先日新型コロナウイルス感染拡大に伴ってマスク転売禁止法が制定されましたが、今回新たに消毒液に対しても転売禁止が決定されました。SNSでは転売禁止に関して嫌悪感を露わにする声や、政府の対策の遅さを糾弾する声が挙がっています。しかし実際に転売を規制する事自体には問題があり、実現するためには国もリスクを負うのです。
消毒液の転売禁止に世論は
SNSでは、政府の対応が遅すぎるといった意見や転売への嫌悪といった意見で埋め尽くされています。
何が言いたいかというと今さら政府が消毒液を転売禁止にしても供給が増えてるから遅すぎるって事
— 瑞 (@KK111_pa) May 17, 2020
消毒液も転売禁止へ、
じゃなく転売そのものを禁止しようとせんのはなんでなんやろなぁ— 春蒔 (@harumaki9029) May 17, 2020
なぜ転売は禁止できないのか、転売が必要悪な訳
転売に対して、嫌悪感を露わにする方は非常に多いと思われます。必要な物が必要な時に必要な人の手に渡らないのは問題ですし、それによって購入するための労力を強いられたり購入できない事による不安を煽ります。
ただ今回のように急速にマスクや消毒液の需要が膨らむと、必要以上に買い溜めをして在庫をストックしておこうと考える人が急増します。本来であれば需要を満たせるだけの在庫があるにも関わらず、こうした買い溜めによってすべての人に商品が行きわたらない事態に陥ります。
更に日本だけが転売禁止を声高々に宣言しても、他の国はそうではないかもしれません。ありとあらゆる手段で組織的に日本でマスクや消毒液を大量購入して、転売が禁止されていない国に大量転売されては日本国内での需要と供給は悲惨な事になります。
こうした理由から、転売は決して無くなることはありません。むしろ少し高額でも購入できる状態を作り出している転売ヤーは、在庫を余らせる買い溜めよりは余程社会に貢献していると言わざるを得ません。
転売の実態を調べてみた
メーカーは対象商品に対して小売希望価格を設定していませんが、店頭での販売に比べてメルカリでは1割弱値段が高いようです。
逆に通信販売となると、在庫確保困難により製品そのものの値段が高騰しています。
5月17日現在ではドラッグストアやコンビニ等で、直接購入できる店舗がかなり増えてきているようです。購入方法を賢く選択して、できるだけ定価に近い価格帯で必要な分だけ購入するようにしたいものです。
社会全体のために、不要な買い溜めは控えるように心がけましょう。