イタリアングレーハウンドは見た目のかっこよさと可憐さを兼ね備えています。そのルーツや特徴をよく理解してしっかりと向き合うのなら良きパートナーになり、深い絆を築くことができるでしょう。
それではイタリアングレーハウンドを家族でお迎えするまでに知っておきたい基本情報やおすすめドッグフードを調べてみましょう。
特徴
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個性的なお顔立ちやスタイルの持ち主であるイタリアングレーハウンドですが、ルーツはどこにあるのでしょうか。
諸説ありますが、その中の一つの説ではもともとエジプトにいたこの犬が、ルネッサンス時代に愛玩犬としてイタリアで飼育されていたと言うことから、イタリアンと名付けられたという説もあります。グレーハウンドを改良し小型化にしたものがイタリアングレーハウンドと思われますが、憶測の域を出ません。
古代エジプトの壁画にはイタリアングレーハウンドのような犬種が描かれていることと、その時代の犬のミイラがイタリアングレーハウンドに似ていることが裏付けとなりもともとエジプトにいた犬と推測されています。
その犬種はエジプトから地中海周辺のギリシャやトルコなどの地域にも入り、紀元前5世紀頃ローマ(イタリア)に渡り、上流階級の間で愛玩犬として愛されるようになり、「イタリアングレーハウンド」と名付けられたとの説です。
その後、16から17世紀にはイタリアの王室や貴族などに愛され、絵画や器の絵柄や美術品のモデルとして描かれ、17世紀にはイギリスに入り、チャールズ1世やアン王女、ビクトリア王女などイギリスの王族にも愛されてきましたが、イギリスの寒い気候に馴染むことができず、一般家庭で飼育されるまでにはいかなかったようです。
その後、イギリスではより小さくするために近親交配がすすめられその改良によってイタリアングレーハウンドは虚弱体質になってしまいました。
その後、急激に頭数は減少し、イギリスでは絶滅の危機に直面したという事実があります。
絶滅の危機を免れることができたのは、アメリカに19世紀初めに渡っていたイタリアングレーハウンドたちとヨーロッパに残っていたグレーハウンドを交配させ、絶滅の危機をまぬがれることができました。
いがいにもこの日本においての歴史も古くなんと江戸時代にはすでに持ち込まれていたということです。
基本情報
・平均体重:3〜5kg、平均体高:32〜38cm、平均寿命:12〜15歳
・被毛:短く滑らかで毛は薄い、フリンジと言われている飾り毛はない。
・毛色:フォーン、レッド、グレー、ブルー、クリーム、ホワイト、スレート・グレー、ブラック、イザベラなどに加えて、これらに白のマーキングが入っているものです。
・分類:サイトハウンド(獲物を視力により発見し、犬自身の走力で獲物を追いかけ捕獲するタイプ)
注意する点として、小動物を捕まえるまで、全力疾走するという習性が残っています。走り出したら人間の走りではとてもとても追いつけません。
交通事故にあったり、人にけがをさせてしまわまいように、しっかりとリードを付けて未然に事故を防げるよう飼い主としての責任を果たしてください。
性格
サイトハウンドなんて聞くと勇ましい感じがしますね。では実際はどうでしょうか?
明るくて遊ぶことが大好きです。愛情、深く家族想いです。性格的には温和で扱いやすく躾もしやすい子が多いと言われています。
しかしサイトハウンドとしてもともと持っている感覚の鋭さが影響してか、神経質な面も見られるため食欲がなくなったり、パニックになりやすいところもあります。
では、どうしてこのように意見が変わるのでしょうか。
ほかの犬種にも当てはまりますが、それぞれの個体差にそれぞれの性格があるということです。
人懐っこい子もいれば神経質な子もいるということです。
これらはもともと持っているもの、もしくはブリーディングに使用された犬の血統や性格によって違いが出るのかもしれません。しかし、一番大切なことは、どの犬種もそうですが飼い主さんがどのように育てて、どのようにしつけたかで変わってくることでしょう。
たとえば、イタリアングレーハウンドのような高性能なエンジン持って、超軽量ボディーを持ったスーパーカーのような犬が思っきり走ることができず、いつも渋滞の中をノロノロと走らされていては、ストレスも溜まること間違いありません。
イタリアングレーハウンドの体型は一目瞭然、適度にハードな運動量を行う上で作られた体です。穏やかな性格を保つことができているのも、そうした運動を行い体力を発散させているからなんです。
イタリアングレーハウンドとの時間をスポーツとしてとらえるなら、絆も深まり普段から穏やかな愛犬へと成長していくことでしょう。
うちの子は・・・と消極的なことを言う前に愛犬の作りをよく考えて接することをお勧めします。