正方形を16分割するために、縦と横に3本ずつ線分を引きました。16分割された正方形のうちの1個だけを、他のものと区別するために若緑色にしました。この若緑色の正方形を除いてできた図形を5個の合同な図形に分割してほしいのです。簡単そうに見えますがそれほど簡単ではありません。しかし、空間認識が得意な人はあっさりと解いてしまうかもしれません。
合同な形をした5個のブロックを考えましょう。
全部で16個の正方形で敷き詰められた大きな正方形の中から若緑色の正方形1個を除きますから、分割に使う正方形は15個です。15個の正方形で敷き詰められた図形を合同な5個の図形に分割するということは、分割される1つの図形に使われる正方形の数は3個です。
正方形3個で作られる図形は下に示した2通りが考えられます。もちろんこれらの図形は回転させて使うことができます。
下の2個の図形はどちらかを回転させると、もう一方の図形に重なります。
下の4個の図形はどれかを回転させることにより他の図形と重なります。
正方形を縦または横に3個並べてできた図形で分割することはできるでしょうか。この図形で分割するのは簡単にできるように思えるのですが実際のところはどうなのでしょうか。
試しに下のように並べてみたのですが、このように並べると、合同な5個の図形には分割できないようです。別の並べ方を考えてみましょう。見やすいように並べた図形には、それぞれ異なる色を付けています。
並べ方を変えてみましたが、やはりできないようです。正方形が縦または横に3個並んだ図形で元の図形を合同な図形5個に分割することはできないようです。
では、もう一方の図形で分割することを考えて見ましょう。先ず、2個の図形を置いてみました。見やすくするために色を付けました。
5個の図形をうまく配置することができれば、与えられた図形は合同な図形5個に分割できるということになります。
残っている図形は3個です。あなたは残りの図形をどのように並べますか。
答えです。
下の図のようにすると、与えられた図形は5個の合同な図形に分割することができます。分割方法がわかりやすいように5個の図形はそれぞれ異なる色にしてあります。
空間認識力は女性よりも男性の方が高いといわれる場合もありますが、実際にそうであるかどうかはわかっていません。空間認識力の違いは、男性と女性の差というよりは、図形に接する機会が多いかどうかの差ではないでしょうか。図形に接する機会の多い人は、図形認識力が高い場合が多いようです。
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