ワンちゃんのごはんとしてブルーベリーを与えている方もいることでしょう。ブルーベリーが配合されているサプリメントは多くありますが、効果があるのでしょうか?
ワンちゃんにはブルーベリーが良い?

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ワンちゃんにブルーベリーを与えることは良いことなのでしょうか?ブルーベリーの特徴をお伝えするとおともに、よく話題に上がる「ブルーベリーが目に良い」という論題についても触れていきますね。
ブルーベリーとは
ブルーベリーはツツジ科スノキ属の小果樹です。ブルーベリーの果実が熟すと濃い青紫色になることから、ブルー(青色の)ベリーと呼ばれています。
主にハイブッシュブルーベリー、ラビットアイブルーベリー、ローブッシュブルーベリーの3種類に分かれています。日本では長野県などが主な生産地となっていますが、アメリカ、カナダ、ニュージーランドなどの海外からも輸入されています。
生のまま食べることも出来ますし、ジャムなどの加工食品としても流通していますよね。生食でも加工食品でもとてもおいしく人気のある果実です。
またブルーベリーは健康食品として広く市販されていますよね。ブルーベリーのサプリメントなどは「目に良い」とうたわれてはいますが、近年その効果に疑問が投げかけられています。
ブルーベリーは目に良いのか?

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実際は「医学的な根拠はない」ようです。
ブルーベリーが目に良いと言われてきた理由として、「アントシアニン」という成分が含まれていることが挙げられます。この確かにアントシアニンは網膜上の光完治タンパク質の再合成に関与しているようですが、実際に目の不調にどの程度アントシアニンが関わっているかはっきりと分かっていません。
なので、ブルーベリーを積極的に食べても目が良くなるとは言えません。ブルーベリー成分が目の何に良いのかがはっきりしていないため、しっかりとしたデータ収集がないのです。
アントシアニンの目に対する効果は不確定なものの、ブルーベリーにはビタミンAなども含まれており、ビタミンAの効果から「目に良いと言えなくもない」ようです。
結論として、次のようになると思います。
「ブルーベリーが目の機能に良いという明確なデータや論拠はないものの、ビタミンなどの体全体に良い栄養素は含まれており、大きな範囲の中に目も含めることが出来るかもしれません」
ワンちゃんにブルーベリーを与えることは良いことだと思いますが、「目が良くなる」という期待はあまり持たないほうが良いでしょう。
ブルーベリーに含まれている栄養素
眼機能の改善に関しては、保証されていないものの、ブルーベリーには食物として良い栄養が含まれています。それぞれの栄養素と機能をご紹介しますね。
ビタミンA

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特に皮膚や被毛の健康にかかわっています。ワンちゃんはβ-カロテンからビタミンAを合成することが出来るので、基本的には意識して摂取する必要はありません。しかし、妊娠中のワンちゃんはビタミンAの必要量が増すので外部からの補給が必要となります。
ビタミンAが欠乏すると眼疾患、皮膚疾患などが見られます。過剰摂取も関節や繁殖機能に異常を引き起こすので、避けたほうが良いです。
ビタミンC

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水溶性ビタミンの一種です。抗酸化成分として加齢や運動の酸化ストレスに役立ちます。ワンちゃんは体内でビタミンCを生成することができます。
しかし、ワンちゃんのビタミンC必要量に関しては様々な意見があり、一致していません。「体内で生成できるので、外部から摂取する必要はない」という意見や、「積極的に摂取すべき」との意見もあるようです。
水溶性で過剰なビタミンCはおしっこと一緒に排出されるので過剰摂取による悪影響は起こりにくいでしょう。
ビタミンE

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抗酸化作用があります。老化が原因の予防や治療に役立つと考えられています。妊娠期のワンちゃんはビタミンEの要求量が増すと言われています。
欠乏してしまうなら、筋力低下、網膜編成、皮膚や免疫の異常が起こるようです。脂溶性ビタミンであり、過剰摂取はワンちゃんに悪影響を与えてしまうので注意が必要です。
アントシアニン

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アントシアニンとはブルーベリーやナス、ムラサキイモなどに含まれるポリフェノールの一種です。赤紫色を構成する天然の色素です。抗酸化作用がありますので、皮膚を酸化からまもり、健康に保つよう助けてくれるでしょう。
上記で触れたように必ずしも「目に良い」ということはできませんが、抗酸化作用は目を含む体全体に良い影響を与えてくれるでしょう。