皆さんは写真を撮るのがお好きでしょうか?大切にしたい一瞬を記録に残せるのは素敵なことですよね。そんな写真ですが、Twitterにて浅野暢晴(@asanonobuharu)さんがご投稿した写真が話題を集めています。それは、陶で制作された圧倒的存在感のある「トリックスター」と投稿者の浅野さんが一緒に写っている写真。一見するとホラーな状況なのに、見ていくうちにトリックスターの可愛らしさや不思議な魅力を感じてきます。今回は浅野さんに制作秘話を伺いました。
陶で制作した彼女が可愛すぎ
「本人は彼女と記念写真を撮っているつもりだが、周りにはこう見えている」 pic.twitter.com/nWikS87mFA
— 浅野暢晴【芸術工】 (@asanonobuharu) September 17, 2022
目を引くツイートを発見しました!それは、陶で制作された作品の隣に男性がリラックスして座っている姿。あまりにもインパクトがあり、二度見、三度見してしまう程です。また、三本足の丸いフォルムの不思議な生命体が可愛らしくて、目も心も奪われてしまう存在感ですね!
ツイートのリプ欄には、陶で出来たトリックスターに不思議な生命力を感じられたり、発想が面白いとった声、実際に作品をご覧になった方から可愛らしくて、子供が喜んだなどの絶賛の声が続々と寄せられ、熱視線を集めています。
・三本足?? アマビエさんの親戚なんでしょうか?
・先日六甲山で拝見しました!子供達が大喜びでした。
・あまりに素晴らしい世界観……
・脚?の数が奇数というところが、我々とは異質の生命の源から生まれた感じがして特に好きです。
制作者さんインタビュー
制作者の浅野暢晴(@asanonobuharu)さんは彫刻家で、現令和四年度・常陸國總社宮『芸術工(ワザダクミ)』に就任されています。作品についてお話を伺いました。
■作品を作られ始められたきっかけや、制作歴は?
ーー国立博物館で土偶を見た事をキッカケに彫刻を作り始めました。制作歴は約20年になります。正確に数えたことはありませんが、今までに1000個以上の作品を作っていると思います。
■作品の名前はトリックスターというようですが、そのように命名されたきっかけは?
ーー「トリックスター」とは、神話の中で物語を展開する道化師のような存在です。そのような少し奇妙で、しかし不可欠な存在を作りたいと思い、その名前を付けました。
■トリックスターはどのように作られているのでしょうか?
ーー陶(焼き物)です。作品作りでこだわっているのは、身近な存在でありながら、全く異質な存在であるように見える部分にこだわっています。 制作時間はその作品によってそれぞれ違いますが、大きな作品であれば数ヶ月かけて制作します。
■トリックスターは可愛らしいですが、設定上それぞれの作品に性格や年齢などありますか?
ーー彼らはいたずら好きで、人間にちょっかいを出しますが、基本的に人間が嫌がる様な事をする存在ではありません。
■いいねやRTされるなど、大きな反響がありますが、今はどのような心境でしょうか?
ーーバズると、様々な反応があります。気持ちの良いものも、少し良くないものもありますが、自分の作品に反応してくれている、という意味ではとてもありがたいと思っています。 その反応の先に「実際に作品を見に行ってみよう」と思ってくれると、更に嬉しいですね。
■今後の夢があれば教えてください。
ーー日本全国、様々な場所で展覧会を開いて一人でも多くの人にトリックスターを画面越しではなく、実際に見て欲しいと思っています。 また、ギャラリーや美術館という場所に拘らず、様々な特徴的な場所で作品を展示したいと考えています。
浅野さん、お忙しい中、トリックスターの魅力溢れるお話をしていただきありがとうございました。
浅野さんの創造力と匠の技が詰まったトリックスター。今後は浅野さんの手によって、一体どのようなトリックスターがこの世に生み出されるのでしょうか?楽しみですね。
今回ご紹介させていただき、トリックスターに会いに行きたくなった方に朗報です!現在、兵庫県神戸市で開催中の「六甲ミーツ・アート芸術散歩2022」で、浅野さんの作品は、六甲高山植物園内に展示されています。
「六甲ミーツ・アート芸術散歩2022」
会期:2022年8月27日(土)~11月23日(水・祝)※会期中無休
開場時間:10時~17時
作品鑑賞には、鑑賞パスポートが必要です。詳しくはこちらのHPでご確認ください。
何かとストレスが溜まる現代社会ですが、トリックスターに会って癒されたいものです。
アートといえば、ティッシュで出来たヴィーナスの石膏像も圧巻の存在感ですよ!
Source:浅野暢晴【芸術工】(@asanonobuharu)