少年野球で「盗塁の無限ループ」が問題になっているらしい。ピッチャーやキャッチャーの肩が弱くて盗塁の阻止が難しい少年野球では、ひたすら盗塁してコールドゲームになってしまうケースが多いため、「盗塁禁止のルール化」を求める声が上がっているというのだ。きょう10日(2021年12月)の「モーニングショー」で野上慎平アナウンサーが伝えた。
2020年1月、全日本軟式野球連盟は少年野球のルール改革案を発表した。そのなかに「盗塁は1試合に3~5回まで」「パスボール(キャッチャーのエラー)での進塁はなし」という案が盛り込まれ、現在検討が進められている。
「運動会の徒競走で順位をつけない」にも賛否
盗塁制限の方針が打ち出された背景について、横浜で少年野球の監督をしている河原哲大氏(37)は「(盗塁阻止の)送球によるひじの故障の防止」のほか、「今の少年野球はワンサイドゲームがすごく増えている。そうなると子どもは野球を楽しめず、人気低迷につながってしまっている」と説明する。少年野球では、実力の勝るチームは出塁するとすかさず盗塁し、悪送球やエラーが重なると次々と進塁してあっという間に点が入ってしまうことがよくあるという。
一方、別のチームの監督をしている村松竜太氏(45)は「野球は打って、守って、走ってといういろいろな個性を生かせるスポーツ。走るという部分がなくなると、足の速い選手は個性を出せないし、キャッチャーが盗塁を刺すという特技を見せる場所もなくなってしまう」と話している。
長嶋一茂(スポーツキャスター)「僕が少年野球をやっていた時は、リードをとらず、盗塁のスタートは、ピッチャーの投げた球がホームベースを通過してから、という決まりだった。それでも盗塁していた人もいたし、刺されることもあった。盗塁は野球のだいご味。ありかなしか、ではなく、盗塁がギリギリになるようなタイミングを模索するのがいいと思う」
野上アナはこのほか、運動会の徒競走で順位をつけない学校が増えており、これに保護者から賛否の声が上がっているという話題も伝えた。
廣津留すみれ(バイオリニスト)「小学生のとき、バイオリンのコンクールで負けて悔し涙を流して、それで頑張れたところもある。勝った方も順位がつくから達成感がある」
長島「優劣をつけることと、勝敗を決めることは違う。負けた方が『劣』ではない。負けたとしてもチャレンジする気持ちで自分を進化させることもできます」
玉川徹(テレビ朝日社員)「人間の社会には、順位は必ずある。あるものをないように見せるのは、よくないと思いますね」
斎藤ちはるアナウンサー「順位をつけたくない人がいるなら、その人は走ることを選択しなければいいと思う。私の学校では、100メートル走は走りたい人だけが参加し、そうでない人は勝敗がつかない別の競技に参加していました」
(キャンディ)