はじめに


2019年4月24日まで「台中フローラ世界博覧会(花博)」が開催されている台中市。昨今の台南人気に押され気味ながら、実はリノベーションブームなど数々の流行を生み出してきた都市です。廃村間近の軍人村を極彩色のペインティングで生き返らせた「彩虹眷村」は、いまや台中を代表する観光地に。街の人々のアートへの意識も高まり、おしゃれスポットも続々と登場しています。その外観が目を引くホテル「台中大毅老爺行旅(ザ・プレイス・台中)」も、そのひとつです。

アートの街をクールに彩るデザイナーズホテル


国立台湾美術館に続く公園道「草悟道」。付近には緑道が続き、ふたつの美術館、さらには国立自然科学博物館と植物園が広がる、台中の芸術エリアにオープンした「台中大毅老爺行旅」は、日本的サービスで人気のロイヤルグループと大毅建設によって、2018年7月に誕生しました。新旧の時代が交差する都市の文様をイメージしたマス目状の外壁、色とりどりのキューブが屋上で踊る斬新なデザインが話題です。

見る人の感性を刺激する、台湾モダンアートの数々



ホテルの中も、とびきりアーティスティック。例えば、エントランスでゲストを出迎えるオブジェの数々。金色の卵の上にうずくまる黒い人物は、台湾人アーティスト崔永嬿氏による『金蛋』。これは、こびとのサーカス団をイメージした『蹬蹬腳尖兒馬戲劇團』シリーズの一員で、笑みをたたえて深々とおじぎをし、歓迎の気持ちを表しているのだそう。屋外には金色のフラフープを披露する『HULA』、タケコプターを装着した『金色螺旋槳』などが鎮座しています。その佇まいはとてもユーモラスで、見るほどに“キモかわいい”魅力に引込まれること間違いなしです。

アートで名所を案内。美しき台中をシンボリックに表現


フロントの背面に掲げられているのは、朱芳毅氏によるセラミックの立体作品で、台中駅、市庁舎、草悟道、綠川水岸、オペラハウス、国立台湾美術館など、この地を象徴するスポットを表現しています。唯一、淡いピンクに色づけされているのは、台中の花である長寿花なのだそう。これらすべてを見て回り、台中の魅力を知ってほしい……そんなメッセージが伝わってくるようです。

エレベーターホールには気鋭のアーティストの意欲作




所蔵作品のほかにも、エレベーターホールを利用した『最短距離 Beeline』展を開催。4人のアーティストを招き、プラントアート、イラスト、書道詩など、さまざまな手法によって、台中の街の表情を斬新に切り取って見せています。これはホテル「台中大毅老爺行旅」が提案するおもてなしの形「Fun、Fusion、Fashion」が表現されているのだそう。

ミニマムなデザインで居心地のよい客室


客室のデザインもクールです。外観同様、キューブのモチーフを効かせつつ、モノトーンで統一。そこへビビットカラーのソファや椅子を差し色としてフィーチャーすることで、メリハリある快適な空間を創り出しています。

オススメは、空を眺めて過ごす“ツインクル・スイート”


上層階の「星遊套房(ツインクル・スイート)」では、上方にキューブ型の窓を配し、日中は緑溢れる街並みや青空を、夜には星空を眺めることができる設計です。単に寝泊まりするだけではなく、旅人にインスピレーションを与える空間を提供するホテルといえそうです。

ここでしか味わえない、ボーダレスなイタリアンはいかが?


アーティスティックな体験は、1Fのレストラン「ZEBRA」でも。“国境なきイタリアン”を打ち出していて、台湾風にアレンジされたイタリア料理が味わえます。その代表例は、嘉義産のブランド牡蛎“東石鮮蚵”を使ったピザ。台中の家庭料理に欠かせない調味料“東泉辣椒醬”で味付けしているのがポイントです。また、炭焼き和牛ドリアは、オーストラリア産和牛のハラミにわさびを効かせた独創的な一皿。オリジナリティ溢れるフュージョン料理の数々は、台中の旅をより思い出深いものにするはず。

おわりに


「台中大毅老爺行旅」では、2019年4月24日までの間、花博特別プランを提供しています。「旅人客房」一室4,888台湾ドル(日本円で約17,900円)で、レストランZEBRAでのビュッフェ朝食2人分、花博入場チケット2枚、シャトルバスの最寄り停車駅「秋紅谷」までの送迎、ライチ蜂蜜酒(300ml)のプレゼントがつくお得なプラン。
花博景気で盛り上がり、変わりゆく台中の勢いを、この機会にぜひ体感してみてください。

◆台中大毅老爺行旅 (ザ・プレイス・台中)
住所:台中市西區英才路601號
電話:+886-4-2376-6732
情報提供元: 旅色プラス