今回は奈良にある有名なお寺のひとつ『東大寺』についてご紹介します。
名前は知っているけれど、行ったことがない方は是非チェックしてみてください。
奈良時代から現代まで続く『東大寺』
奈良県奈良市にある世界遺産『東大寺』は、奈良時代に創建されました。
出典 photo ac
創建自体は奈良時代のことですが、長い歴史のなかで戦や天災によって東大寺の伽藍は大きな被害をうけました。
治承の兵火で大仏殿をはじめ、多くの堂舎が失われた鎌倉時代には創建の精神にならい人々の協力で復興事業が行われました。
けれども時は流れ、東大寺は再び戦渦に巻き込まれ、ほとんどを焼失…。
そんな東大寺を復興させようと公慶上人という僧が立ち上がったのが江戸時代です。
公慶上人が亡くなった後も多くの人の助けがあり、東大寺は再興されました。
今日の大仏殿の姿はこのとき再建されたものです。
出典 photo ac
明治維新で多くの寺院を襲った廃仏毀釈も乗り越え、今も奈良の地に現存しています。
天災や戦災によって被害を受けてきた東大寺ですが、そのたびに国や人々の助けがあったんですね。
皆で残してきた東大寺の姿は奈良まで見に行く価値アリです!
▼ 境内の東にある二月堂
出典 photo ac
広い東大寺の敷地には大仏殿、法華堂、二月堂、戒壇堂など、たくさんのお堂があります。
その中で入堂料が必要なお堂は三つ。
「大仏殿」「法華堂」「戒壇堂」になります。
【入堂料】
大人/高校生/中学生 500円
小学生 300円
※各お堂ごとに入堂料を払います。(2018年から変更があるそうです)
二度も焼失した『大仏殿』
大仏様が鎮座する『大仏殿』は二度焼失したことがあり、そのたびに再建されてきました。
出典 photo ac
大仏殿は今も世界最大級の木造建築ですが、江戸時代に再建する際、材料が調達できずに少し狭くなったそうです。
それでも世界で比べて大きい建築物なんですから、当時の大仏殿はどれほどの大きさだったのか想像してしまいますね。
(創建当初は正面の幅約88m、現在は約57m。
創建当初から約3分の2程になりました。奥行きと高さは変わりません。)
そんな大仏殿の中にいる大仏様は「お身拭い」と言って、年に一度身体を綺麗にされます。
昭和39年から毎年続いている行事で、8月7日に行われています。
出典 photo ac
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『法華堂』と『戒壇堂』
東大寺の中でも一番古い『法華堂』は別名、三月堂とも呼ばれています。
その理由は旧暦3月に法華会が行われていたからです。
Photo by (c)Tomo.Yun
正堂と礼堂の2棟を繋いだ造りになっています。
違う時代に造られた建物をつないだため違う建築様式が混在しています。
法華堂を見に行くなら、この時代の違う建築様式で造られたところに注目です!
初めて建てられた正式な授戒の場『戒壇堂』
『戒壇堂』は授戒を行う場として作られ、ここで戒律が授けられます。
東大寺の戒壇堂は日本で初めて、僧侶に授戒を行う場として作られました。
戒壇院には元々戒壇堂の他に講堂、僧坊、廻廊などがありましたが、度重なる災害により現在は戒壇堂の他には千手堂のみが復興されています。
堂内では写真撮影やスケッチは禁止されています。
また、懐中電灯の使用もダメなんだそうで、うっかりライトをつけないようにお気をつけください。
『東大寺』へ行ってみよう!
今回は入堂料がかかる三つのお堂を紹介しましたが、広い東大寺の中には他にも見所があります。
奈良に訪れた際は是非、東大寺へ行ってみてはいかがでしょうか?
東大寺へは近鉄奈良駅から歩いて20分で着きます。
歩く距離を短くするなら、JR大和路線もしくは近鉄奈良線・奈良駅からバスで「大仏殿春日大社前」まで行き、そこから歩いて5分の距離にあります。
※許可を得て掲載しています。