はじめに


「ドナウの真珠」と呼ばれる、ハンガリーの首都ブダベスト。
ここは、侵略や革命、戦争などによって、幾度となく大火に見舞われた場所でした。
そして、失われるたびに、美しく再建されてきた街なのです。
今回は、そんな不屈の絶景を誇る、ブダペストの魅力をご紹介します。

ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通りとは?


「ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通り」(以下ブダペストの街並み)とは、ハンガリーにある世界遺産の1つです。
首都ブタペストのドナウ川両岸の歴史地区と、ヨーロッパ発の地下鉄が通っているアンドラーシ通りが対象となっています。

もともと、ブタペストは「ドナウの女王」「ドナウの真珠」「ドナウのバラ」と称されるほど、ブダペストの街全体が美しいんです♪

ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通りの歴史


ブタペストの歴史は古く、紀元前2世紀までさかのぼります。

もともとは、ローマ帝国の植民都市「アクインクム」として歴史が始まります。
ちなみにアクインクムは、現在のブタペストのオーブダ地区周辺に都市遺跡として残っています。

9世紀に移住してきたマジャール人の移住によって、アクインクムからペシュトを中心に栄えるようになりました。
しかし、1241年から1242年にかけてモンゴル帝国からの侵略を受けたハンガリーは、ペシュトの対岸にあるブダ地区に城砦を築いていきます。ここから、ブダ地区が発展するのです。

16世紀にはオスマン帝国に占領されますが、17世紀になると神聖ローマ帝国領となり、建造物の再建や増築が行われていきました。
そして、1872年にブダ地区、ペシュト地区、オーブダ地区が統合されて、現在のブタペストが成立するのです。

しかし、革命や第二次世界大戦によって、再び甚大な被害を受けます。
現在は見える街並みは、19世紀後半に整備されたもの。おおむね良好な状態で保存されていますよ。

ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通りの逸話


ブタペストのドナウ川沿岸には、ブダ地区とペシュト地区を結ぶ、エルジェート橋があります。
この橋は、オーストリア=ハンガリー帝国の美女・皇后エリザベートの名前に由来しているんです♪

1903年に作られたものは、チェーン吊橋としては世界で最も美しいと称されました。
しかし、第二次世界大戦末期にドイツ軍に破壊され、1964年に現在のエルジェベート橋が再建されました。

ちなみに、エリザベートの夫である、オーストリア=ハンガリー帝国の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世にちなんだ、フェレンツ・ヨージェフ橋もありました。
こちらは、共産主義政権の下、現在は「自由橋」という名前に変わっています。

ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通りの見どころ


ブダペストの街並みには、数々の歴史的建造物があります。

その中でも特に見どころなのが、キリスト教とイスラム教という、異なる宗教の建築様式から影響を受けているブダ城です。

ブダ城は「王宮の丘」と呼ばれる、ドナウ川を見下ろすことができる小高い山にありますよ。

王宮の丘には、城壁に囲まれた広大な敷地に、王宮や聖堂が立ち並んでいます。

王宮の丘から見下ろした夜景も絶景で、忘れられない感動が待っていますよ♡

ブダペストのおすすめグルメ


ハンガリー料理といえば、世界4大料理のひとつに数えられます!
高級食材フォアグラで有名ですよ♪

ブダペストにはたくさんのレストランやカフェがありますが、今回ご紹介するのは、ハンガリーでもおいしいチョコレートケーキが食べられるカフェです♡

ブダペストのヴルシュマルティ広場にあるGerbeaud(ジェルボー)は、オーストリア=ハンガリー帝国の皇后エリザベートのお気に入りだったとか。

ハンガリーといえばチョコレート♪
オープンテラスでエリザベート皇后のように、優雅にチョコレートケーキと一緒にティータイムを楽しんでみませんか?
日本の青山にも支店がありますが、本国の味とは全く異なるようですよ!

◆Gerbeaud(ジェルボー)
場所:1051 Budapest, Vörösmarty tér 7
TEL:+36 1 429 9000
営業時間:9:00~21:00(時期によって変動あり)
定休日:無休


Gerbeaud(ジェルボー)



ブダペストへ訪れる際の注意事項


ハンガリーは、日本と同じように四季があります。
降水量は年間を通して少なく、過ごしやすいといえます。

冬は寒く、雪も降るので、観光をするなら、4月以降から10月くらいまでが理想です。
特に、5月~9月は暖かく快適に過ごせるので、人気のシーズンなんです。

治安は、世界治安危険度ランキングで163ヵ国中25位と安全ではありますが、貴重品などの管理は自己責任ですので、自衛の意識を持つことが重要です!

水は基本的に飲めますが、心配な方はミネラルウォーターの購入をお勧めします。
ちなみに、水は約500mlで約50~120フォリントで販売されています。


ハンガリー・ブダペストへのアクセス方法


日本からハンガリーへの直通便は運行していません。
そのため、ヨーロッパの主要都市を経由する必要があります。

また、クロアチアやオーストリアから列車でアクセスする方法もありますよ♪

飛行機で訪れる場合に、最短で到着するのがヘルシンキを経由する航路。
日本からヘルシンキまでが約10時間15分、ヘルシンキからブダペストまでが約2時間20分で、約12時間35分で着くことができます!

列車なら、オーストリアのウィーン・マイドリング駅からブダペストのケレンフェルド駅まで、約2時間30分でアクセスできます。

近隣の国と合わせてハンガリーを周遊するなら、列車の利用がおすすめですよ。

ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通りと併せてチェックしたいスポット


ブダペストに訪れたらなら、「セーチェーニ温泉」に浸かってみませんか?

ハンガリーは、知る人ぞ知る温泉大国!
中でもセーチェーニ温泉は、ヨーロッパ最大の温泉施設といわれているんです。

豊富なミネラルを含有した温泉は、腰痛や関節痛、筋肉痛に有効で、旅の疲れをゆっくりと癒すことができますよ♡

入浴スタイルは、混浴。ほとんどの方が水着を着用して入浴していますので、水着を忘れないようにしましょう。
また、移動のためのビーチサンダルがあると便利ですね。
お風呂は露天風呂のほかに、泡風呂や寝風呂など種類がたくさんあります。

異国情緒あふれる温泉を、ハンガリーで楽しんでみませんか?

おわりに


ハンガリーの首都ブダペストの美しさに、心奪われてしまう方が多いみたいですよ♪
多種多様な宗教が入り混じった文化だからこそ、ブダペストの街並みは独特で、人々の心を惹きつけるんです。
ぜひ、“ドナウの真珠”をご自身の目でご覧ください♡




情報提供元: 旅色プラス