はじめに

コロナ禍で屋外レジャーに注目が集まり、魅力的なグランピング施設が続々と登場している台湾。2022年6月、景勝地の日月潭近く、南投魚池鄉金龍山にオープンした「峇嵐杉丘BALAN HILL GLAMPING」は、南洋杉の林や満天の星が美しいロケーション、ホテル並みの快適さを実現したキャンプ環境が好評です。レジャーの秋、準備不要のグランピングで贅沢な休日を。

目指したのは、気軽に、そして快適にキャンプが楽しめる施設。

都会の喧騒から離れ、辿り着いたのは原生林に囲まれた２ヘクタールの丘陵地。過ごしやすい気候、日の出や星空、山々が望める絶好のロケーションに「峇嵐杉丘BALAN HILL GLAMPING」はあります。「地元・埔里の人間として、この美しい景色をみなさんと共有できたら…と、１からグランピング施設を造り上げました」と語るのは、執行長の廖偉庭Christina氏。「実を言うと、私自身はキャンプはあまり好きじゃないんです（笑）。そんな私のような人もキャンプに夢中になる場所を…というのが『峇嵐杉丘』の企画のはじまりであり、意図することころでした」。目指したのは、ヴィラのように、またリゾート&レジャーホテルのように滞在できる、快適なグランピング施設でした。

星空を眺めながら眠りにつける窓つきテント、内装はまるでホテルのよう。

「峇嵐杉丘」という名称は、貓囒山という山の名前の台湾語に由来。このエリアの最大の特徴は南洋杉の原生林。そこに池などの造園、生態観察道、食用や蝶を呼ぶための植物、カラマツなどを整備し、自然の生命力があふれる園内を造り上げました。そしてグランピング施設に相応しいクオリティの23張りのテントを設置。いずれも9坪以上の広さを誇り、透明な窓のある12張りの星空テントは、プラネタリウムを彷彿とさせるフォルムが特徴で、それぞれに古代ギリシャの12の神々にちなんだ名前がつけられています。また、手描きのテント番号などのユニークな装飾も印象的。

全テントに温水洗浄便座を完備、専用の東屋にはBBQセットを用意。

11張りはヨーロッパのおとぎ話をイメージした馬車型テントで、内装にはヒノキの原木をふんだんに使用。リラックス感ある畳スペースと二段ベッドを備え、ファミリー層の滞在に対応しています。

どちらのテントも星つきホテルを屋外に運び込んだかのような設えで、特製のマットレス、エアコン、小型冷蔵庫、湯沸かしポット、ドライヤー、ワイングラス、タオル、スリッパなど、宿泊に必要な備品はひと通り揃っていて、ゲストは身の回り品の手荷物を持ち込むだけでOKです。特筆すべきは、全テントのトイレに温水洗浄便座を完備していること。また、シャワールームには、苦茶油を原料とする台湾の人気自然派コスメブランド・茶籽堂のアイテムが置かれているのも嬉しい気配りです。

さらに、各テントに専用の東屋があり、特注の食品級ステンレス製の独立型グリルを使ったBBQが楽しめます。「アフターコロナのあり方に対応すべく、共用はできる限り避ける方針です。他のキャンプ場と違い、各テントに専用の洗面所とダイニングスペースを設けていているのも特徴的で、こうした配慮は、台湾のグランピング施設のなかでは唯一だといえるでしょう」と、Christina執行長は胸を張ります。

至れり尽くせりの３食つきプランで、ゆるゆると。ペットも同伴可能です。

現在「峇嵐杉丘」は、一泊３食プランの利用が可能。園内に入ったら、パーク専用車が荷物をテントまで運んでくれます。予約したテントに到着したら、小型冷蔵庫を開けてみてください。そこにはアフタヌーンティー用の数々のスイーツが。シェフお手製の特製クッキー、マカロン、パッションフルーツのパンナコッタ、昔ながらの紅茶やレモンティーなどがいただけます。また、公園内をまわるガイドツアーでは、この地の自然の生態の説明を受け、茶園と菜園を探索。エリア内の景色を眺め、緑地と林道からのフィットンチッドを浴びれば、日頃の疲れがリフレッシュされること間違いなしです。

もうひとつの注目は、ペット連れの滞在も歓迎していること。園内にはペットフレンドリーエリアがあり、ペットを存分に遊ばせられます（同伴のペットはテント内には入れますが、ベッドの使用は不可）。

レクリエーションでは、ピッチングや弓を楽しめるプレイスペースを設置しているほか、無料のDIYクラスが充実。多肉植物の寄せ鉢、蚊除け乳液、バスボム作り、炒茶体験などラインナップは多様です。季節性のあるものでは、折々のイベントに合わせた月餅型ソープ作りのほか、これからの季節はクリスマス用のスノードーム制作ができます。夏季には、追加オプションでカブトムシ体験キャンプの予定も。親子の共同作業で、素敵な思い出づくりをしてください。

地元産の新鮮食材を活用。BBQやシェフ特製の味わいに舌鼓。

お待ちかねの夕食タイムは、専属スタッフが準備した食材を調理。地元の小規模農家との契約で仕入れ野菜や果物をはじめ、海と大地の恵みである新鮮な食材が運ばれてきます。シェフ特製の調味料による火鍋は、原住民が重用してきた胡椒・馬告を効かせた野菜スープがベース。ほかにも昔ながらの紅茶、爽やかなサラダなど、一般的なBBQとは趣きの異なる料理がいただけます。また、その時々の旬の食材が楽しめるよう配慮されていて、クリスマス&年末年始には、イベント感あるメニューが準備される予定です。

朝食は開放感ある大型テントの食堂で。

翌朝は、大型星空テントの“杉中食堂”で中華&西料理の朝食を。1日のエネルギーがしっかりチャージできる充実のメニューです。

キャンプの良さをいいとこ取り。一度体験したらハマること請け合い。

緑色濃い南洋杉の林が背景にあるキャンプ場は、日中の景色はどのアングルで撮影しても絵になる美しさ、夜には黄色いランプが煌めいて幻想的な童話の世界のよう。「峇嵐杉丘」で体験できるのは、杉霊と茶仙と水神という3人の守護神に導かれるひととき。美しい木々を眺めながら、のんびりした時間を楽しみ、気のおけない仲間や家族との散策や美食に幸せを感じる…日常では得難いグランピング体験、あなたもぜひ。

◆峇嵐杉丘 BALAN HILL GLAMPING
住所：台湾南投縣魚池鄉中明村8鄰文正巷2之6號
電話：+886-49-289-5688
情報提供元： 旅色プラス