ウコンとは?
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ウコンとはショウガ科ウコン属の多年草であり、インドが原産の植物です。ターメリックとも呼ばれていて、東南アジアのカレー料理には欠かせないスパイスの1つです。
料理の調味料として、香辛料、着色料として使用されています。伝統医学などにも用いられてきました。
日本ではウコンという名で知られており、クルクミンの肝機能への影響を期待して二日酔い対策ドリンクの原料に用いられています。
ウコンに含まれている成分
ウコンに含まれている代表的な成分として「クルクミン」が挙げられます。クルクミンは鮮やかな黄色を持つウコンの色素成分です。ポリフェノールの一種に分類されています。
ウコンの効果
代表的な成分であるクルクミンの効果がウコンの効果としてとりあげられていることが多いでしょう。「二日酔い」や「肝機能」についてもクルクミンの効果に注目したものです。
・クルクミンの効果は?肝機能に良い影響を与えるの?
アルコールは肝臓で酵素によって分解されます。そしてクルクミンはこの酵素の働きを助けることによって、アルコール分解の助けとなると主張されてきました。
しかし、実際な医学的、科学的データがまだ伴っていないようです。クルクミン自体が二日酔いに効いたり、肝機能をサポートしてくれたりするかは、はっきりと分かっていませんでした。
・整腸作用の他にも食べ過ぎ胃のむかつきに効果アリ
近年、ウコンを取り入れることで肝臓を刺激し、消化液をたくさん出させる作用があることが分かってきたようです。
この点で消化不良の改善は検証済みだそうです。消化液をたくさん分泌させることによって、消化酵素の分泌の活性化します。それに伴い胃腸の消化機能の向上、健胃作用をもたらすようです。
なので、食べ過ぎなどには効果があると言われているみたいですね。
ウコンの効果はまだ未実証な部分がありますが、消化液の分泌を促すことによって解毒作用を発揮し、肝臓の機能を強めることができるということのようです。
ウコンを摂取する際の注意点
ウコンは長年、食事と共に用いられてきたものですから、食事に用いられる量であれば安全だと言われています。
しかし、大量に摂取することによる副作用も報告されています。身体に良いからと言ってたくさん摂取すべきではありません。
・肝障害のある場合は注意!
特に注意すべき点として、肝障害がある場合にウコンをサプリメントなどで摂取すべきではないということが挙げられます。人間の肝障害患者がサプリメントとしての通常の量を摂取することによって、重篤な状態に陥った例が少なからず報告されているからです。
「ウコンは肝臓に良い」と言われていますが、肝疾患患者への投与は推奨されていないのです。
こうした注意点はウコンの働きを考えると納得できるものかもしれません。ウコンの働きは肝臓や肝機能を回復させるのではなく、刺激を与えることで働きを強くすることです。
なので、弱った肝臓には向かないのです。刺激を与えることで肝臓は働きますが、負担がかかってしまい、弱った肝臓を余計に弱らせてしまうことになるのです。
ウコンは元気な肝臓に与えることによって、働きが強化されるのでしょう。
ワンちゃんへのウコンは?
ではワンちゃんにウコンを与えることはどのようにとらえるべきでしょうか?もちろん食事に入っている程度の量であれば、問題は無いしょう。気にせず与えることができます。
では、サプリメントなどで一定量を定期的に与える場合はどうでしょうか?元気な肝臓をもっているワンちゃんには良い効果を与えることもあるでしょう。
しかし、与え続けることによって肝臓に刺激を与え続けることになるかもしれません。またウコンによってドッグフードの栄養吸収が疎外されてしまうこともあるかもしれません。
サプリメントを与える場合にはお医者さんと相談したほうが良いでしょう。特に与える量と頻度に気を付けましょう。
ワンちゃんの肝臓が弱っている場合も同様です。まずは病院に行くことをおすすめします。肝障害のあるワンちゃんがサプリメントを摂取することは控えたほうが良いでしょう。
いずれにしてもワンちゃんの場合は、異変を言葉などで伝えることができないので、飼い主さんたちが十分に慎重になってあげることが大切です。