スタンダードダックスの特徴
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胴長の犬種は他にもありますが、胴体が一番長いのはダックスフンドです。
そんなダックスフンドは胸囲のサイズによって3種類に分けられています。
生後15か月を超えてから胸囲を計り、
- ・35cm以上ならスタンダードダックス
- ・30cm~35cmならミニチュアダックス
- ・30cm以下だったらカニンヘンダックス
に分類されます。
原産国ドイツではこのように3つのサイズに分類していて、FCI国際畜犬連盟の犬種標準書でも同じです。
ただイギリスとアメリカはFCIに加盟しておらず、カニンヘンダックスとミニチュアダックスを同じとしています。
ジャパンケネルクラブ(JKC)では原産国ドイツとFCIの犬種標準に合わせています。
ダックスフンドの中で一番大きいスタンダードダックスの体型や外見的特徴、寿命について説明します。
スタンダードダックスの体型と外見的特徴
胴長短足の体型が特徴のスタンダードダックスはしっかりした骨格の筋肉質な体つきをしています。
口吻がやや長めで、大きくて垂れた耳のスタンダードダックスは優しい雰囲気がします。
スタンダードダックスの平均体高はオスが23cm~27cmでメスが21cm~24cmです。
平均体重はオスが7kg~8kg、メスが6kg~7kgで中型犬に分類されている嗅覚ハウンドです。
アナグマ狩りに使うため、巣穴に入り込めるような体型になるよう選択交配することによってこのような体型が生まれました。
短足ですが器用で、力強さとすばしっこさも兼ねそろえています。
他のサイズのダックスフンドも同様ですが、被毛は3種類あります。
短くて光沢のあるスムースコート、長くて柔らかなロングコート、長くて粗いワイヤーコートです。
特徴的なアンバランスな胴長短足の体型が可愛いとして、狩猟犬としての激しい性格を持っているにもかかわらず家庭犬としても世界で人気の犬種です。
アメリカやイギリスで人気のスタンダードダックスですが、日本でもスタンダードダックスは20~30年前に人気のあった犬種だったようですよ。
ただ日本の住宅事情の関係で、小さなミニチュアダックスやカニンヘンダックスのほうが人気を得るようになり、スタンダードダックスは日本国内であまり見られなくなってしまいました。
スタンダードダックスの寿命
スタンダードダックスの平均寿命は14歳から17歳くらいといわれています。
他の犬種と比べると比較的長生きする犬種だということがわかります。
もちろんこれは平均寿命なので、個体差がありますし、飼育環境などによっても短くなったり長くなったりします。
例えば食生活が悪いと太ってしまい、肥満が原因で病気になる確率が高くなります。
また運動不足も同様で、肥満やストレスの原因になります。
ケガをすると寿命が短くなりますから、ケガをしにくい飼育環境を作ることが寿命を延ばす要因ともなります。
また去勢や避妊をしたほうが寿命が伸びるとされています。
愛犬を大切に飼育することによって、できるだけ長く元気でいてほしいものですね。
スタンダードダックスの歴史
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スタンダードダックスの起源はよくわかっていないそうです。
考えられているのは、1600年代のドイツで、様々なハウンドドッグをかけ合わせて基礎が作られたということです。
基礎を作るために使われたのはジャーマンショートヘアードポインター、バセットハウンド、ミニチュアピンシャー、ブラッドハウンドなどではないかと考えられています。
アナグマ猟を目的として作出されたため、アナグマの巣穴に入り込めるよう短足の犬の選択交配がされました。
そのため体長が体高の2倍近い独特のプロポーションが生まれたのです。
最初にドッグショーに登場したのは1874年で、「German Badger Hounds」という名前でした。
Badgerはアナグマを意味しています。
この時は短毛で大柄なダックスフンドでしたが、その後人気が出てくると、ロングコートやワイヤーコート、ミニチュアダックスやカニンヘンダックスが生み出されました。
ダックスフンドのダックス(dachs)はドイツ語でアナグマ、フンド(hund)は犬を意味しています。