交通違反。当然のことながら、この記事は交通違反に対し「こうすれば逃げられる」などという意味合いでは全くありません。交通違反はもちろん悪い事なので、もしもしてしまった時は素直に指示に従う事が大前提です。しかし、もしも「本当にやっていないんだ!」という確信がある場合、交通違反には異議申し立てが出来る権利があるのです。
それでも私はやってない
一体日本中で一日に何件の交通違反が起こるのでしょう。筆者はその日友人の仕事を手伝うために車を出しており、札幌の街中を走っていた。状況から言うとこうだ。
行きたい場所があったのだが、その位置や行き方が筆者も同乗者もよくわからなかった(そして、その場所の営業時間を考えると、そこまで時間に余裕は無かった)
筆者が同乗者にスマホを手渡し、グーグルマップに目的地を入れてもらった
スマホを受け取り、膝に置いた。
この際、筆者はスマホは目にしている。しかし、音声案内で行こうと初めから思っているので、注視するほど見てはいない。そしてスマホをイジってもいない。しかし捕まってしまった。というワケで初めから筆者の主張は「スマホをイジっていない」「注視と言う程見てもいない。精々1秒程度ですぐ前を見た。」「電話、メールの類いはもちろんしていない」というものだ。
しかし、警察官の方は「見ていた」という事で捕まった。青切符。携帯電話注視ということだ。それはいい。ここからがちょっとおかしかったのだ。
異議申立てまでの流れ
まず、捕まってしまった後から筆者は一貫して罪を認めていないという事は、確かだ。その場で警察官の方にも言っているし、なんなら青切符にサインもしていない。サインしなかったのはもちろん「認めないから」である。
その後、1か月半ほどした頃電話がかかってきた。その時の警察官の方だ。ちなみにこの方、警察には珍しく(失礼)非常に物腰柔らかで好感の持てる方であった。その電話の内容は筆者の記憶では「反則金が支払われていないのに期限が切れたので、新しい用紙を送る」との事であった。
その電話で筆者は「認めていないので支払いたくない」という意思を伝えている。つまり最初とおなじく異議を申し立てたいという事を伝えたのだ。しかし、送らないと大変な事になるという趣旨の説明があったので、支払わなくてもいいんですね?と確認し、受け取る旨を伝えたのをしっかり覚えている。自宅トイレで話していたことまで覚えている。ここまでがそれまでの流れである。そしてついに
警察署にやってきた
調書を作らねばならないという事で警察署にやってきた。やはり気持ち良いモノではない。しかし、筆者は異議申し立てをするためにここに来たのだ。悪いことをしているわけではない。強い気持ちを持って交通課まで赴くことに。
取調室は録音録画禁止、スマホも持っていけない
写真の少ない記事で申し訳ない。取り調べを受ける時はスマホの電源を切って、透明の手さげ袋のようなものに一時預かりしてもらう決まりになっているのだそうだ。というワケで、一畳ほどの取調室に入った。悪いことをしてなくても何だか怖くなる、閉塞感のある部屋だ。
事実を突き詰め合う
なんとここで驚きの事実。当時筆者を捕まえた警察官の方は既に退職されているとの事。というワケで別の担当の方とお話をしていたのだが、これがまた大分話がかみ合わない。なぜか。
当然、担当の方も当時筆者と話していた方ではないので記録として残されていた調書を元に話しているのだ。しかしその調書がなんだかおかしい。
まず、筆者は捕まった当時「急いでいたので、サインをする時間も惜しんでその場を立ち去った。罪は認めて払うと言っていた」事になっており、さらに電話で「支払う意思はあるので受け取る」と言った事になっていたのだ。これだと全然話が違ってくる。そして担当の方と話がかみ合わないのも当然だろう。
担当さんは、筆者を「反則金を支払いたくないからゴネているヤツ」だと思ったに違いない。逆の立場なら筆者もそう思うかもしれない。担当の方は「警察が嘘をついているということですか?」と聞いてきた。本当にそんな事は言っていないし、一貫して認めないから異議申し立てさせてくれという姿勢は見せ続けていたのだけは確かなのだ。筆者は「そうなります」と答えた。
しかし、別に筆者も担当の方と対立したいわけではない。担当の方からすれば、同じ職場の元仲間であり良い先輩であった方がそんな嘘をつくとは信じがたかったのであろう。それはわかるが、実際にかなり違うのでどうしようもない。話し合いは続いた。
話せばわかってくれる
正直に言おう。筆者は警察がかなり嫌いだ。ただボロい自前の自転車に乗っているだけですぐ止めて来ては高圧的な態度をとる人も少なくなく、権力を持ってる側だという顔をして上から対応してくる人が多いイメージが今でもある。タメ口で人の時間を奪っておいて、謝りもせず釈放。何様だと何度思った事か。
しかし、担当になった警察官の方は話せばわかってくれた。2時間くらいかかったけど、真実を真実として話し続けた結果、上席の方の確認をとってくれて、筆者の主張に近い調書に書き直してくれた。とても感謝だ。警察官はみんな「刑務官と犯人役に分かれる心理実験の、刑務官側と同じ心理状況の人達」と思い込んでいたのを深く反省した。
最終的にはなんやかんやで趣味の話を軽くするほどの仲になり、その日は警察署をあとにした。余談だが、帰り際警察署の前に竹刀を持って立っている警察官の方が超怖かった。
今後がどう展開するかは乞うご期待
警察署に行って異議申し立てをしたのはつい先日の話なので、まだ特に進捗はない。というワケで、今後このあと筆者はどうなってしまったのか?がわかり次第続きを書いていこうと思う。
もし、何らかの形で警察に捕まったけど絶対やっていないと強く思っている方は、異議申し立てをする事を薦める。もちろん、冒頭でも触れたけど誤魔化そうなんて考えで異議申立てなどしないように。日本の警察は、普段からもの凄く大変なのだから。
画像掲載元:秒刊サンデー