収容犬で溢れる都会の保健所で
愛犬は安楽死寸前だった
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カプラン先生の動物への思いは、愛犬トビーを引き取って以来、更に強くなりました。トビーは"狂暴"というレッテルを貼られ、一般譲渡不可という理由から安楽死寸前でした。しかし獣医という職業柄、カプラン先生は問題行動のあるトビーを引き取ることを許されました。以来二人は10年以上を共に過ごし、13歳でこの世を去ったトビーは、街じゅうの犬の命を救うことになるのです。出典:https://barkpost.com/good/vet-provides-free-spay-neuter/
この子がカプラン先生が命を救ったトビーです。
アメリカの保健所、特に大都市部の保健所は収容犬で溢れていると言います。
そのためキャパシティーをオーバーしてしまった保健所では、病気やケガ、又は行動に問題のある犬達が真っ先に安楽死の対象にされてしまうという悲しい現実があるのです。
トビーは狂暴だとされていましたが、保健所に収容されている犬が慣れない場所での不安や恐怖から、人に対し唸ったり牙を剥いたりするのは珍しいことではありません。
そしてこれらの犬の多くが、保健所を一歩出ると全く違う一面を見せてくれる場合が多いのです。
カプラン先生もトビーの本質が決して狂暴ではないと見抜いていたのかもしれませんね。
プロジェクト始動!
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The Toby Projectはトビーに敬意を表して名付けられ、より多くの犬がホームレスになることを防ぐための努力を惜しみません。週末になるとカプラン先生と数名の獣医師が貧しい地域へと出かけ、医療費が賄えない飼い主のために無料の不妊・去勢手術を提供しているのです。出典:https://barkpost.com/good/vet-provides-free-spay-neuter/
こちらがThe Toby Projectに使用されている手術設備を備えた車両です。
そのボディには天国に行ったトビーの姿が描かれ、カプラン先生のトビーへの愛や敬意を感じ取ることができます。
それにしてもなぜ、カプラン先生のチームはわざわざ特定の地域に出かけては無料で奉仕活動を行っているのでしょうか。
なぜ貧しい地域で活動するのか?
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チームが特定の地域で奉仕するのは、動物を手放すことを余儀なくされる多くの飼い主が貧しい地域に居住しているからです。そしてこのような動物や飼い主をサポートすることで、動物が住む場所を失うことを防ぎ、不意の妊娠・出産で悲しい運命をたどる動物を減らすことに役立っているのです。出典:https://barkpost.com/good/vet-provides-free-spay-neuter/
「居場所が無いことを理由に命を奪われる動物がいると思うといたたまれないんだ。私にできることがあるなら、なんだってするさ」とカプラン先生。
確かにアメリカの動物レスキュー番組を見ていると、動物保護現場のほとんどが貧しい地域にあるように思えます。
もちろんひとくくりにすることはできませんが、このような地域は恐らく動物愛護への意識も低いと思われます。
しかしカプラン先生達の献身的な活動で、貧しい地域の住民の意識も少しずつ向上していくはずです。
動物も助け、飼い主も助ける。
The Toby Projectはまさに一石二鳥のプロジェクトと言えますね。
The Toby Projectは驚きの実績を残していた
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カプラン先生のチームの奉仕に多くの人達が心から感謝しています。出典:https://barkpost.com/good/vet-provides-free-spay-neuter/
The Toby Projectは2009年に発足し、9年経った今、犬のみならず猫の不妊・去勢活動も行っているようです。
そして2018年7月現在、The Toby Projectによって不妊・去勢手術を受けた動物の頭数は3万3千頭を超え、それによりここ5年間で食い止めることができた出産頭数は4億頭にもなるのだそう。
この驚愕の数字から、不妊・去勢手術の大切が身に染みてわかります。
もし手術が成されず4億頭が生まれていたら、同じ数ほどの動物が命を奪われていたかもしれないのです。
この素晴らしいプロジェクトの全ての始まりは、カプラン先生とトビーとの出会いにありました。
きっとトビーはカプラン先生達の活躍を誇りに思い、天国から見守ってくれていることでしょう。
Vet Spends His Weekends Spaying And Neutering At No Charge – All Thanks To His Dog