はじめに


新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、全国の観光スポットの休館、休園の措置が取られていましたが、営業を再開する施設が増えてきました。営業が再開された中で編集部の気になる旅先と、近くに建つおすすめの宿泊先を一挙に紹介します。第1弾は、2015年にユネスコの世界遺産に認定され、今また注目を集める産業遺産編です。

注目産業遺産①かつて5,000人も暮らした無人島「軍艦島」(長崎)


長崎港から専用のクルーズ船で行く端島、通称“軍艦島”。歴史ある長崎の山手地区や長崎三菱造船所を望みながら沖合へ進みます。日本最古の鉄筋コンクリート造のアパートや、崩壊しかけている建物など、圧倒されるような景色が。島の歴史や人々の生活が時代を超えて感じられるでしょう。


◆端島(軍艦島)
住所:長崎県長崎市高島町端島
アクセス:長崎港からクルーズ船で約40分
電話番号:095-829-1314(長崎市観光推進課)

◆軍艦島コンシェルジュ
住所:長崎県長崎市常盤町1-60(長崎港 常盤桟橋)
アクセス:長崎市電大浦海岸通り電停下車すぐ、またはJR長崎本線長崎駅からタクシーで約6分
電話番号:095-895-9300

泊まるならココ。「長崎ロイヤルチェスターホテル」


英国の北西部に位置する街・チェスターは、ローマ時代の遺跡が残る美しい古都。良きものを永遠に継承する英国人の美意識がいまも息づいています。そのチェスターへの憧憬の気持ちがこもった「長崎ロイヤルチェスターホテル」は、チェスターの歴史、伝統、精神をそのまま移して作った特別な場所。塔時計、チャペル、吹き抜けのアトリウム、噴水付中庭など英国の情緒がいたるところにあふれています。


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注目産業遺産②“東洋のマチュピチュ″と呼ばれる石積みの遺構「別子銅山」(愛媛)


江戸時代から昭和まで、国内屈指の大鉱山でもあった別子銅山。昭和48(1973)年に閉山した後も多くの施設が保存され、現在は、主要観光施設のある「端出場ゾーン」と、標高750mの山中にある「東平ゾーン」の2カ所を巡ることができます。なかでも東平ゾーンにある選鉱場と貯鉱庫跡は必見。巨大な要塞を思わせるような石積みの遺構は、まさに“東洋のマチュピチュ”と呼ぶにふさわしい風景です。


◆別子銅山
住所:愛媛県新居浜市立川町707-3(マイントピア別子)
アクセス:JR予讃線新居浜駅からバスで約20分、マイントピア別子バス停下車すぐ
電話番号:0897-43-1801

泊まるならココ。「あたたかい宿 谷屋」


別子銅山を楽しんだ後は、車で1時間半ほどで行ける道後温泉へ。なかでもおすすめなのが道後温泉を象徴する「道後温泉本館」から徒歩約3分の好立地にある温泉旅館「あたたかい宿 谷屋」。1日6組限定ながら貸切風呂が3つあり、道後温泉を掛け流しで堪能できます。ご飯も瀬戸内海の朝獲れ魚介や自家農園で育てた野菜など、新鮮な旬のものがいただけますよ。


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注目産業遺産③アドベンチャー映画のような地下の巨大迷路「大谷資料館」(栃木)


古くから壁材や石蔵の材料として利用されてきた「大谷石」。大正初期から昭和中期まで人の手によって採掘され残された巨大な地下空間は、広さは約20,000平方メートル、深さは30mにもおよびます。空間の先には奥へと続く通路がいくつもあり、まるでアドベンチャー映画の世界に迷い込んでしまったかのよう。映画やドラマなどの撮影や地底美術館など、さまざまな形で利用されています。


◆大谷資料館
住所:栃木県宇都宮市大谷町909
アクセス:JR東北本線宇都宮駅からバスで約30分、資料館入口バス停下車、徒歩約5分
電話番号:028-652-1232

泊まるならココ。「奥の院 ほてる とく川」


宿は車で40分ほどで北上し、日光東照宮にもほど近い「奥の院 ほてる とく川」へ。広大な日本庭園に囲まれ、“水”をテーマにした静かでラグジュアリーな客室が人気なのだそう。食事は、旬の食材を活かした郷土会席料理。種類豊富な地酒やワインとともに楽しみたいですね。館内には貸切露天風呂がふたつあり、独り占めの静かな湯浴みが叶います。


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注目産業遺産④アートと融合? 新しい産業遺産のカタチ「犬島精錬所美術館」(岡山)


写真:河野太一

瀬戸内海に浮かぶ犬島には、かつて産業を支えた犬島製錬所という施設がありました。銅の製錬所として明治42(1909)年に操業を開始しましたが、わずか10年で操業を終えてしまいます。その後「犬島精錬所美術館」として新たな形に生まれ変わりました。近代化に貢献した製錬所の遺構には、日本の近代化に警鐘をならした三島由紀夫をモチーフにした作品を展示するなど見どころがたくさん。


◆犬島
住所:岡山県岡山市東区犬島
アクセス:岡山県宝伝港から船で約10分(犬島港)
電話番号:086-227-0015(おかやま観光コンベンション協会)

◆犬島精錬所美術館
住所:岡山県岡山市東区犬島327-4
アクセス:犬島港から徒歩約5分
電話番号:086-947-1112

泊まるならココ。「牛窓リゾート・ホテル リマーニ」


犬島観光の後は、宝伝港から本州へ戻り、“日本のエーゲ海“と言われる牛窓へ。車で20分ほどで行けちゃいます。同ホテルはそんな美しい景勝地に佇む白亜のリゾートホテルです。客室はすべてオーシャンビューのバルコニー付き。晴れた日は外に出て、潮風を感じながら寛ぎたいところ。洋食・和食のレストランや展望風呂からも海を一望でき、優雅な休日を叶えてくれますよ。

※新型コロナウイルス予防のため、当面の間大浴場の利用中止

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おわりに


注目の産業遺産とおすすめ宿、いかがでしたか? 紹介した産業遺産、より詳しく知りたい! という人は月刊旅色でまとめた特集があるので、そちらもぜひチェックしてみてください。
情報提供元: 旅色プラス