見つけた!こっちにおいで!
カルフォルニアに住むブルック・ラパゾさんが人里離れた何も無い路上に置き去りにされた犬の情報を得て、救助に向かいました。「バンジョー」という名前をつけられたこの犬は、救助の手を振り払い、心無い飼い主が置き去りにしたであろうこの地点から動くことを拒否し続けるのでした。出典:https://www.littlethings.com/banjo-open-letter/
この地域一帯には犬の食べ物になるようなものが一切なく、飢えたバンジョーはただ小枝をかじることしかできなかった。
バンジョーは何日も寒さと飢えを強いられてきたのでしょう。
ブルックさんと救助チームが現地に赴きバンジョーを見つけると、バンジョーは身を縮め踵をかえして逃げ出し、人間に対する不信感のためか、怯えて混乱している様子だったのだそうです。
バンジョーが誰も寄せ付けないまま時間が過ぎ、あたりが暗くなってくると近くでコヨーテが吠えはじめ・・・
救助チームもうかうかしてられなかったでしょうね。
街頭などないカルフォルニアの砂漠では、暗くなってしまったら救出が困難になるばかりではなく、自分たちにも危険がふりかかってしまうかもしれません。
人には慣れているのに、救助を拒む犬
何時間か餌付けにチャレンジして、ついにバンジョーを捕まえる事が出来ました。出典:https://www.littlethings.com/banjo-open-letter/
バンジョーは身を低くしてお腹を撫でさせてくれるまでに打ち解けてくれたのです。
バンジョーはこの人間たちが自分にひどい事をする輩ではなく、助けに来たのだと気が付き心を開いてくれたのですね。
やはり、バンジョーは確かに誰かに飼われていたのでしょう。
食べ物を与えてくれ撫でてくれる人間の手の温かさにすがりたくなったに違いありません。
どんなに心細かったことか・・・胸が痛みますね。
そしてバンジョーは飼い主と同じ「ニンゲン」を見て救助チームに、ボクのご主人はどこに行ったの?ここに帰って来るんだよね?と聞いていたのかもしれません。
なんて健気なバンジョー。
状況を知れば知るほど、置き去りにした人への怒りがこみあげて来ますね。
バンジョーを救助した後、ブルックさんは自身が所属する動物保護支援団体の「Kings SPCA」のフェイスブックに、誰もが読むことが出来る様に手紙を投稿しました。出典:https://www.littlethings.com/banjo-open-letter/
それは「冷酷な心を持つこの犬の飼い主へ」と宛てられ、バンジョーがどのような状態に置き捨てられたかの内容を載せたものでした。
こんなひどい事をする、名も分からぬ飼い主への抗議をしたかったのに違いありません。
この投稿はフェイスブックで1万5千シェアもされ、バンジョーの元の飼い主の目に触れられるまで、世界中に拡散され続けているのだそうです。
その手紙の内容とは・・・
「冷酷な心を持つこの犬の飼い主さまへ、出典:https://www.littlethings.com/banjo-open-letter/
今日、私たちは、あなたの犬が15番通りとエクセシオール通りに置き去りにされているという通報を数件受け取りました。通報されたメールの日付によると、あなたの犬は土曜の朝からそこに座っていたようです。今日、午後3時の今ようやくメールに気が付き救助に向かいました。
私たちがそこで見たものは、
飼い主である『あなた』を待ち続ける犬
でした。
彼は、あなたが『待て』と行った場所から動かず、命令どおりにあなたを待ち続けていました。世界で一番大好きな人間と別れた場所から離れることが出来ず、ずっと待ち続けていました。彼はあなたが戻ってくるのだと信じていました。彼は、通り過ぎる車を一台づつ見つめて、あなたが自分を迎えに来たのではないかと思っていました。あなたの犬は寒さにふるえて、空腹で、何日も怯えなければいけなかったのです。何故ならばあなたが心の無いとんでもない事をしでかしたからです。
彼はそれでも『あなた』を待っていたんです。」
ブルックさんは冷静に、且つ怒りを込めてバンジョーが置きざりにされたとても信じがたい状況を知って欲しくて、名前も知らない元飼い主に向けてSNSを使って発信したのですね。
バンジョーが言葉を持って説明したわけではないけれども、彼の行動こそが言葉で、どのように飼い主に置き去りにされたかが想像できますね。
手紙が伝えるバンジョーの飼い主を想う気持ちに涙