日本における著作権を守っている謎の団体「JASRAC」が、とんでもない窮地に立たされております。きっかけは朝日新聞が報じていたJASRACによる「潜入捜査」の報道。これは音楽教室に調査員が潜入し、生徒に扮して著作権料を徴収するための証拠集めに使っていたようですが、ネットではこの報道に多くの批判が殺到しております。
音楽教室の著作権問題とは
音楽教室から著作権料徴収へ JASRAC方針、反発も https://t.co/JwSKS1rfwZ
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) February 1, 2017
これは2007年に音楽教室から著作権料を徴収するという報道からはじまるもので、案の定この報道後JASRACには多くの批判が殺到しておりました。そもそも音楽教室で楽曲を演奏することでなぜ著作権料が発生するのかということです。カラオケ屋であれば、なんとなく娯楽の為に徴収されるのはやむを得ないのですが、音楽教室ではわけがちがうようです。
ポイントは、「公衆」であるかどうか。音楽教室で行なわれる演奏は、『公衆』に対する演奏なのかどうか。このへんが争点になるわけですが、その矢先に新たな問題が発覚しております。
#日本音楽著作権協会 ( #JASRAC )が #ヤマハ音楽教室 に2年間にわたり、潜入調査をしていました。職員が主婦を名乗り、生徒に扮していました。JASRACは、音楽教室での演奏から著作権料を徴収することを目的とした裁判で、教室の利用実態を立証するためだったといいます。https://t.co/zIeUHWOFA3 pic.twitter.com/hCZh3oo3NL
— 朝日新聞デジタル編集部 (@asahicom) July 7, 2019
なんとJASRACが著作権料を徴収する目的で潜入捜査をしていたとの報道。これについてJASRAC広報は以下のように答えているということです。
演奏権は形に残らず侵害されやすい権利。調査は利用の実態を把握し、立証するために必要
引用:朝日新聞
つまり報道を認めていることになります。これで「公衆」のもとで演奏をしているという事実に紐づけ一気に裁判で勝利をもぎ取り、事実上音楽教室での演奏は著作権料が発生するという事実を作りたいJASRAC側の対応にネットでは怒り心頭。
いつの間にかできていたJASRACのニコニコ広報アカウント(@nico_jasracshow)に批判が殺到しているようです。
「とても豪華に聞こえ、まるで演奏会の会場にいるような雰囲気を体感しました」
スパイまがいの潜入調査の挙句、こんな主観を根拠に音楽教室からの徴収を決めるとか、ありえないでしょ…。
JASRAC、音楽教室に「潜入」2年 主婦を名乗り:朝日新聞デジタル https://t.co/gIzrfeVhRV
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) July 7, 2019
JASRACは徴収した著作権料をスパイ活動のために使ってるの? そんな無駄金遣うならその金を権利者に多く分配した方が良くない?@nico_jasracshowhttps://t.co/6Rb12FEyVz
— ジョニィ普天間 (@gsmrsn) July 8, 2019
社会貢献活動ありがとうございません
— スリーブロック (@Monsto_friends) July 7, 2019
果たしてこの問題、JASRAC側が勝利をおさめるのか、それとも民意が反映されるのか。
まだまだ先の見えないこの争いですが、我々の願いとしては一刻も早く騒動が落ち着いて、純粋に音楽を楽しむことだけに尽きます。