猫の排泄行動とストレスの関係
猫のトイレの頻度
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健康な猫ならトイレの頻度は、平均1日2~3回が普通です。
トイレの頻度がそれ以下で、1日1回なら尿石症の疑いも出てきますから、ドライフードからウェットフードに切り替え、水も通常通りに与えます。
一応動物病院での診断が必要ですが、腎不全用ウェットフードもあるので試してみてもよいですね。
なぜ排泄の時に鳴くの?
排泄の後に鳴く場合は、恐らく飼い主さんがウンチの処理をしているところを過去に見ているため、「さっさと片付けて」という意味でしょう。
排泄のあとに砂をかけない子には、こうした行動がよくあります。
排泄中に大きな声をあげる場合はちょっと注意が必要で、ウンチが固く、排せつ時に痛みがある場合があります。
ウンチではなく尿の場合は、砂が固まる前にティッシュで吸い取って色を見てみましょう。
尿石症の場合はキラキラと尿が光るのでわかるかと思います。
硬いウンチの時は飲みやすい水入れに変えたり、ぬるま湯を与えたりして対処してみるのがいいでしょう。場合によっては検査が必要ですね。
なんでもない場合は、「ここは私の場所だー!」と縄張り主張をしているのかもしれません。時々そういう性格の子がいるようです。
猫は我慢強い?
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例えば、旅行などで猫を連れて行ったり、ペットホテルに預けられた猫などを観察すると、トイレの頻度が急激に少なくなり、1日排泄を行わないことがあります。
といってもせいぜい12時間くらいですが、その場合エサの量も飲み水の量も少ないです。
猫の場合、環境が変わることを嫌うので同じ場所で排泄が出来ないと我慢してトイレの頻度が減ることが多いです。
外猫として野外に出している家庭では、雨が降っているとか、嵐で外に出られないときはかなり我慢してから仕方なく設置したトイレに用を足すことが多いです。
雨が上がると「出してー!」と鳴いてせがむ場合は、一目散に飛び出して排泄する場所へまっしぐらですね。猫の場合、トイレの場所には相当のこだわりがあるのがわかります。
あまり我慢させるのは良くないので、外猫でも基本的にトイレのしつけは必要です。そのためには静かで物音のしない、人目に付きにくいところにトイレを設置しておく必要があります。
トイレハイって?
雄猫では顕著なことが多く、特に去勢していない若い猫に多く見られるのが、俗に”トイレハイ”と呼ばれる行動です。
排泄の後、特にウンチの後に多いのですが、突然急に走り出したり、暴れたりする行動ですね。
理由は獣医師でもわからないようですが、排泄した後にちょっとした快楽ではないですがスッキリして体が軽くなるとか、便秘がちでようやっと「出した感」にハイテンションになることがあるようです。こればっかりは、猫に聞かないとわからないでしょうね。
また排泄の前に妙に鳴く癖がある子の場合は、おそらく子猫の頃に排泄時にトイレまで連れて行ってもらえた記憶が蘇っていることがあります。
ただし、どれも『家猫』つまり室内で飼われている猫にだけ見られる行動です。
野良猫では、まず見られることはないですね。
本来、排泄する場所は人や他の猫に見られるのを嫌うため、それが出来ない環境だとストレス解消、あるいは閉鎖的なところで我慢して用をたしたちょっとした拘束からの解放を表現しているのかもしれません。