてくるのです。
謝っていると取れるこの心情ですが、飼い主さんに対して恐怖を抱いているわけではありません。むしろ親しみを込めて、飼い主さんのご機嫌を取って、関係を傷つけたくないという表明です。
相手に対して恐怖を覚えている場合は、怯えてしまってキスどころではありません。不快に感じている相手には近づくのではなく、距離を取ろうとするものです。
ですから、犬がこのような理由でキスをしてきたとしても、びっくりしたり、不快な気持ちを抱いたりしないようにしたいものです。飼い主さんも寛容になって犬を許してあげるようにしましょう。
もっと構ってほしい
要求と同じような心理ですが、より飼い主さんに甘えたいという気持ちが強い時に、キスをしてくることがあります。犬たちはキスしたときの飼い主さんの反応をしっかりと観察しています。
犬にキスされるとうれしくなりますよね。思わず笑顔になってしまう方も多いのではないでしょうか?犬の愛情表現に答えてあげたいと思い、キスしてくれたなら、キスし返したり、撫でてあげたり、抱きしめてあげたりする方が多いでしょう。
そのような反応を知っているので、犬は自分が構ってほしい時にキスをするようになることがあります。「もっと構って。撫でてほしいよ」といった気持ちの表明でもあるのです。