愛くるしいまん丸の目と、愛情深い性格から、世界中で愛されているロングコートチワワ。
世界最小犬種であり、小型犬の需要が大きい日本においても、常に高い人気を誇る犬種です。
今回は、そんなロングコートチワワの基礎知識をご紹介しつつ、性格や特徴、飼育の仕方など、購入を検討する点で参考になる情報をまとめました。
加えて、おすすめのドッグフードなど、すでにロングコートチワワを飼っている方にも役立つ情報もご紹介します。
ロングコートチワワの基本情報
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ロングコートチワワは、メキシコ原産の超小型の犬種です。
正式に登録されている犬種としては世界最小で、平均体重は1kgから2kg、平均体高は15cmから23cmとされています。
オスとメスで体格に大きな違いはありません。
平均寿命は14歳から16歳と言われていて、他の犬種と比較すると若干長生きする犬種です。
興味深い事に、ある調査では室内で飼育する方が、平均寿命が2年から3年伸びる傾向があるようです。
日本で飼育されているチワワの数は、2016年のジャパンケネルクラブ「犬種別犬籍登録頭数」によると、50405頭です。
平均価格は20万前後ですが、血統や被毛の色などによって値段は異なり、60万を超える高値で取引されるケースもあるようです。
ロングコートチワワの歴史
チワワの由来には諸説ありますが、古代メキシコを支配していたトルテック族に飼われていた「テチチ」という小型犬に由来していると一般的には考えられています。
9世紀頃の記録の中に、その存在を確認できる、非常に長い歴史を誇る犬種です。
「チワワ」という名前は、由来となっている「テチチ」から来ていると考える人もいれば、1850年代に、メキシコの「チワワ市」から基礎犬を持ちかえったアメリカ人が繁殖を行なった為に、チワワと呼ばれるようになったという説もあります。
南米のメキシコで生まれ、アメリカで育種されたチワワは、小型化する為の交配が盛んに行なわれ、その過程の中で長い被毛を持った「ロングコートチワワ」が誕生しました。
使役犬の人気が高かったアメリカにおいて、かつては利用価値がなく、需要の少ない犬種でしたが、近代工業の発達と都市化に伴って、使役犬よりも愛玩犬の人気が高まった結果、多く飼育されるようになりました。
日本に本格的に輸入されるようになったのは、戦後の高度成長期にあたる1970年代で、日本の狭小な住宅環境などに適していた為に、徐々に飼育頭数が上昇し、近年では小型犬の中で2番目に多く飼われている犬種です。
ロングコートチワワの性格
ロングコートチワワは、飼い主に忠実で献身的な性格をしています。
とっても人懐っこい性格をしていて、陽気で明るく活発な性格です。
また、理解力があり賢い犬種なので、しつけやすい犬種でもあります。
しかし、警戒心が強い所があり、縄張り意識も強いので、番犬としても向いている犬種です。
勇気があって勇敢に立ち向かってきますが、体が小さく体力を消費しやすいので、ストレスを抱えて体調を崩してしまう場合もあります。
甘えん坊な性格で、特に一番信頼している飼い主に集中して甘えてくる傾向があります。
大きな音に怯えるなど、臆病な一面もあるため、何かに怖がっている事には一層甘えん坊になります。
ロングコートチワワの特徴
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つぶらな瞳と華奢な体が最大の特徴です。
体型はドアーフ(ずんぐりした手足が短い体型)と、ハイオン(手足が長いスリムな体型)の二種類があります。
また、アップルヘッドと呼ばれるドーム型の丸い形をした頭をしています。
ロングコートチワワは、ダブルコートで長い被毛をしていて、その毛色は実に多種多様です。
大まかに分類すると、「単色」「パーティーカラー(2色混合)」、「トライカラー(3色混合)」、に加えて、規則正しい柄や目の上に斑のある「タン」の4種類に分けられます。