日本では幻と言われている「キングステイルFF15」というゲームをご存知でしょうか。正式名称は「A KING'S TALE FF15」で、レトロ風グラフィックの横スクロール(ベルトスクロール)アクション。2016年11月に満を持して発売した「ファイナルファンタジー15」の「オムニ7(=セブンイレブン)」購入者限定特典として配信したものなのですが・・・
「キングステイル:ファイナルファンタジー15」曰く付きのゲームに・・・
実は「オムニ7」の予約特典発表が遅かったため、ファイナルファンタジー15(以下:FF15)を既にキャンセル不可のDL予約や、他の店舗で予約してしまった方が多かったのです。そのため「キングステイルFF15」を手に入れるために、ダブリ覚悟で購入する方もいらっしゃいました。
結局キングステイル欲しさにオムニ7にて通常版を「e-storeでアルティメイト版を予約済み」予約してしまった・・・・まさか二本買うことになるとは・・・もう一本は弟に貸してプレイさせよう!
— ソロシンプリストとかき氷 (@yk85694782) June 21, 2016
こういった失策が原因かどうかわかりませんが「FF15」は発売直後に2,000円前後で販売されることが多くなり、約1年後には980円(税込み:ヨドバシカメラで確認)という捨て値で処分される事態となりました。ゲーム自体は悪くなかったんですけどね。
なぜ「幻のゲーム」になってしまったのか
まだ「国民的ソフト」として認知されていた「ファイナルファンタジー」のナンバリングタイトル。セブンイレブンに限らず、多数の店舗で「限定特典(多くはゲーム内装備品)」が付いていたのですが、程なくDLCとして販売を開始してしまいます。おそらく開発費や宣伝費を考えると売上が「爆死」だったので、少しでも回収が必要だったはず。
この時点でおそらくFFファンのストレスはMAXになっていたと思われますが、公式がさらなる悪手を打ってきます。なんと、公式Twitterで「キングステイルFF15の無料配信」を発表してしまうのです!これにファンが激怒する事態に発展します・・・(ちなみに欧米では好意的に受け入れられ、発表から1週間後に配信されています)
欧米で発表された「キングステイル ファイナルファンタジーXV」の無料配信ですが、日本でも予定しております!まだ配信日は確定しておりませんので、続報にご期待ください #FF15 #FFXV pic.twitter.com/7tGLVmNm6s
— FINAL FANTASY XV (@FFXVJP) February 22, 2017
そしてあまりのクレームの多さに腰が引けてしまったのか、日本での配信は発表から2日で撤回されることに。くどいようですが、欧米では好意的に受け入れられ現在(2021年6月)も無料配信されています。この件も含めてブレにブレまくったFF15・・・ナンバリングタイトルなのに、数年後「FF7リメイク」に売上で惨敗することになるのは必然だったようです。
【お詫びと訂正】先日お知らせしましたKing’s Tale FFXVの日本版配信の件は、配信が可能かどうかの確認もできていないまま、皆様に情報を発信してしまいました。配信の有無も含めて今後の方針は確定後改めてお知らせいたします。混乱を招いてしまいましたことを深くお詫びいたします。
— FINAL FANTASY XV (@FFXVJP) February 24, 2017
「キングステイルFF15」を無料で遊ぶには?
もちろんコピーソフトとか違法な方法ではありません。キングステイルFF15には「PS4版」と「XBOX ONE版」が存在するのですが、今回はXBOX ONE(筆者はXBOX series Xを使用)を使った方法をお教えします。PS4版でも可能ですが、海外のアカウントを取得したりと敷居が高いため今回は割愛。「PS海外アカウント」でググると方法がすぐに見つかりますけどね。
XBOXでの無料ダウンロードは実に簡単!「XBOXの設定」→「システム」→「言語の国や地域」をクリック。
ここで「国や地域」だけを「米国」にしてください。「言語」は「日本語」のままで問題ありません。(言語を変えてしまうと全てが変えた言語で表示されてしまうので、操作が難しくなります)
ここで一度再起動すれば、本体言語は「日本語」のまま「米国」のストアを参照することが可能になります。有料ソフトの料金表示が「ドル($)」になっていればOKです。ここで「king's」と入れれば、候補に「キングステイル」が出てきます。
あとは無料でダウンロード出来るので、ダウンロードすれば遊べるようになります。日本版のストアでも閲覧は可能ですが「お住いの地域ではご利用になれません(※おま国)」表示が出て、ダウンロードは不可能です。(※おま国=「お前の国には売ってやらねーよ」の略、日本だけDLソフトが配信されなかったり価格がバカ高い時に使うスラング、スクエニのお家芸)
ここで「国や地域」を「日本」に戻してから再起動してしまっても問題ありません。ソフトによって「国や地域」で動作するかどうか判定があるのですが「キングステイルFF15」は「言語」が日本語になっていれば、動作可能な上にゲーム内でも日本語表記となります。いろいろあって日本国内配信を断念しているので、この仕様にされたのかも・・・
「キングステイル」FF15で遊んでみました
グラフィック、キャラの動きなどは「スーパーファミコン」の時代に近いような雰囲気です。そこまで書き込まれていない程よいドット画とザックリとしたゲーム性は、スクエニというよりはジャレコのゲームをやっているかのよう。同じことの繰り返しではありますが、決してクソゲーではなく息抜きに遊ぶのにちょうどよい仕上がりになっています。
いわゆる挿し絵もレトロゲーム風。こちらはスーパーファミコンというよりも、MSX2を思い出させる描写。フォントのジャギー感も、40代の筆者にとってど真ん中すぎ!コントローラーをガチャガチャしていると、あっという間に1時間が過ぎていました。
現代では貴重なファイナルファイト風(そこまで完成度ではありませんが)のベルトスクロールアクション。XBOX(ONEもしくはseriesX/S)をお持ちの方なら簡単に遊べますので、気になっていた方はぜひ。PS(4もしくは5)をお持ちの方は、海外アカウントの作成に挑戦してみてはいかがでしょうか。そこまでする価値のあるゲームですよ。
そういえばFF7リメイクも、発売から1年足らずでフリープレイに登場したことで賛否がわかれました。無料(サブスクだけど)で遊べることは嬉しいのですが、発売日に購入したコアファンへの配慮も必要ですよね。
source:スクウェア・エニックス
画像掲載元:SS.ナオキ