トラックドライバー2024年問題解消などのメリットで注目を集める、関東~関西をデイリー運航する唯一の船社―――大王海運(https://daio-kaiun.com/)。
3隻体制で RO-RO 船(Roll-on Roll-off ship)による定期航路輸送サービスを展開し、千葉中央港~大阪堺泉北港~岡山宇野港~愛媛三島川之江港を、月曜日~土曜日でデイリー運航中。
その船内に潜入してみると……。
と その前に、RO-RO船とは
RO-RO船とは、貨物を積んだトラックやシャーシ(荷台)ごと輸送する船で、出発港ではトラクター(トレーラーヘッド)+シャーシ(トレーラー・貨物)がそのまま船内へと自走して乗船し、トレーラーを引っ張ってきたトラクターと、貨物を積むシャーシを船内で切り離し、船側にはシャーシ(貨物)だけを載せ(ロール・オン)、引っ張ってきたトラクターは船から下りる。
到着港では、そこで待機していた別のトラクターが乗船し、シャーシ(貨物)を連結。そのまま自走で下船(ロール・オフ)し、到着港から貨物目的地まで自走で陸送するという輸送スタイルで、ドライバーの労働時間削減、陸上輸送比37%CO2削減といったメリットがある。
船員11人、4時間交代制
大王海運の RO-RO 船は、11人の船員が乗り込み、4時間交代制で航路輸送を守っている。
11人の内訳は、船長(キャプテン)1人、航海士(オフィサー)3人、機関士(エンジニア)3人、甲板手(セーラー)3人、そして彼らの食を支える司厨員(料理人)1人。
―――この 大王海運 RO-RO 船の船員たちに迫るレポートはこのあとにして、今回は「トラックドライバーが乗船しないからドライバー労働時間削減というメリットがある」といいながらも、いろいろな事情でたまにドライバーが乗船するという場合に用意されている、ドライバー用(顧客用)の船内宿泊空間をみていこう↓↓↓
船内のドライバー用客室に潜入!
貨物(トレーラー)だけ船に載せて、ドライバーは船に乗らないから、ドライバーの労働時間を削減できるというのがメリットだけど、大王海運の船には、「いろいろな事情でドライバーも乗船して、到着地から先もそのドライバーが運転する」という顧客のニーズに応えるべく、船内に「ドライバーズルーム」(10室)、「談話室」「シャワールーム」などを設置している。
画像のように、右に のれん がゆらゆら……。ここが浴室・シャワールーム。その先のドアが並び、ドライバーズルーム(宿泊ルーム)がある。
宿泊ルームは居心地&寝心地よさそう
これが、トラック運転手が泊まれるドライバーズルーム(宿泊ルーム)。スパルタンなようにみえて、居心地&寝心地よさそう。
たとえば、千葉中央港から大阪堺泉北港へと行く航路は、千葉12時発、大阪翌8時半着だから、20時間ほどをこの船内で過ごす“船旅”になる。
そうなると、机や風呂、休憩室も要るってことで、シャワールームに行ってみる↓↓↓
船のなかでゆっくり湯に浸かる……
これがシャワールーム。湯船もあるから、お湯で身体をゆっくりやすめられるのもいい。
ちなみに、船員とドライバーは、すべてが別々にあるから、ドライバーと船員がトイレやシャワールームでいっしょになるということは、ない。
ランドリーや談話室もある
ちょっとストレッチでも、港で買ってきたメシでも食うか……なんてときには、談話室(休憩室)へ。
広めの空間で、買い込んだ 弁当や果物、ドリンクをここでやるのもいい。
ちなみに、食堂などはないから、飲食物は事前に陸上で買っておく。これ忘れちゃいけない。
―――そこでもう一度、ドライバーが乗らない場合の大王海運 RO-RO 船のアドバンテージをチェック!
ドライバーの労働時間を大幅削減
そこで大王海運の関東~関西 デイリー運航が注目される最大の理由が、トラックドライバーの労働時間削減への貢献。
たとえば関西から東北への拠点を結ぶ800kmの場合、20時間ものドライバー労働時間(運転時間)が強いられる。
これを、大王海運の RO-RO船 を活用すると、大阪堺泉北港(泉大津港)までの100km 2時間を関西側のドライバーが担い、大阪堺泉北港~千葉中央港間は貨物だけを無人航送に。
千葉中央港から東北の拠点までの200km 4時間は、東北側のドライバーが担うことで、ドライバーの労働時間は大幅に削減できる。
―――次回は、この船のキャプテンを勤める 加藤健太 船長に迫るぞ!
ドヤ顔で怖そうにみえて、実はやさしいパパ船長に、いろいろ聞いてみたからww
◆大王海運 RO-RO船 に潜入! 3隻体制 関東~関西デイリー運航で海上モーダルシフトする注目度を実感! トラックドライバー不足2024年問題解決のヒントがここに
https://tokyochips.tokyo/2024/08/31816/