社会から見捨てられたものたちが社会復帰を果たすまで・・・
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”キャスト・アウェイ”というドキュメンタリーでは,囚人と捨て犬とが直面する窮地に焦点を当てました。そして,いかにこの不釣り合いな者同士,一方は人,もう一方は獣である彼らが,自分たちの性格を変えることができるのかを追ってきました。彼らは,お互いを救い,そして相手の役に立つよう努力を重ねていったのです。その結果,囚人の人生は変わり,犬は無事新しい飼い主を見つけることができました。出典:https://www.littlethings.com/inmate-dog-raising-program-vcom/
正義の味方である警察官と一緒に活躍する犬,警察犬は有名ですが,今回は,囚人と心を通わせる犬のお話のようです。
そして,彼らの過去にはある意味共通点があるようです。
何らかの犯罪を起こして,社会から遮断された刑務所の中で暮らす囚人。
そして,人間の手で飼われていたにもかかわらずその人生を手放された犬。
共通の悲しみを抱えた彼らだからこそ,引き合わせる必要があったのかもしれません。
動画のなかで,イースター(Esther)という犬が登場します。彼女は,パピーミルでひどい虐待を受け,”Prison-trained K-9 Companion Program(囚人養成K-9コンパニオン・プログラム)”を通じて社会復帰に向けて訓練を受けることになりました。ここでは,囚人ジェーソン(Jason)がいかにイースターとの絆を築き上げていくのかが見ることができますが,この光景は素晴らしいとしか言いようがありません。イースターの訓練が無事終わり,ケージから出してやる際にはお別れを言わなければいけません。出典:https://www.littlethings.com/inmate-dog-raising-program-vcom/
劣悪な環境のブリーディング施設で人生のどん底にいたイースター。
彼女の人生を救うことになったのは,なんと塀の中にいる囚人。
強面の囚人たちと可愛い犬たちの姿はとても対照的ですが,訓練を重ねるごとに囚人たちの表情が変わっていき,まるで本物のトレーナーのように見えます。
また,動画の中でイースターと一緒に写った写真を見せるジェーソンの顔は,自分の飼い犬を自慢に思う飼い主そのもののにも見えます。
この互いに社会的に見捨てられた2つの集団の出会いもまた感動的です。多くの人たちは囚人やピット・ブルやロットワイラーといった種の犬は”好ましくない存在”として社会から遮断しようとします。しかし,このプログラムでは彼らを引き合わせ,彼らの心に愛情,友情,理解といった感情を育ませ,そしてお互いの成長を見守る機会を与えるのです。このようなプログラムを国中の多くの刑務所で採用すべきではないでしょうか?出典:https://www.littlethings.com/inmate-dog-raising-program-vcom/
社会復帰のプログラムとして,犬の訓練をすることになった囚人たち。
まさか刑務所の中で動物と一緒に過ごす時間が持てるとは思わなかったかもしれません。そして,まさか自分が動物の訓練する羽目になろうとは想像していなかったかもしれません。
100パーセント自分の意志ではなく,犬と一緒に過ごす時間を持つことになった囚人たち。驚いたのは,そんな彼らがちゃんと責任感を持って犬を訓練している姿でした。
そして,自分たちが育て上げた犬が旅立つとき,囚人たちの目に映るのは大切な存在が新たな人生に向けて旅立っていく姿・・・自分たちの今後の人生にも向き合ういい機会となったことでしょう。
私たちがペットである動物たちを育てていると思っていても,ペットである動物たちによって私たちの心が育てられているのだと実感しました。
もし,彼らが再会することがあれば,胸を張って自分の歩んでいる人生を報告できるといいですよね。
囚人が虐待された犬と築いた絆