大分県竹田市の「白水溜池堰堤(はくすいためいけえんてい)」、通称「白水ダム」は秋田県の藤倉ダム、愛知県の長篠堰堤とともに、日本三大美堰堤とされている美しいダムです。
2006年に放映された地元のむぎ焼酎「二階堂」のCMで注目され、日本一美しいともいわれている白水ダムについてご紹介します!
白水ダムの基本情報
白水ダムは阿蘇の外輪山を水源として流れる大野川に、農業用水不足を解消する目的で1938年に造られました。
コンクリートをほぼ使用しておらず、石造りでなお現役のダムは希少であることから1999年には国の重要文化財に指定されています。
比較的小さいダムで、高さは約14m。
実は法律上はダムと呼べない(15m以上でダム)「堰(せき)」なのです。
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美しい理由はこの土地ならではの事情があったから!?
白水ダムがあるあたりの地域は火山灰土のため地盤が弱く、護岸に工夫を凝らす必要がありました。
水の勢いを弱めるために、右岸ではカーブを作って水を方向転換し上から流れる水に直角に当て、左岸では階段状にして段々に水を落としています。
▼左岸の階段
出典 civilengineering_photoさんの投稿/instagram
▼真ん中の真っ直ぐに流れ落ちる部分も美しい!
たどり着くまでの困難がさらに美しく見せる!?
実はこの「白水ダム」は非常にアクセスの悪い場所にあります。
公共交通機関は近くになく、車がギリギリ通れる細い道を進んで行く必要があるため、運転に慣れている方でないとたどり着くのは難しいかもしれません。
駐車スペースからダムまでの道もあまり整備されていないので滑りにくい靴を履いていきましょう。
さらに、右岸と左岸は直接アクセスができず大回り(約10km!)しなければなりません。
両方から見たいという方は多めに時間を見積もる必要があります。
▼左岸からは下からのダムの全景
▼右岸からは貯水池込みの全景(二階堂CMの画角)
※右岸への道は、泥排出工事に伴い、全面通行止めです。ご注意ください。
たどり着くのは難しいですが一見の価値アリの「白水ダム」。
今すぐ見に行きたい!という方もいるかと思いますが、2017年9月より泥の排出工事が開始されるそうです。
終了予定は未定だそう。
工事が終わったら、ぜひ日本一美しい白水ダムを見に行ってみてはいかがでしょうか??