11月1日に、2005年に愛知の万博「愛・地球博」が行われておりました「愛・地球博記念公園」にてスタジオジブリをテーマとした公園「ジブリパーク」がオープン。多くのメディアで取り上げられるなど、人気の高さを伺わせております。そんな中「ジブリパーク」で検索すると、とある聞き捨てならない複合ワードが出てきます。それが「ショボい」というものです。本当なのでしょうか。
ジブリパークとは
ジブリパークとは、「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」の中にオープンしたスタジオジブリの世界を表現した公園。第1期開園は「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」などがオープンし、段階的にエリアが開放されるというシステム。
なお、現段階では「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」以外はチケット無しで見学することが可能。つまり「無料」の施設。
日本屈指のアニメーションスタジオ「スタジオジブリ」をテーマとした公園が無料とは、まさに「神」のような公園なのです。
しかし、そんな「ジブリパーク」ですがネットではとあるワードが話題となっているのです。そのワードとは「ショボい」というもの。
複合ワードではまっさきに「ジブリパーク ショボい」などと出てきます。
事実であればこれは非常に聞きづてならない「由々しき問題」ではありますが、本当なのでしょうか。ということで今回実際に「ジブリパーク」に行ってきました。
はたして「ジブリパーク」はショボいのか。
入り口は壮大なメインゲートがお出迎え
さて、名古屋駅から「東山線」に乗り「藤が丘駅」からリニモの乗り換え「愛・地球博記念公園」に到着。およそ40分程度です。そして降りた先に広がるのがこちらの光景。
おいおい、これはテンションあがるだろう……。公園というカテゴリを遥かに逸脱した、まさにテーマパーク並のメインゲート。
ディズニーだったら入り口のBGMが聞こえてくるレベルです。
さて、せっかくなのでこのゲートについて詳しく調査してみます。
ゲートの上には「EXPO2005 AICHI COMMEMORATIVE PARK」の記載。もともとここは2005年に「愛知万博」が行われていた場所。それから「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」となり、その中に「ジブリパーク」がオープンした形。
その歴史を踏襲する形で、愛・地球博を経験した筆者にとってはこのような表記があるというのは非常に感慨深い。
また2005年の愛・地球博、2006年愛・地球博記念公園を記念したそれぞれのエンブレムも掲載。あの頃の記憶が蘇ってきます。
そしてゲートをくぐると……
パーク内入場です。右手にはローソン、左手には土産物売り場があります。丸く近代的な建造物と、自然をテーマにした建造物は2005年の「愛・地球博」を思わせます。なんだか、はじめてなのに懐かしいのです。
右手にあるローソン。コンビニがあるのは嬉しいのですが、せっかくであればチェーン店ではない店でご飯を食べたいという方も多いハズ。そういう方はスルーしていただいてもOKですが、そもそもなぜ「ローソン」なのでしょうか。
「ファミマ」や「セブンイレブン」では駄目なのでしょうか。一説によると、千と千尋の神隠しで「ローソン」がCMでコラボ協力しており、その縁もあって出店しているのではないかという説。
実際にジブリパーク内には、千と千尋の神隠しをテーマとした建物もあり、縁が深いはず。しかし「耳をすませば」では「ファミマ」が登場していたりするので一概にはそうとも言い切れないのかもしれません。
パークのランドマーク「エレベーター塔」
さて、先に進むとジブリパークのランドマークとも言えるこちらの建造物「エレベーター塔」が見えてきます。こちらはどの作品内にも登場しないオリジナルの建造物。
ただし、これは映画「天空の城ラピュタ」の世界をイメージした、19世紀末の空想科学世界をもとにデザインされたものです。
確かにラピュタっぽいわけです。実際にこのエレベーター塔の中にエレベーターがあり、下の階に行くことが出来ます。もちろんエレベーターを使わず徒歩で降りることも可能。
エレベーターを降りて、その先に広がるのは……
モリコロパーク大芝生公園
モリコロパーク大芝生公園です。
左手に見えるのが「アイススケート場」右が「芝生公園」。奥には先程降りてきた「エレベーター塔」。そこから振り返っている形です。
お馴染みの「モリゾーキッコロ」もお出迎え。姿形はかわれど、あの頃の思い出はフィードバックします。
当時、愛・地球博で売られていた帽子。なぜ買ったのかは覚えていない……今回はせっかくなので、これを被って散策。
2005年にはここで様々なイベントが行われておりました。お弁当を食べながら「次どこのパビリオンに行く?」なんて話し合ってましたね。
あれから17年……本当に月日が経つのは早い。
という話はさておき、本題に入らないといけません。もともとは「ジブリパークはショボいのは本当?」という話でした。
でも、ここまで入り口から芝生公園までですが、ご確認頂いた時点でおわかりかもしれません。まず「ショボい」とは何と比べて「ショボい」のでしょうか。
ジブリパークは「ショボい?」
おそらく「ディズニーランド」や「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」と比べるとアトラクションもなく、爽快感がない、そう感じるのかもしれません。
喝!それは大きな間違いです。ここはあくまで公園。「ディズニーランド」や「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」のようなテーマパークとはちょっと違います。
豊かな自然、景色、物語……それを感じながら噛みしめるという楽しみ方。それが「ジブリパーク」なのです。
実は公式サイトにも以下のような記載があります。
ジブリパークには、大きなアトラクションや乗り物はありません。
森や道をそのままに、自分の足で歩いて、風を感じながら、秘密を発見する場所です。
引用:ジブリパーク
したがって、爽快感たっぷりのアトラクションを期待していた方にとっては物足りない、つまり「ショボい」と感じてしまうのかもしれません。
ただこの点は「メディア」の伝え方もまずいのかもしれません。まるで「テーマパーク」のように報道してしまい、それを期待してきた方、そんな方が勘違いを起こしてしまった可能性もあります。
またメディアではチケットを入手して入場できる「ジブリの大倉庫」が割と取り沙汰されやすい。ジブリの魅力をたっぷりと感じられる「有料施設」
ちょっとした「テーマパーク」のような作りになってます。ただ、もちろんここにもアトラクションはなし。散策してジブリの世界感を楽しむつくりとなっております。
以上を踏まえると「ジブリパーク」の趣旨としてはあくまで、園内から楽しみを提供するのではなく、訪問者がそれぞれ楽しみを発見していく作り。
ある意味、ゲームで言う「ステージクリア型」ではなく「オープンワールド型」のような自分から探していくタイプの世界観と言えるのかもしれません。
ということで「ジブリパークはショボい」という話について、徹底的に調査してきましたが、いかがだったでしょうか。
ちなみにこれら施設は、有料エリアを除きすべて無料、誰でも楽しめます。入場料を徴収してアトラクションを楽しむタイプとはまた違う楽しみ方があるかと思います。
アクセス方法については別途記事を書きましたが、2005年愛・地球博を経験した方も、していない方も、そしてジブリを知らない方も、非常に楽しめる公園です。
ぜひとも足を運んでいただきたい施設と言えます。
Source:ジブリパーク