はじめに


備中鍾乳穴(びっちゅうかなちあな)は、平安時代からある日本で最も古い鍾乳穴とされ、世に名の知れ渡った鍾乳洞です。
神秘的な景観が楽しめる「備中鍾乳穴」の魅力と見どころをご紹介します。

岡山県の鍾乳洞「備中鐘乳穴」の見どころ①備中鍾乳穴とは


岡山県吉備高原の石灰岩地帯の一つである、上房台には鍾乳洞が点在しており、その中で備中鍾乳穴は、文献に残る中では日本で最も古くから知られた鍾乳洞と言われています。

全長は現在開発中の箇所も含め、約800メートル以上あり、そのうち約300メートルが観光洞として公開されています。

岡山県の鍾乳洞「備中鐘乳穴」の見どころ②備中鍾乳穴の内部


備中鍾乳穴は入口が高さ20メートル、幅3メートルとなっており、徐々に狭くなっていきます。
洞窟内は最高気温が一年中9度で、夏は涼しく、冬は暖かく保たれています。

さらに照明の設備や歩道なども整備されているので、平坦で老若男女問わず探検しやすくなっています。

岡山県の鍾乳洞「備中鐘乳穴」の見どころ③備中鍾乳穴の歴史


備中鍾乳穴は、平安時代の901年に「日本三大実録」に書かれるなど、古くからその名が知られています。

平安時代には朝廷に“カルシューム”薬源として徴用されていたことは、日本三代実録だけでなく、文徳実録にも記載されています。

さらに、遊記や日本風景論にも紹介され、風光明媚なスポットとして岡山県の天然記念物にも指定されました。

岡山県の鍾乳洞「備中鐘乳穴」の見どころ④備中鍾乳穴の見学ポイント


備中鍾乳穴にはたくさんの見どころがあります!

高さが3メートル、直径が5メートルもある大きな石筍「洞内富士」や、日本一の規模と言われる22階層の鍾乳石で生成されている「五重の塔」、石筍カーテンなど、長い年月をかけて作り上げられた鍾乳石の神秘的な光景が広がっています♪

岡山県の鍾乳洞「備中鐘乳穴」の見どころ⑤備中鍾乳穴の動植物


備中鍾乳穴は珍しい動植物の宝庫でもあります。

入り口付近には、備中日陰蕨(びっちゅうひかげのわらび)というこの付近でしか見られない山野草が群生しています。
他にもシダ類やコケ類は40種類以上が見られ、サイハイランやエビネ、イワタバコ、ジンジソウなどの野草の花も咲いています。

同じく入口付近では7月上旬になると、珍しいヒメボタルが大発生し、美しく舞う姿を見ることができるんです♡

岡山県の鍾乳洞「備中鐘乳穴」の見どころ⑥備中鍾乳穴へのアクセス


備中鍾乳穴へは、車でのアクセスが便利です。
中国自動車道の北房インターチェンジからはおよそ6キロ、約10分で到着し、岡山自動車道の有漢インターチェンジからは、およそ7キロ、約15分で到着します。

駐車場からは、杉林の谷間を下っていき約100メートルほどのところにあります。
公共交通機関では、JR伯備線の備中高梁駅からおよそ1時間強です。

◆備中鍾乳穴
住所:岡山県真庭市上水田8854-1
電話番号:0866-52-2962

備中鍾乳穴



岡山県の鍾乳洞「備中鐘乳穴」の見どころ⑦コスモス街道


備中鍾乳穴から徒歩約30分程度のところに、約6キロにもわたり、コスモスが咲いている道があります。

1984年から植栽され始めたコスモス街道は、9月中旬~10月下旬にかけ、数万本ものコスモスが可憐なピンクの花をつけます♡

コスモスの里特産品ふれあいセンターという販売所もあり、この地域の特産品を購入することもできますよ。

◆コスモスの里特産品ふれあいセンター
住所:岡山県真庭市上水田6328-1 コスモスの里特産品ふれあいセンター
電話番号:0866-52-3191
定休日:水曜日

コスモスの里特産品ふれあいセンター



おわりに


備中鍾乳洞では洞窟内に広がる神秘的な光景以外にも、外に植生する可愛らしい花や植物を鑑賞できます。
ぜひ備中鍾乳洞で、穏やかな休日を過ごしてみてはいかがでしょうか?



情報提供元: 旅色プラス