提供:AbemaTIMES
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29日に放送された『AbemaPrime』(AbemaTV)の水曜コーナー、「REINAの知らない世界奇人紀行」に、世界最高峰のエベレスト登頂を達成したタレントで俳優のなすびが出演。登頂へのチャレンジに至った思いや、実際の過酷だった道のりについてを語った。
■“4度目の正直”。故郷への思いが、再び世界一へ
なすびは1998年、バラエティー番組『進ぬ!電波少年』(日本テレビ系)で開催された「運だけが頼りの企画」のオーディションに合格し、“懸賞だけで生活をしていけるか”という企画「電波少年的懸賞生活」のチャレンジャーに。1998年から1999年の1年3ヶ月、アパートの一室で、来る日も来る日も様々な懸賞に応募し続ける生活を送った。
その後は、演技の道に進むなど、マルチな活動をしてきたなすびが2013年に挑戦したのが、世界最高峰エベレスト(8848メートル)の登頂。チャレンジへの原動力となったのは、震災に見舞われた故郷・福島への思いだった。
【なすび エベレスト登頂への道(年表)】
2013年 初挑戦。残り100mほどで体力の限界と天候悪化
2014年 2回目。雪崩事故発生
2015年 3回目。登山中にネパール大地震
2016年 4回目の挑戦で登頂成功
4度目の挑戦にして登頂に成功し、その頂で涙ながらに絞り出したコメントが、下記のような内容だ。
「エベレスト山頂です! もうだれかわからないかもしれませんが、なすびです! 福島のみなさん、やりました! 福島の元気と勇気、希望。そして東北に元気と勇気、夢と希望を。辛いこともありました。失敗続きだったりもしましたけども、人間 やればできるんです! 福島、そして東北は絶対に復興します。再生します。僕がエベレストに登れたんです。奇跡は絶対に起こせます。(泣きながら)こんなことって、できるんだ。みなさん、本当にありがとうございます」
--頂で流した涙の理由は?
なすび;福島だったり東北だったり、たくさんの人たちが支えてくださったからこそ思いを遂げられたんだなあと強く感じますね。辛いことのほうが多かったです。売名行為というような批判も多くて、支援者ゼロだった時期もある。そういった部分をふくめての…感極まった涙かなと思います。
--体づくりは?
なすび:エベレストを目指すとき、普通の人はカトマンズから飛行機で(ある程度まで)向かうんです。でも僕は高度順応をしたいということもあって、陸路を使って。富士山でいうと一合目から歩いて行った。僕はそれが成功にもつながって行けたと信じています。
--費用は?
なすび:入山許可をもらうだけでも200〜300万円かかるんです。その他ガイドさん費用や実際に現地滞在する費用などで600〜700万円くらいかかる。2、3回目のときはクラウドファンディングという形で、ネット上で支援金を募りました。2回めのときは600万円以上集まって、それで挑戦させてもらえた。締め切り直前まで400万円くらいしか集まってなくて、それも奇跡だといってもらえて。本当にたくさんの人が支えてくださったんだなあと。クラウドファンディングの世界でも数百万円が実現する企画はなかなかないということで、活動への手応えは感じました。
それでも正直足りない部分は、借金をしてかき集めていました。福島の実家をどうにしかして…ということもあったかもしれないというくらい、強い気持ちでした。そういう(たくさんの人が応援してくれているという)部分が追い風になった部分はありますね
故郷への一途な思いを実現してみせたその姿は、人々の心を打ち、今後も“心の復興”の光となり続けることだろう。
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