4枚の木片には表と裏の両側に絵が描かれています。表か裏かは木片の端っこに描かれている模様で判断することができます。表・裏どちら側でも、4枚の木片を組み合わせると長方形を形作ることができます。表側か裏側のどちらかの長方形を作った後で、残りの長方形を作ると...。信じられないことが起きてしまうのです。これから、その信じられないことをお見せしましょう。
下の4枚の木片で長方形を作りましょう。
長方形を作るのは難しくありません。簡単にできます。しかし、このままでは長方形を作ることができないので、4枚の木片を並べ替えてみましょう。
木片を並べ替えました。
ここから、長方形になるように組み合わせてみましょう。
長方形が完成しました。
出来上がった長方形には、男女2人の人と鶏とねずみと金色の卵が書かれています。長方形には何も変わっているところはありません。
もう一方の側の長方形を作って見ましょう。
長方形を作りやすいように、4枚の木片を並べ替えて見ましょう。
4枚の木片を並べ替えました。
これで長方形を作りやすくなりました。早速、長方形を作って見ましょう。
あと1枚で完成です。
右下の小さな1片を組み込むと長方形が完成します。
長方形を完成できません。
大変です。最初と同様に4枚の木片をすべて使ったのに、長方形を作ることができません。真ん中に穴があいています。それに、この絵の中には最初の長方形にあった金色の卵がありません。金色の卵は右下にありますが、この卵は長方形の中からは完全になくなってしまっています。
問題は玉子ではありません。同じ4枚の木片で長方形を作ろうとしているのに、できる場合とできない場合があるということです。そんなことってあるのでしょうか。
卵を入れて絵を完成しましたが...。
卵を入れると、先ほどの絵と同じになったように見えます。しかし、2人の男女の表情は違っていますし、長方形の一部分が欠けていることは明らかです。同じ4枚の木片を使っているのに、なぜこのようなことが起きているのでしょう。
出来上がっている2枚の絵を比べてみましょう。
2枚の絵を並べてみました。2つの長方形(正確には長方形は1つだけですが)、なにか微妙に違って見えませんか。
2つの長方形をもっと近づけてみましょう。
2つの長方形違い
黄色い円の部分をよく見てください。右側の長方形の縦の方が、少しですが長くなっています。つまり、2つの長方形の大きさが異なっているということです。右側の長方形の穴の部分の面積が、縦が長くなった部分に移ってしまったのです。
4枚の木片で長方形が完成した時と長方形を完成できなかった時を目の当たりにすると、「いったい何が起きたの」という言葉が自然と出てきます。
これは、「消えるパズル」といわれているもので、1979年に著された書籍の中には、このパズルの仕組みについて記されています。4片の形が同じであれば、デザインは色々と変えることができます。
何気なく見ているときには気付かなかったのに、よく見ると「何これ?」と思わせてくれるものがたくさんあります。古い住宅で使われている時計 にも、とんでもない秘密が隠されていました。