行列のできる店
「おい、
イタリアレストラン始めたんだって?
繁盛してるか?」
「なかなか大変っすね~
人手が足りなくて、
気づいたらすぐ行列ですよ!」
「いいことじゃん!
行列のできるイタリアンか~
今度俺も食いに行ってもいい?」
「もちろんです。
ぜひ食べに来てください!」
--数日後--
ここがあいつの店か。
客入りはそこそこだけど、
特に外に行列はないな…
たまたま空いてる
タイミングだったのかな?
「うぃ~す、
いい店じゃんか~!」
「ご来店ありがとうございます」
「じゃあ、
このラグーパスタを一つ」
「かしこまりました!」
……
ん~まぁ不味くはなかったけど、
行列ができるほどの味かな?
まあ、会計して帰るか…
仮病
「中島さん、
病欠だってさ」
「またあ?
先週もでしょ?」
「先々週もだよ。
先々週は風邪、
先週は腹痛、
今日は頭痛だって」
「来週はなんだろうね、
腰痛?」
「知らないよ、もう。
ほんと迷惑だからさ、
課長に言ってなんとかしてもらお!」
……
「というわけで、中島さん。
他の社員から苦情が来ていてね」
「はあ、すみません…」
「嘘をついているとは
思ってないよ。
ただ本当にそんなに体調を
崩すなら、それは心配だ。
病院でちゃんとした
検査を受けてください」
はあ、うざ…
課長もどうせ仮病だと思ってるくせに。
検査なんてしたらなにもないの
バレちゃうじゃん。
ただダルいからサボってるだけで、
完全な健康体なんだから…
でも課長に言われちゃったら
言うこと聞かないわけにはいかないし…
はあ…
検査なんて行きたくないなあ…
嘘付きバンジー
「うわ、高っ!怖っ!」
「あんなとこから飛び降りるの、
無理だって~!」
女友達だけの大学の卒業旅行、
私達はバンジージャンプを
することになった。
大きな河にかかっている
橋から飛び降りて、
水面に着く前にロープで
びよ~んって引き上げられるやつだ。
「じゃあ、この書類と誓約書に
サインお願いしますね」
誓約書って…
事故が起きたときに文句言うなって?
怖すぎなんだけど…
書類の方は…
え、体重!?
ちらっと友人たちを見る。
みんな身長は同じくらいだけど、
体重は私が一番重い気が…
こんなの、
ほんとの数字書けるわけないでしょ!
いくらなんでも
制限体重までは余裕があるし、
ちょっとサバよんじゃえ。
49kg…っと。
あとは覚悟を決めるだけ!
よーし!
……
「3!2!1!
Go!!」
合図をきっかけに飛び降りる!
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